-
トップ
>
-
落膽
>
-
らくたん
そしてそれが
原因で
洞穴の
研究をして、これを
學界に
發表しましたが、
當時誰も
信ずる
者がなく、サウツオラは
失望落膽し、
殘念に
思ひながら
死んだのです。
雪はいよ/\
降り
積るとも
歇むべき
氣色少しも
見えず
往來は
到底なきことかと
落膽の
耳に
嬉しや
足音辱しと
顧みれば
角燈の
光り
雪に
映じ
巡囘の
査公怪しげに
目を
然し
乾燥して
米にした
時には
彼は
夏の
頃の
豫想と
非常な
相違であることを
確めて
落膽せざるを
得なかつた。
兼松は
自棄になつた、——その上あんまり
落膽して、氣が少し變になつたんだらう。お米を
遂に
失望落膽し、
今更ら
世間へも
面目なく、
果は
思ひ
迫つて
大いに
決心して
居たのです。
是迄は
虚心平氣で、
健全に
論じてゐたが、一
朝生活の
逆流に
觸るゝや、
直に
氣は
挫けて
落膽に
沈んで
了つた……
意氣地が
無い……
人間は
意氣地が
無いものです、
貴方とても
猶且然うでせう
雲飛は石を
奪はれて
落膽し、其後は
家に
閉籠つて外出しなかつたが、
石が
河に
落て
行衞不明になつたことを
傳へ
聞き、
或朝早く家を出で石の
落ちた
跡を
弔ふべく
橋上に
立て下を見ると、
河水清徹
お
品の
死は
卯平をも
痛く
落膽せしめた。
卯平は七十一の
老爺であつた。
一昨年の
秋から
卯平は
野田の
醤油藏へ
火の
番に
傭はれた。
卯平はお
品が三つの
時に、
死んだお
袋の
處へ
入夫になつたのである。