“いちおう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イチオウ
語句割合
一應31.8%
一往27.3%
一応27.3%
一凹4.5%
一泓4.5%
一王4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
宗助そうすけ一應いちおうへやうち見回みまはして、この親子おやこほかに、まだ一人ひとりめうをとこが、一番いちばん入口いりぐちちかところかしこまつてゐるのを見出みいだした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「実はこの事は、ほんまは光子さんから申さんならんのんですが、僕は僕の立ち場として説明せんならん思いますのんで、一往いちおう聞いて下さいませんか」
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
この方面で知名の熟練の医師のところへ彼を同伴して、一応いちおうその医師の意見を聴くことにした。
後丘は高く、その間に一凹いちおうの谷を隔てた形は、どう見ても頭だけで歩いている人のようであります。
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
白馬岳の北方、山稜の二岐している所から、東に尾根を伝いて二千七百六十九米の小蓮華山をえ二千六百二十米の大日岳を東に下り始めると、眼下に一泓いちおうの明鏡が見える、名は大池。
白馬岳 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
古志こし郡宮内の一王いちおう神社の東には、街道をへだてて田の中に十坪ほどの沼があり、そこの魚類も皆片目であったそうです。
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)