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みのぶ
ふりがな文庫
“
身延
(
みのぶ
)” の例文
見えない程にも
身延
(
みのぶ
)
のお山につづく街道は、谷も霧、
杜
(
もり
)
も霧、目路の限り夢色にぼうッとぼかされて只いち面の濃い朝霧でした。
旗本退屈男:06 第六話 身延に現れた退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
たいへん御利益のある地蔵様だそうで、
信濃
(
しなの
)
、
身延
(
みのぶ
)
のほうからも参詣人が昼も夜もひっきりなしにぞろぞろやって来るのだ。
黄村先生言行録
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
私はその中心地
波高島
(
はだかじま
)
と
身延
(
みのぶ
)
へは、年に四、五回も行って幾日も滞在する。これから後は、一層精出して行こうと思う。
水の遍路
(新字新仮名)
/
佐藤垢石
(著)
信者
(
しんじや
)
が
善光寺
(
ぜんくわうじ
)
、
身延
(
みのぶ
)
へ
順礼
(
じゆんれい
)
を
為
(
す
)
るほどな
願
(
ねがひ
)
だつたのが、——いざ、
今度
(
こんど
)
、と
言
(
い
)
ふ
時
(
とき
)
、
信仰
(
しんかう
)
が
鈍
(
にぶ
)
つて、
遊山
(
ゆさん
)
に
成
(
な
)
つた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
申
掛
(
かけ
)
甚だ
難澁
(
なんじふ
)
仕つり一命にも及ばんとなす
機
(
をり
)
是なる藤八
身延
(
みのぶ
)
山
參詣
(
さんけい
)
の歸り掛け幸ひ其處へ
差掛
(
さしかゝ
)
り私し
難儀
(
なんぎ
)
の體を見兼右の三人を
片端
(
かたはし
)
より
擲
(
たゝ
)
き
倒
(
たふ
)
して私しを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
「でも、お前さんが、山道は景色が好いの、
身延
(
みのぶ
)
へ御参詣をなさいのと、
口前
(
くちまえ
)
をよく
勧
(
すす
)
めるものだから」
大菩薩峠:08 白根山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
此
(
この
)
身延
(
みのぶ
)
の
澤
(
さは
)
と申す處は、甲斐の國
飯井野
(
いひゐの
)
、
御牧
(
みまき
)
、
波木井
(
はきゐ
)
三
箇郷
(
かがう
)
の内、
波木井郷
(
はきゐがう
)
の
戊亥
(
いぬゐ
)
の隅にあたりて候。
尼たちへの消息:――よく生きよとの――
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
法諱
(
おんな
)
を聞けばそのころの
三歳児
(
みつご
)
も合掌礼拝すべきほど世に知られたる
宇陀
(
うだ
)
の
朗円上人
(
ろうえんしょうにん
)
とて、早くより
身延
(
みのぶ
)
の山に
螢雪
(
けいせつ
)
の苦学を積まれ、中ごろ六十余州に雲水の修行をかさね
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
路は悪いが甲州街道を
身延
(
みのぶ
)
まで出にやなら無えから、忘れもし無え、
極月
(
ごくげつ
)
の十一日、四谷の荒木町を振り出しに、とうとう
旅鴉
(
たびがらす
)
に身をやつしたが、なりは
手前
(
てめえ
)
も知つてた通り
鼠小僧次郎吉
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
堺
(
さかい
)
を出発した
穴山
(
あなやま
)
の一族
郎党
(
ろうどう
)
は、
伊那丸
(
いなまる
)
をげんじゅうな
鎖駕籠
(
くさりかご
)
にいれ、
威風堂々
(
いふうどうどう
)
と、東海道をくだり、
駿府
(
すんぷ
)
から西にまがって、一路甲州の
山関
(
さんかん
)
へつづく、
身延
(
みのぶ
)
の街道へさしかかった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
お
祖師
(
そし
)
が
身延
(
みのぶ
)
へ
参詣
(
さんけい
)
に
来
(
き
)
ても
鰍沢
(
かじかざは
)
の舟には乗るなとおつしやつた
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
講中
(
こうちゅう
)
と一緒に
身延
(
みのぶ
)
へ御参詣にまいりました」
半七捕物帳:64 廻り灯籠
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
四月十三日
身延
(
みのぶ
)
に行く。
七百五十句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
さては
身延
(
みのぶ
)
へ
參詣
(
さんけい
)
をするのであつたか。
遙拜
(
えうはい
)
しつゝ、
私
(
わたし
)
たちは、
今
(
いま
)
さらながら
其
(
そ
)
の
二人
(
ふたり
)
を、
涙
(
なみだ
)
ぐましく
見送
(
みおく
)
つた。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
渡し置ん此品は
身延
(
みのぶ
)
山代
代
(
だい
)
貫主
(
くわんしゆ
)
の極ある日蓮上人
直筆
(
ぢきひつ
)
の曼陀羅なり一時も
放
(
はな
)
されぬ大切の品なれ共金の
引替
(
ひきかへ
)
の爲
預
(
あづけ
)
んと申
渠
(
かれ
)
が
思操
(
こゝろざし
)
の
信實
(
しんじつ
)
に
感
(
かん
)
じ命にも
替難
(
かへがた
)
き大金を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
身延
(
みのぶ
)
と
七面山
(
しちめんざん
)
の間の裏山を越えて
薬袋
(
みなえ
)
というところへ出た時分に、お徳は右手の方を指しながら
大菩薩峠:08 白根山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
家康の軍は、穴山梅雪を案内として、
身延
(
みのぶ
)
から
文殊堂
(
もんじゅどう
)
を経、市川口へ。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
なし名主林右衞門へも頼み
置
(
おき
)
て近所へは
身延
(
みのぶ
)
參詣
(
さんけい
)
と
披露
(
ひろう
)
し忠兵衞へ跡の事
共
(
ども
)
言含
(
いひふく
)
め文藏お時は下男吉平が實
體
(
てい
)
なる者故是を
供
(
とも
)
に
召連
(
めしつれ
)
て主從三人頃は享保十二年十月十日
原澤村
(
はらさはむら
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
此
(
こ
)
の
時間
(
じかん
)
前後
(
ぜんご
)
の
汽車
(
きしや
)
は、
六月
(
ろくぐわつ
)
、
七月
(
しちぐわつ
)
だと
國府津
(
こふづ
)
でもう
明
(
あかる
)
くなる。
八月
(
はちぐわつ
)
の
聲
(
こゑ
)
を
聞
(
き
)
くと
富士驛
(
ふじえき
)
で、まだ
些
(
ちつ
)
と
待
(
ま
)
たないと、
東
(
ひがし
)
の
空
(
そら
)
がしらまない。
私
(
わたし
)
は
前年
(
ぜんねん
)
、
身延
(
みのぶ
)
へ
參
(
まゐ
)
つたので
知
(
し
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「貴様は
身延
(
みのぶ
)
へ参詣に行くのだと申したがその通りか」
大菩薩峠:11 駒井能登守の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
“身延(身延町)”の解説
身延町(みのぶちょう)は、山梨県南巨摩郡の町。国中地方に含まれる。
(出典:Wikipedia)
身
常用漢字
小3
部首:⾝
7画
延
常用漢字
小6
部首:⼵
8画
“身延”で始まる語句
身延山
身延嶽
身延様
身延詣
身延道
身延様参
身延街道
身延鰍沢
身延山久遠寺
身延山御会式賭場