トップ
>
染色
>
そめいろ
ふりがな文庫
“
染色
(
そめいろ
)” の例文
染色
(
そめいろ
)
は、
紅
(
くれない
)
、黄、
透
(
すかし
)
、
絞
(
しぼり
)
、白百合は潔く、
袂
(
たもと
)
、
鹿
(
か
)
の子は愛々しい。
薩摩
(
さつま
)
、
琉球
(
りゅうきゅう
)
、朝鮮、吉野、花の名の八重百合というのもある。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
下町でも特別の土地へ行かねば決して見られぬあらい
肩抜
(
かたぬき
)
の模様の浴衣である。それが洗い
晒
(
さら
)
されて昔を忍ぶ
染色
(
そめいろ
)
は見るかげなく
剥
(
は
)
げていた。
夏の町
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
そこに村人は集まって、乾した
股引
(
ももひき
)
脚半の小紋或いは
染色
(
そめいろ
)
を見て、皆々珍しがっているのであった。
壁の眼の怪
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
この外
種々
(
さまざま
)
色々の
絢爛
(
きらびやか
)
なる中に
立交
(
たちまじ
)
らひては、宮の
装
(
よそほひ
)
は
纔
(
わづか
)
に暁の星の光を保つに過ぎざれども、彼の色の白さは
如何
(
いか
)
なる
美
(
うつくし
)
き
染色
(
そめいろ
)
をも奪ひて、彼の整へる
面
(
おもて
)
は如何なる
麗
(
うるはし
)
き織物よりも
文章
(
あや
)
ありて
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
胃吉驚き「オヤオヤ何か来たぜ、妙なものが。ウムお
屠蘇
(
とそ
)
だ。モミの
布片
(
きれ
)
へ包んで
味淋
(
みりん
)
へ浸してあるからモミの
染色
(
そめいろ
)
が
一所
(
いっしょ
)
に流れて来た。腸蔵さん
直
(
すぐ
)
にそっちへ廻して
進
(
あ
)
げるよ」腸蔵「イヤ
真平
(
まっぴら
)
だ」
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
▼ もっと見る
れ憑司に
向
(
むか
)
はれ其方が段々願ひの
趣
(
おもむ
)
き
確固
(
たしか
)
なる
證據
(
しようこ
)
もなし然らば
急度
(
きつと
)
傳吉が
所行
(
しわざ
)
とも相分らず
麁忽
(
そこつ
)
の訴へに及びしは不屆に思はる人命
重
(
おも
)
しとする所只々着類ばかり似たりとて兩人の
子供
(
こども
)
なりと申すと言ども世には
染色
(
そめいろ
)
模樣
(
もやう
)
など同樣
成
(
なる
)
着類
着
(
き
)
せし者往々あることなり但し
死體
(
したい
)
に
實固
(
じつこ
)
なる目當ありしやと云るゝに憑司は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
椿
(
つばき
)
と
紅梅
(
こうばい
)
の花に降る春の雪はまた永遠に友禅模様の
染色
(
そめいろ
)
の如く
絢爛
(
けんらん
)
たるべし。婦女の頭髪は
焼鏝
(
やきごて
)
をもて
殊更
(
ことさら
)
に
縮
(
ちぢら
)
さざる限り、永遠に
水櫛
(
みずくし
)
の
鬢
(
びん
)
の美しさを誇るに適すべし。
浮世絵の鑑賞
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
何
(
なん
)
となくぼんやりして、ああ、家も、
路
(
みち
)
も、寺も、
竹藪
(
たけやぶ
)
を漏る
蒼空
(
あおぞら
)
ながら、
地
(
つち
)
の底の世にもなりはせずや、
連
(
つれ
)
は浴衣の
染色
(
そめいろ
)
も、浅き
紫陽花
(
あじさい
)
の花になって、
小溝
(
こみぞ
)
の
暗
(
やみ
)
に
俤
(
おもかげ
)
のみ。
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
椿
(
つばき
)
と
紅梅
(
こうばい
)
の花に降る春の雪はまた永遠に友禅模様の
染色
(
そめいろ
)
の如く
絢爛
(
けんらん
)
たるべし。婦女の頭髪は
焼鏝
(
やきごて
)
をもて
殊更
(
ことさら
)
に
縮
(
ちぢら
)
さざる限り、永遠に
水櫛
(
みずくし
)
の
鬢
(
びん
)
の美しさを誇るに適すべし。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
笹
(
さゝ
)
の
葉
(
は
)
に、
大判
(
おほばん
)
、
小判
(
こばん
)
、
打出
(
うちで
)
の
小槌
(
こづち
)
、
寶珠
(
はうしゆ
)
など、
就中
(
なかんづく
)
、
緋
(
ひ
)
に
染色
(
そめいろ
)
の
大鯛
(
おほだひ
)
小鯛
(
こだひ
)
を
結
(
ゆひ
)
付
(
つ
)
くるによつて
名
(
な
)
あり。お
酉樣
(
とりさま
)
の
熊手
(
くまで
)
、
初卯
(
はつう
)
の
繭玉
(
まゆだま
)
の
意氣
(
いき
)
なり。
北國
(
ほくこく
)
ゆゑ
正月
(
しやうぐわつ
)
はいつも
雪
(
ゆき
)
なり。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
さて
酔漢
(
よっぱらい
)
は、山鳥の巣に
騒見
(
ぞめ
)
く、
梟
(
ふくろう
)
という形で、も一度線路を
渡越
(
わたりこ
)
した、
宿
(
しゅく
)
の中ほどを
格子摺
(
こうしず
)
れに
伸
(
の
)
しながら、
染色
(
そめいろ
)
も同じ、桔梗屋、と
描
(
か
)
いて、風情は過ぎた、月明りの裏打をしたように
菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
鈴のついた小鼓に、打つ手拍子踏む足拍子の音烈しく、アンダルジヤの
少女
(
をとめ
)
が両手の指にカスタニエツト打鳴らし、
五色
(
ごしき
)
の
染色
(
そめいろ
)
きらめく
裾
(
すそ
)
を蹴立てゝ乱れ舞ふ此の国特種の音楽のすさまじさ。
黄昏の地中海
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
其
(
そ
)
のまゝ、六
疊
(
でふ
)
の
眞中
(
まんなか
)
の
卓子臺
(
ちやぶだい
)
の
前
(
まへ
)
に、
摚
(
どう
)
と
坐
(
すわ
)
ると、
早
(
は
)
や
目前
(
めさき
)
にちらつく、
濃
(
こ
)
き
薄
(
うす
)
き、
染色
(
そめいろ
)
の
葉
(
は
)
に
醉
(
よ
)
へるが
如
(
ごと
)
く、
額
(
ひたひ
)
を
壓
(
おさ
)
へて、ぐつたりと
成
(
な
)
つて、二
度目
(
どめ
)
に
火鉢
(
ひばち
)
を
持
(
も
)
つて
來
(
き
)
たのを、
誰
(
たれ
)
とも
知
(
し
)
らず
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“染色”の意味
《名詞》
染色(せんしょく)
繊維や布などを染料で着色すること。
(context、biology)特定の組織などに、特殊な色素を用いて色を付ける実験技術。
(出典:Wiktionary)
“染色”の解説
染色(せんしょく)とは、布、革など繊維質に色素を吸着、結合させることである。
染め方で大きくは浸染系と捺染系に分けられる。
(出典:Wikipedia)
染
常用漢字
小6
部首:⽊
9画
色
常用漢字
小2
部首:⾊
6画
“染色”で始まる語句
染色硝子