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そめいろ
この外
種々色々の
絢爛なる中に
立交らひては、宮の
装は
纔に暁の星の光を保つに過ぎざれども、彼の色の白さは
如何なる
美き
染色をも奪ひて、彼の整へる
面は如何なる
麗き織物よりも
文章ありて
胃吉驚き「オヤオヤ何か来たぜ、妙なものが。ウムお
屠蘇だ。モミの
布片へ包んで
味淋へ浸してあるからモミの
染色が
一所に流れて来た。腸蔵さん
直にそっちへ廻して
進げるよ」腸蔵「イヤ
真平だ」
れ憑司に
向はれ其方が段々願ひの
趣き
確固なる
證據もなし然らば
急度傳吉が
所行とも相分らず
麁忽の訴へに及びしは不屆に思はる人命
重しとする所只々着類ばかり似たりとて兩人の
子供なりと申すと言ども世には
染色模樣など同樣
成着類
着せし者往々あることなり但し
死體に
實固なる目當ありしやと云るゝに憑司は