偉大ゐだい)” の例文
この偉大ゐだい現象げんしやうおこさせるものは人間以上にんげんいじやうもの人間以上にんげんいじやうかたちをしたものだらう。この想像さうざう宗教しうけうもととなり、化物ばけもの創造さうざうするのである。かつまた人間にんげんには由來ゆらい好奇心かうきしんる。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
前途を見究みきはめて進行しんかうせしむ、善作一たび方向をさだめてすすむ時は、その誤らざる事磁石にるよりもまされりと云ふべし、しんに一行中屈竟くつけう好漢こうかんたり、中島鹿吉なるものは躯幹偉大ゐだい
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
小屋こやうちにはたゞこればかりでなく、兩傍りやうわきうづたか偉大ゐだい材木ざいもくんであるが、かさ與吉よきちたけよりたかいので、わづか鋸屑おがくづ降積ふりつもつたうへに、ちひさな身體からだひとれるよりほか餘地よちはない。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「埃の力は偉大ゐだいだ!」と周三は、ツと歎息ためいきして、少時埃に就いて考へた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
この偉大ゐだいちから分解ぶんかいしてると。一ぽうには非常ひぜう誇張こてうと、一ぽうには非常ひぜう省略しやうりやくがある。で、これより各論かくろんつて化物ばけもの表現へうげんすなは形式けいしきろんずる順序じゆんじよであるか、いまそのひまがない。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
そのときは、その下蔭したかげ矢張やつぱりこんなにくらかつたが、蒼空あをぞらときも、とおもつて、根際ねぎはくろ半被はつぴた、可愛かはいかほの、ちひさなありのやうなものが、偉大ゐだいなる材木ざいもくあふいだとき
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
たまごとかたに、やなぎごと黒髪くろかみよ、白百合しろゆりごとむねよ、と恍惚くわうこつわれわすれて、偉大ゐだいなるちからは、つくらるべき佳作かさくむがめ、良匠りようしやう精力せいりよくをしてみじか時間じかんつくさしむべく
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
自然界しぜんかい現象げんしやうると、るものは非常ひぜううつくしく、るものは非常ひぜうおそろしい。あるひ神祕的しんぴてきなものがあり、あるひ怪異くわいいなものがある。これにはなにそのおく偉大ゐだいちからひそんでるに相違さうゐない。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
おもひ/\、またこの偉大ゐだいなるくすほとん神聖しんせいかんじらるゝばかりな巨材きよざいあふぐ。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)