地下ちか)” の例文
地震計ぢしんけいもつ觀察かんさつすると、かういふ地下ちかはたらきの所在地しよざいちわかるから、それからして岩漿がんしよう貯藏ちよぞうされてゐる場所ばしよふかさが想像そう/″\せられる。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
「たしかにそうだよ。んでから、地下ちか二人ふたりは、永久えいきゅう幸福こうふくをもとめて、約束やくそくをはたしたんだね。」と、博士はかせこたえました。
うずめられた鏡 (新字新仮名) / 小川未明(著)
からだはエレベーターのやうに、地下ちか地下ちかへと降下かうかしてゆくやうな氣持きもちだつた。そしてつひ彼女かのぢよ意識いしきうしなつてしまつた。
彼女こゝに眠る (旧字旧仮名) / 若杉鳥子(著)
この秋海棠しうかいだう杉垣すぎがきのまだかれないまへから、何年なんねんとなく地下ちかはびこつてゐたもので、古家ふるやこぼたれたいまでも、時節じせつるとむかしとほくものとわかつたとき御米およね
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
正太郎今はして九六黄泉よみぢをしたへども九七招魂せうこんの法をももとむる方なく、仰ぎて古郷ふるさとをおもへば、かへりて地下ちかよりも遠きここちせられ、九八前にわたりなく、うしろみちをうしなひ
これ等のろん地下ちかのスペンサアをよろこばしむるにらん。
みちの記 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
鐵路てつろまた枝線しせんを廣げて軌道地下ちかに入り
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
地下ちかなお奉公ほうこう
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
地球ちきゆうはさういふ性質せいしつ薄皮はくひもつおほはれてをり、深海床しんかいしようまた地下ちかふかところは、ゆるはたらちからたいしてしぶとく抵抗ていこうしないので
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
そこでおほきな地震ぢしんは、大陸たいりくまた其周圍そのしゆういおいて、十里以内じゆうりいないふかさのところおこることが通常つうじようであつて、ふかうみ中央部ちゆうおうぶまた數十里すうじゆうりあるひ數百里すうひやくりふかさの地下ちかではおこらない。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
かくしてとき火山かざん火熱かねつ原因げんいんあるひ言葉ことばへていへば、火山かざんから流出りゆうしゆつする鎔岩ようがん前身ぜんしんたる岩漿がんしよう地下ちか貯藏ちよぞうせられてゐる場所ばしよは、けつしてふかいものではなく
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
元來がんらい地震ぢしん地層ちそうやぶすなは斷層線だんそうせん沿うておこるものが多數たすうであり、さうして地下ちか岩漿がんしようみぎ沿うて進出しんしゆつすることは、もつともありべきことであるから
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)