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無
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なく
ふりがな文庫
“
無
(
なく
)” の例文
懸けければ此方は
彌々
(
いよ/\
)
愕然
(
びつくり
)
し急に
顏色
(
がんしよく
)
蒼醒
(
あをざめ
)
後の方を振返るに
夫
(
それ
)
召捕
(
めしとれ
)
と云間も有ず數十人の捕手
襖
(
ふすま
)
の
影
(
かげ
)
より走り出
難
(
なん
)
無
(
なく
)
高手
(
たかて
)
小手に
繩
(
なは
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
却ってこれが間に
介
(
はさ
)
まらねば、余り
両人
(
ふたり
)
の間が接近しすぎて穏さを欠くので、お政は文三等の幸福を成すに
無
(
なく
)
て
叶
(
かな
)
わぬ人物とさえ思われた。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
風は
寒
(
さむい
)
が好天氣淺草の觀音の市も
大當
(
おほあたり
)
、川蒸汽の汽笛もたえずひゞく、年の暮近し世間は何と
無
(
なく
)
ざわめきて今日はいぬの日、明日はねの日とりの日
うづみ火
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
鯛
(
たい
)
は
無
(
なく
)
とも
玉味噌
(
たまみそ
)
の豆腐汁、心
協
(
あ
)
う
同志
(
どし
)
安らかに
団坐
(
まどい
)
して食う
甘
(
うま
)
さ、
或
(
あるい
)
は
山茶
(
やまちゃ
)
も
一時
(
いっとき
)
の
出花
(
でばな
)
に、長き夜の
徒然
(
つれづれ
)
を慰めて囲い
栗
(
ぐり
)
の、皮
剥
(
むい
)
てやる
一顆
(
いっか
)
のなさけ
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
... それで私が不動様を一心に念ずると其怨霊がだん/\
消
(
きえ
)
て
無
(
なく
)
なります。それにね、』と、母は
一増
(
ひとしお
)
声を潜め『この
頃
(
ごろ
)
は其怨霊が信造に取ついたらしいよ。』
運命論者
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
婦人若し智
無
(
なく
)
して是を信じては必ず
恨
(
うらみ
)
出来易し。
元来
(
もとより
)
夫の家は皆他人なれば、
恨
(
うらみ
)
背
(
そむ
)
き恩愛を捨る事易し。
構
(
かまえ
)
て下女の
詞
(
ことば
)
を信じて大切なる
嫜
(
しゅうとしゅうとめ
)
姨の
親
(
したしみ
)
を
薄
(
うすく
)
すべからず。
女大学評論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
かれ
足
(
あし
)
無
(
なく
)
して地をはしり、
倒
(
たふ
)
れてふたゝび
起
(
おき
)
ざるなど、
魚族
(
ぎよぞく
)
中
比
(
たぐ
)
ふべきものなきは
奇魚
(
きぎよ
)
といふべし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
安物ながら博多の帯でも
〆
(
しめ
)
て居れば是非
最
(
も
)
う腰の廻りに煙草入が有る者です(荻)
夫
(
それ
)
なら其煙草入や財布
抔
(
など
)
が何うして
無
(
なく
)
なッた(大)夫が遺恨だから
無
(
なく
)
なったのです遺恨とせねば外に説明の仕様が有ません
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
既に我が身に引請んとするを
暫時
(
しばし
)
と引留千太郎進み
寄
(
より
)
否々
(
いへ/\
)
久八にては御座らぬと言んとするを
押留
(
おしとゞ
)
め
尻目
(
しりめ
)
に
懸
(
かけ
)
て夫と
無
(
なく
)
知らする忠義の
赤心
(
まごころ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
器量美しく学問
音曲
(
おんぎょく
)
のたしなみ
無
(
なく
)
とも
縫針
(
ぬいはり
)
暗からず、女の道自然と
弁
(
わきま
)
えておとなしく、
殿御
(
とのご
)
を大事にする事
請合
(
うけあい
)
のお辰を迷惑とは、
両柱
(
ふたはしら
)
の御神以来
図
(
ず
)
ない議論、それは
表面
(
うわべ
)
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
云い出すからにゃア、お前さんだッて、何か訳が
無
(
なく
)
ッちゃア、お云いなさりもすまい?
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
時折車の音の聞ゆるばかり、春は
囘向院
(
えかうゐん
)
の
角力
(
すまふ
)
の太鼓夢の中に
聞
(
きい
)
て、夏は富士
筑波
(
つくば
)
の水彩畫を
天
(
てん
)
ねむの後景として、見あかぬ
住居
(
すまゐ
)
さりとて向島根岸の如き不自由は
無
(
なく
)
、娘が
望
(
のぞみ
)
かなひ
うづみ火
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
急ぎしゆゑ少しも早くと思ふ
念
(
ねん
)
より八ツを七ツと
聞違
(
きゝちが
)
へて我を
起
(
おこ
)
し
呉
(
くれ
)
しならんまだ
勿
(
な
)
か/\に夜は明まじ
偖
(
さて
)
蝋燭
(
らふそく
)
の
無
(
なく
)
ならば
困
(
こま
)
つたものと立止り
灯影
(
ほかげ
)
に中を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
湧
(
わ
)
くや額に玉の汗、去りも
敢
(
あえ
)
ざる不退転、耳に世界の音も
無
(
なく
)
、腹に
饑
(
うえ
)
をも補わず
自然
(
おのず
)
と
不惜身命
(
ふじゃくしんみょう
)
の
大勇猛
(
だいゆうみょう
)
には
無礙
(
むげ
)
無所畏
(
むしょい
)
、
切屑
(
きりくず
)
払う熱き息、吹き掛け
吹込
(
ふっこ
)
む一念の誠を注ぐ眼の光り
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
ほんに承はれば兼がわるう御座升だが孃樣御結婚はなさらず共御心に替り
無
(
なく
)
ば、お嬉しう御座ませう靜夫樣も決て貴女をおわすれは、これ
覺
(
おぼえ
)
がお有でせうと取出す手箱の内
香
(
にほ
)
わせし白ばら一輪
うづみ火
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
“無”の解説
無(む、无)とは、ないこと、存在しないこと。事物あるいは対象となる事柄が有を成さないといった様態及び概念。物体が物質的構成を成さないこと。一切の否定を一般化した表現。対義語は有。「定義されていない(未定義)」事とは意味合いが異なる場合がある。
(出典:Wikipedia)
無
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“無”を含む語句
無情
無頼漢
無言
無上
無礼
情無
有無
無事
無益
南無阿弥陀仏
無邪気
無花果
無性
傍若無人
無明
無禮
無頓着
無聊
無精
無手
...