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きよどう
僕は
子供心にも
此樣子を
見て
不審に
思つたといふは、
其男の
衣服から
風采から
擧動までが、
一見百姓です、
純然たる
水呑百姓といふ
體裁です
今年十二
歳の
少年には
珍らしき
迄に
大人似て、
氣象の
凛々しい、
擧動の
沈着な、まるで、
小櫻木大佐を
茲に
見るやうな、
雄壯しき
少年とはなつた。
甚麼話を
爲るので
有らうか、
彼處へ
行つても
處方書を
示さぬでは
無いかと、
彼方でも、
此方でも、
彼が
近頃の
奇なる
擧動の
評判で
持切つてゐる
始末。
入れてぎつと
前へ
引き
緊める
微かな
運動の
間にも
彼は
勘次に
對して
口にも
擧動にも
出せぬ
忌々敷さが
心の
底に
勃々と
首を
擡げ
始めることもあるのであつたが
渠等の
無頼なる
幾度も
此擧動を
繰返すに
憚る
者ならねど、
衆は
其乞ふが
隨意に
若干の
物品を
投じて、
其惡戲を
演ぜざらむことを
謝するを
以て、
蛇食の
藝は
暫時休憩を
呟きぬ。
其處でも
彼は
宿から
出ずに、
終日相變らず
長椅子の
上に
轉がり、
相變らず
友の
擧動に
愛想を
盡かしてゐる。
彼の
擧動は
殆ど
發作的であつた。おつぎの
聲を
殺して
泣く
聲は
隙間だらけな
戸の
外に
絶え/″\に
漏れた。
櫻木海軍大佐は
其性質からいつても、かゝる
擧動に
出でたのは
大に
期する
所があつたに
相違ない。
ドクトルは
見物もし、
歩いても
見、
食つても
飮んでも
見たのであるが、たゞもう
毎日ミハイル、アウエリヤヌヰチの
擧動に
弱らされ、
其れが
鼻に
着いて、
嫌で、
嫌でならぬので、
如何かして一
日でも