“のら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
野良73.1%
放蕩9.0%
野面3.8%
2.6%
2.6%
田野1.3%
怠惰1.3%
1.3%
遊蕩1.3%
野原1.3%
野辺1.3%
1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこで、親たちは、自分のガキ共を、山仕事、野良のら仕事の手伝いをさせる時間をいても、与八のところへよこすようになりました。
大菩薩峠:35 胆吹の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
行先ゆくさき何處いづこちゝなみだは一さわぎにゆめとやならん、つまじきは放蕩息子のらむすこつまじきは放蕩のら仕立したつ繼母まゝはゝぞかし。
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
可懐なつかしい姿、ちっ立佇たちどまってという気もしたけれども、小児こどもでもいればだに、どのうちみんな野面のらへ出たか、人気ひとけはこのほかになかったから、人馴ひとなれぬ女だち物恥ものはじをしよう、いや、この男のおもかげでは、物怖ものおじ
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
否々少しにても疵は大切たいせつなり自然しぜん等閑なほざり波傷風はしやうふうにもならば容易ならず先兎も角も先刻の茶屋迄御同道ごどうだう申ての事なりサア遠慮ゑんりよに及ばず此駕籠このかごのられよと今惡漢どもの置去おきざりにせし駕籠を引寄ひきよせ浪人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「車駕、延暦寺に幸す」とのらせられた。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
さあ、その烈しい労働をるからでも有ましょう、私の叔母でも、母親おふくろでも、強健つよ捷敏はしこい気象です。私は十三のとしから母親にいて田野のらへ出ました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
吾等こちとらいやしい生涯くちすぎでは、農事しごと多忙いそがしくなると朝も暗いうちに起きて、燈火あかりけて朝食あさめしを済ます。東の空が白々となれば田野のらへ出て、一日働くと女の身体は綿のようです。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
さてもかぬとてれほどの役廻やくまはりあるべきや、浮世うきよつとめめを一巡いちじゆんをはりて、さてもなほかヽるべき怠惰のらにてもあらば、如來樣によらいさま出迎でむかひまで此口このくちつるしてもかれず
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
長女が納れられざりしを恥ぢてのらうたので、今に至るまで天皇命等の御命長くまさゞる也と有る。
詛言に就て (旧字旧仮名) / 南方熊楠(著)
れにもりず、一時あるときなんぞは、とん遊蕩のら金子かねこまりますところから、えぬ、へゝゝゝ
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
田舎でも野原のらへなど出る必要もない身分であったが、かなりな製糸場などを持って、土地の物持ちの数に入っているある家の嫁に、お今をくれることに、きもってくれる人のあるのを幸い
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
かはよろこなみだむせびけりしばらくして馬士まご云樣話はうちで出來るから日のくれぬ中うまのらつせへいや伯父をぢ樣と知ては勿體もつたいない馬鹿ばか
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)