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乾物屋
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かんぶつや
ふりがな文庫
“
乾物屋
(
かんぶつや
)” の例文
節季はむろんまるで毎日のことで、
醤油屋
(
しょうゆや
)
、油屋、
八百屋
(
やおや
)
、
鰯屋
(
いわしや
)
、
乾物屋
(
かんぶつや
)
、炭屋、米屋、家主その他、いずれも厳しい
催促
(
さいそく
)
だった。
夫婦善哉
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
清吉
(
せいきち
)
と
正二
(
しょうじ
)
は、
学校
(
がっこう
)
の
帰
(
かえ
)
りに、
乾物屋
(
かんぶつや
)
の
前
(
まえ
)
を
通
(
とお
)
ると、おじさんが、
店
(
みせ
)
にすわっていました。
二人
(
ふたり
)
は、
入
(
はい
)
ってそばへ
腰
(
こし
)
かけました。
海が呼んだ話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
番所の書庫から
赦帳
(
ゆるしちょう
)
や捕物帳などを山ほど持ち出し、出勤もせずに
弓町
(
ゆみちょう
)
の
乾物屋
(
かんぶつや
)
の二階に寝っころがって、朝から晩までそんなものを読み耽っている。
顎十郎捕物帳:02 稲荷の使
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
西風が毎日のように関東平野の小さな町に吹きあれた。
乾物屋
(
かんぶつや
)
の店には数の子が山のように積まれ、
肴屋
(
さかなや
)
には鮭が
板台
(
はんだい
)
の上にいくつとなく並べられた。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
一番
頓狂
(
とんきょう
)
な
乾物屋
(
かんぶつや
)
の子は、ありあわせの竹の棒にまたがって、そこいら中をかけずり廻った。
大人の眼と子供の眼
(新字新仮名)
/
水上滝太郎
(著)
▼ もっと見る
その話てえのは? 横丁の
乾物屋
(
かんぶつや
)
のお時坊が嫁に行つて、ガラツ八ががつかりして居るつて話ならとうに探索が屆いて居るが、あの娘の事なら、器用にあきらめた方がいゝよ
銭形平次捕物控:014 たぬき囃子
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
そして街から街へ、先に云つたやうな裏通りを歩いたり、
駄菓子屋
(
だぐわしや
)
の前で
立留
(
たちどま
)
つたり、
乾物屋
(
かんぶつや
)
の
乾蝦
(
ほしえび
)
や
棒鱈
(
ぼうだら
)
や
湯葉
(
ゆば
)
を眺めたり、たうとう私は二條の方へ
寺町
(
てらまち
)
を
下
(
さが
)
り其處の
果物屋
(
くだものや
)
で足を留めた。
檸檬
(旧字旧仮名)
/
梶井基次郎
(著)
で
同人
(
どうにん
)
が
嘆息
(
たんそく
)
した。——
今
(
いま
)
でも
金魚麩
(
きんぎよぶ
)
の
方
(
はう
)
は
辟易
(
へきえき
)
する……が、
地震
(
ぢしん
)
の
四日
(
よつか
)
五日
(
いつか
)
めぐらゐ
迄
(
まで
)
は、
此
(
こ
)
の
金魚麩
(
きんぎよぶ
)
さへ
乾物屋
(
かんぶつや
)
で
賣切
(
うりき
)
れた。また「
泉
(
いづみ
)
の
干瓢鍋
(
かんぺうなべ
)
か。
車麩
(
くるまぶ
)
か。」と
言
(
い
)
つて
友
(
とも
)
だちは
嘲笑
(
てうせう
)
する。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
通
(
とほ
)
りを二
丁目
(
ちやうめ
)
程
(
ほど
)
來
(
き
)
て、それを
電車
(
でんしや
)
の
方角
(
はうがく
)
へ
曲
(
まが
)
つて
眞直
(
まつすぐ
)
に
來
(
く
)
ると、
乾物屋
(
かんぶつや
)
と
麺麭屋
(
ぱんや
)
の
間
(
あひだ
)
に、
古道具
(
ふるだうぐ
)
を
賣
(
う
)
つてゐる
可
(
か
)
なり
大
(
おほ
)
きな
店
(
みせ
)
があつた。
御米
(
およね
)
はかつて
其所
(
そこ
)
で
足
(
あし
)
の
疊
(
たゝ
)
み
込
(
こ
)
める
食卓
(
しよくたく
)
を
買
(
か
)
つた
記憶
(
きおく
)
がある。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
で、またしばらく歩くと、ある
乾物屋
(
かんぶつや
)
の前へたって
あたまでっかち
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
「お
母
(
かあ
)
さん、いま、
町
(
まち
)
の一
軒
(
けん
)
の
乾物屋
(
かんぶつや
)
にたくさん
白
(
しろ
)
い
豆
(
まめ
)
がありましたから、
早
(
はや
)
く、なくならないうちに
買
(
か
)
っておきましょう。」
ごみだらけの豆
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
母親
(
ははおや
)
は、
手内職
(
てないしょく
)
をしたり、よそへやとわれていったりして
親子
(
おやこ
)
は
暮
(
く
)
らしていた。おれは、
小学校
(
しょうがっこう
)
をおえると、
町
(
まち
)
の
乾物屋
(
かんぶつや
)
へ
奉公
(
ほうこう
)
に
出
(
だ
)
された。
さか立ち小僧さん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、いまでは、お
母
(
かあ
)
さんも、
美代子
(
みよこ
)
も
乾物屋
(
かんぶつや
)
の
人
(
ひと
)
たちが、
不
(
ふ
)
しんせつであったということを
忘
(
わす
)
れてしまいました。
ごみだらけの豆
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ある
乾物屋
(
かんぶつや
)
では、こんなときにこそ、
小舎
(
こや
)
をそうじして、
平常
(
ふだん
)
落
(
お
)
ちている
豆
(
まめ
)
や、
小豆
(
あずき
)
などを
拾
(
ひろ
)
い
集
(
あつ
)
めて、
売
(
う
)
ってしまわなければならぬと
思
(
おも
)
ったのです。
ごみだらけの豆
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
こんど、
乾物屋
(
かんぶつや
)
を
出
(
で
)
るときだって、ちっともおれが
悪
(
わる
)
かったと
思
(
おも
)
っていない。すこしばかりのいわしのにぼしを
犬
(
いぬ
)
にやったとて、そんなに
悪
(
わる
)
いことでないだろう。
さか立ち小僧さん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのうちに
大工
(
だいく
)
が
入
(
はい
)
って、
店
(
みせ
)
の
模様
(
もよう
)
を
変
(
か
)
えたり、こわれたところを
直
(
なお
)
したりしていましたが、それができあがると、いつのまにかこざっぱりとした、
乾物屋
(
かんぶつや
)
になりました。
海が呼んだ話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
自転車屋
(
じてんしゃや
)
の
後
(
あと
)
へ
乾物屋
(
かんぶつや
)
ができてから、二か
月
(
げつ
)
ばかりたつと、
勇
(
ゆう
)
ちゃんの
叔父
(
おじ
)
さんは、
不思議
(
ふしぎ
)
な
病気
(
びょうき
)
にかかりました。それは、ふいに
原因
(
げんいん
)
のわからぬ
熱
(
ねつ
)
が
出
(
で
)
て、
手足
(
てあし
)
がしびれてきかなくなるのでした。
海が呼んだ話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
乾
常用漢字
中学
部首:⼄
11画
物
常用漢字
小3
部首:⽜
8画
屋
常用漢字
小3
部首:⼫
9画
“乾物”で始まる語句
乾物