“一往”の読み方と例文
読み方割合
いちおう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ここで一往いちおう敏子の今日の行動を順に並べてみると、———午後三時、口実を設けて私を外へ出してしまう。次に小池さんを風呂へ行かせる。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「実はこの事は、ほんまは光子さんから申さんならんのんですが、僕は僕の立ち場として説明せんならん思いますのんで、一往いちおう聞いて下さいませんか」
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
だから既に十三歳にも達した法師丸が、その美に酔わされたことは一往いちおうあやしむに足りないけれども、彼はその上にも、普通の男子には有り得ない極端な感情を経験した。