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蝶々
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てふ/\
ふりがな文庫
“
蝶々
(
てふ/\
)” の例文
花畑
(
はなばたけ
)
へでも
抱
(
だ
)
いて
出
(
で
)
ると、
綺麗
(
きれい
)
な
蝶々
(
てふ/\
)
は、
帯
(
おび
)
に
来
(
き
)
て、
留
(
とま
)
つたんです、
最
(
も
)
う
一
(
ひと
)
つ
不思議
(
ふしぎ
)
なのは、
立像
(
りつざう
)
に
刻
(
きざ
)
んだのが、
膝
(
ひざ
)
柔
(
やはら
)
かにすつと
坐
(
すは
)
る。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
いろ/\な
可愛
(
かあい
)
らしい
蝶々
(
てふ/\
)
も
澤山
(
たくさん
)
ある
中
(
なか
)
で、あの
大
(
おほ
)
きな
黒
(
くろ
)
い
蝶々
(
てふ/\
)
ばかりは
氣味
(
きみ
)
の
惡
(
わる
)
いものです。あれは
毛蟲
(
けむし
)
の
蝶々
(
てふ/\
)
だと
言
(
い
)
ひます。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
追つかける八五郎の手をスルリと拔けて、女は店口から往來の人混みの中へ、大きな
蝶々
(
てふ/\
)
のやうに身を隱して了ひました。
銭形平次捕物控:034 謎の鍵穴
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
相手
(
あひて
)
の
女
(
をんな
)
の
子
(
こ
)
の
年
(
とし
)
は、
六
(
むつ
)
つ
許
(
ばかり
)
に
見
(
み
)
えた。
赤
(
あか
)
い
幅
(
はゞ
)
のあるリボンを
蝶々
(
てふ/\
)
の
樣
(
やう
)
に
頭
(
あたま
)
の
上
(
うへ
)
に
喰付
(
くつつ
)
けて、
主人
(
しゆじん
)
に
負
(
ま
)
けない
程
(
ほど
)
の
勢
(
いきほひ
)
で、
小
(
ちひ
)
さな
手
(
て
)
を
握
(
にぎ
)
り
固
(
かた
)
めてさつと
前
(
まへ
)
へ
出
(
だ
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
そのうちに
蝶々
(
てふ/\
)
は
父
(
とう
)
さんの
竹竿
(
たけざを
)
になやまされて、
手傷
(
てきず
)
を
負
(
お
)
つたやうでしたが、まだそれでも
逃
(
に
)
げて
行
(
い
)
かうとはしませんでした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
呼出
(
よびだ
)
しを
掛
(
か
)
ける
氣
(
き
)
の、
勝手
(
かつて
)
は
知
(
し
)
つた
裏口
(
うらぐち
)
へ
𢌞
(
まは
)
つて、
垣根
(
かきね
)
から
覗
(
のぞ
)
くと、
長閑
(
のどか
)
な
日
(
ひ
)
の
障子
(
しやうじ
)
を
開
(
あ
)
けて、
背戸
(
せど
)
にひら/\と
蝶々
(
てふ/\
)
の
飛
(
と
)
ぶのを
見
(
み
)
ながら、
壁
(
かべ
)
は
黒
(
くろ
)
い
陰氣
(
いんき
)
な
納戸
(
なんど
)
に
一席話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
親方の玉川權之助が、頭の上に兩手を突き上げると、そのてのひらの上で、
蝶々
(
てふ/\
)
のやうに踊るんです。——
唐土
(
もろこし
)
の何んとか言ふ殿樣か大名の
后
(
きさき
)
に、
飛燕
(
ひえん
)
といふ美しい女があつたんですつてね。
銭形平次捕物控:210 飛ぶ女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
父
(
とう
)
さんが
蝶々
(
てふ/\
)
をめがけて
竹竿
(
たけざを
)
を
振
(
ふ
)
る
度
(
たび
)
に、それが
枳殼
(
からたち
)
の
枝
(
えだ
)
を
打
(
う
)
つて、
青
(
あを
)
い
葉
(
は
)
がバラ/\
落
(
お
)
ちました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
ともに
身體
(
からだ
)
を
休
(
やす
)
まして
些
(
ち
)
と
樂
(
らく
)
をさせようと
云
(
い
)
ふ、
其
(
それ
)
にも
舅
(
しうと
)
たちの
情
(
なさけ
)
はあつた。しかし
箔
(
はく
)
のついた
次男
(
じなん
)
どのには、
飛
(
とん
)
だ
蝶々
(
てふ/\
)
、
菜種
(
なたね
)
の
花
(
はな
)
を
見通
(
みとほ
)
しの
春心
(
はるごころ
)
、
納戸
(
なんど
)
で
爪
(
つめ
)
を
磨
(
と
)
がずに
居
(
ゐ
)
ようか。
一席話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
蝶々
(
てふ/\
)
の
診断
(
しんだん
)
をしてゐるんだ。
大湯
(
おほゆ
)
で
落合
(
おちあ
)
ひましやうよ、一
足
(
あし
)
さきへ……」
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
手段
(
しゆだん
)
がなかつたのではない、
花
(
はな
)
を
迎
(
むか
)
ふるに
蝶々
(
てふ/\
)
がなかつたのである。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
藪龜
(
やぶがめ
)
にても
蟇
(
ひき
)
にても……
蝶々
(
てふ/\
)
蜻蛉
(
とんぼ
)
の
餓鬼大將
(
がきだいしやう
)
。
山の手小景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
蝶
漢検準1級
部首:⾍
15画
々
3画
“蝶々”で始まる語句
蝶々髷
蝶々牡丹
蝶々の精
蝶々深山