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張合
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はりあひ
ふりがな文庫
“
張合
(
はりあひ
)” の例文
美禰子が是は
何
(
ど
)
うですかと云ふと、
左
(
さ
)
うですなといふ。是は面白いぢやありませんかと云ふと、面白さうですなといふ。丸で
張合
(
はりあひ
)
がない。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
いや、
張合
(
はりあひ
)
もなく
開
(
ひら
)
くうち、「あゝ、
品川
(
しながは
)
ね。」カタリと
窓
(
まど
)
を
開
(
あ
)
けて、
家内
(
かない
)
が
拔出
(
ぬけだ
)
しさうに
窓
(
まど
)
を
覗
(
のぞ
)
いた。「
駄目
(
だめ
)
だよ。」その
癖
(
くせ
)
私
(
わたし
)
も
覗
(
のぞ
)
いた。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
義母
(
おつかさん
)
が
定
(
さだ
)
めし
珍
(
めづら
)
しがるだらうと
思
(
おも
)
つて
居
(
ゐ
)
たのが、
例
(
れい
)
の
如
(
ごと
)
く
簡單
(
かんたん
)
な
御挨拶
(
ごあいさつ
)
だけだから
張合
(
はりあひ
)
が
拔
(
ぬ
)
けて
了
(
しま
)
つた。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
明日よりは何を
張合
(
はりあひ
)
に生きむと思へば、世にも哀れなるわが姿の、今更のやうに面影に立つさへ可笑し。
白くれない
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
喧嘩になると思つてゐた武助さんは、
張合
(
はりあひ
)
が抜けて、口先だけで、ものをいつてゐたのである。
良寛物語 手毬と鉢の子
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
▼ もっと見る
然
(
さ
)
うして二
箇
(
こ
)
は
内部
(
ないぶ
)
で
連絡
(
れんらく
)
して
居
(
ゐ
)
るといふ
事
(
こと
)
が
分
(
わか
)
つたので、
何
(
な
)
んだか
張合
(
はりあひ
)
は
拔
(
ぬ
)
けて
來
(
く
)
る。
小雨
(
こさめ
)
は
降
(
ふ
)
り
出
(
だ
)
す。
新聞記者連
(
しんぶんきしやれん
)
はそろ/\
惡口
(
わるくち
)
を
始
(
はじ
)
める。
地主連
(
ぢぬしれん
)
はまご/\して
居
(
ゐ
)
る。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
此の
時
(
とき
)
位
(
ぐらゐ
)
藝術家の
意久地
(
いくぢ
)
の無いことはあるまい、
幾
(
いく
)
らギリ/\
齒
(
は
)
を
噛
(
か
)
むだと
謂
(
い
)
ツて、また幾ら努力したと謂ツて、何のことはない、
破
(
やぶ
)
けたゴム
鞠
(
まり
)
を
地
(
ち
)
べたに
叩付
(
たゝきつ
)
けるやうなもので何の
張合
(
はりあひ
)
もない。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
おつたは
立
(
た
)
つた
儘
(
まゝ
)
獨語
(
ひとりごと
)
の
樣
(
やう
)
に、さうして
少
(
すこ
)
し
張合
(
はりあひ
)
のない
樣
(
やう
)
に
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
誰
(
たれ
)
も
来
(
き
)
て
乗
(
の
)
らぬので、
久
(
ひさし
)
い
間
(
あひだ
)
雨曝
(
あまざら
)
しぢや。
船頭
(
せんどう
)
も
船
(
ふね
)
も
退屈
(
たいくつ
)
をした
処
(
ところ
)
、
又
(
また
)
これが
張合
(
はりあひ
)
で、
私
(
わし
)
も
手遊
(
おもちや
)
が
拵
(
こさ
)
へられます。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
彌次馬
(
やじうま
)
なんざ、こんな
不景氣
(
ふけいき
)
な、
張合
(
はりあひ
)
のない
處
(
ところ
)
には
寄着
(
よりつき
)
はしないので、むらがつてるものの
多
(
おほ
)
くは
皆
(
みな
)
このあたりの
廣場
(
ひろば
)
でもつて、びしよ/\
雨
(
あめ
)
だから
凧
(
たこ
)
を
引摺
(
ひきず
)
つてた
小兒等
(
こどもら
)
で。
迷子
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
……
張合
(
はりあひ
)
のない
例
(
れい
)
の
寢坊
(
ねばう
)
が
朝飯
(
あさめし
)
を
濟
(
す
)
ましたあとだから、
午前
(
ごぜん
)
十時半頃
(
じふじはんごろ
)
だと
思
(
おも
)
ふ……どん/\と
色氣
(
いろけ
)
なく
二階
(
にかい
)
へ
上
(
あが
)
つて、やあ、いゝお
天氣
(
てんき
)
だ、
難有
(
ありがた
)
い、と
御禮
(
おれい
)
を
言
(
い
)
ひたいほどの
心持
(
こゝろもち
)
で
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
……で、
未
(
ま
)
だも
途中
(
とちゆう
)
まで
畚
(
びく
)
の
重
(
おも
)
い
内
(
うち
)
は
張合
(
はりあひ
)
もあつた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
張
常用漢字
小5
部首:⼸
11画
合
常用漢字
小2
部首:⼝
6画
“張”で始まる語句
張
張子
張遼
張飛
張番
張本
張作霖
張郃
張上
張店