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一應
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いちおう
幸ひ、
彼處に
見ゆる
白色巡洋艦、あれは
何國の
軍艦で、
何處から
何處へ
指しての
航海中かは
分らぬが、
一應かの
船の
助けを
求めては
如何だらう。
宗助は
一應室の
内を
見回して、
此親子の
外に、まだ
一人妙な
男が、
一番入口に
近い
所に
畏まつてゐるのを
見出した。
こゝを
一應見物するだけでも
一日を
要しますが、
入場は
無料であり、
傘や
杖を
預つてくれても
賃錢を
取りません。
火山毛の
成因は
一應説明を
要する。
讀者は
化學又は
物理學の
實驗に
於て、
硝子管を
融かしながら
急に
引きちぎると、
管の
端が
細い
絲を
引くことを
實驗せられたことがあるであらう。
へえ、へえ、
早速これへ
持參いたしました
人參、
一應御覽下さりまするやう、へえ。
慌て押止め然ば其段
今一應申上べしまづ/\御待下されと待せ置て
奧へ行き
暫時にして出來り然らば
其儘にて
對面有べしとの事なりと告れば伊賀亮は
然も有べしと
頓て
粗服のまゝ天忠に引れて本堂の
座敷へ到れば
遙の
末座に着座させられぬ
考へろと
云はれゝば、
考へないでもないが、それは
一應腹痛が
治まつてからの
事でなくては
無理であつた。
さて
私たちは
次ぎの
室にはひる
前に、ちょっと
見落した
石器類を
一應見ることにいたしませう。
肥つた
男は
一應容體を
聞いて、
口中を
檢査して、
宗助の
痛いと
云ふ
齒を
一寸搖つて
見たが