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小橋
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こばし
或る裏町にある
小橋の四方を雑多な形の旧い
煤ばんだ家が囲んで、橋の欄干の上に十人
許腰を掛けて長い釣竿を差出した光景が面白かつた。
とソッと忍んで關善の裏手へ出まして、叶屋の
傍から
小橋を渡り、田村の下の
小商人の有ります所に
蕎麦店がございます。
二の橋の日向坂はその麓を流れる
新堀川の
濁水とそれに
架った
小橋と、
斜に坂を蔽う
一株の
榎との配合が
自ら絵になるように甚だ面白く出来ている。
次の日は、夜に
入って、彼が月島の自宅から、
銭湯に行ってのかえりに、
小橋の
袂から、いきなり飛び出して来た。
やがて、まッくらな
瀬田の
唐橋、
小橋三十六
間、大橋九十六
間を、
粛々とわたってゆく一
行の
松明が、あたかも火の
百足がはってゆくかのごとくにみえた。
戀々として、
彽徊し、
漸くにして
里に
下れば、
屋根、
廂、
時雨の
晴間を、ちら/\と
晝灯す
小き
蟲あり、
小橋の
稚子等の
唄ふを
聞け。(おほわた)
來い、
來い、まゝ
食はしよ。
幅の狭いアミアン川が市街に
入つて更に幾つとなく
枝流を作つて居るので石の
小橋が縦横に掛つて居る。
町を流るゝ
大川の、
下の
小橋を、もつと
此処は下流に成る。やがて
潟へ落ちる
川口で、
此の田つゞきの
小流との
間には、
一寸高く
築いた
塘堤があるが、
初夜過ぎて町は遠し、村も
静つた。
海面より低い
此国は、
何処へ行つても狭い
運河が縦横に通じて、
小橋と
色色に塗つた美しい船との多いのが
他に見られない景色である。建築は一体に
矮い家ばかりで三
階以上の物は
少い。
其の、いま、
鎭守の
宮から——
道を
横ぎる、
早や
巖に
水のせかるゝ、……
音に
聞く
溪河の
分を
思はせる、
流の
上の
小橋を
渡ると、
次第に
兩側に
家が
續く。——
小屋が
藁屋、
藁屋茅屋が
板廂。
庵室の客人が、
唯今申す
欄干に腰を掛けて、おくれ
毛越にはらはらと
靡いて通る、雪のような
襟脚を見送ると、今、
小橋を渡った
処で、中の
十歳位のがじゃれて、その腰へ
抱き着いたので
何心なく、
背戸の
小橋を、向こうの
蘆へ渡りかけて、思わず足を
留めた。
その
麓まで見通しの、
小橋の
彼方は、一面の蘆で、
出揃って
早や乱れかかった穂が、霧のように
群立って、
藁屋を包み森を
蔽うて、何物にも目を
遮らせず、山々の
茅薄と
一連に
靡いて、風はないが