“六月”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
むつき36.4%
ろくぐわつ36.4%
みなつき13.6%
みなづき13.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女は其時已に六月むつき身重みおもであった。今年の春男子を挙げたと云うたよりがあった。今日のそのは実に突然である。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
六月むつきやそこいらで、そう育っているのでは、お産がさぞ重いでしょうね。」叔母はまた自分の年取っていることを気にした。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「キキイもやつぱり売る女ですよ。しかし冬から姙娠して居ます。もう六月むつき目ですの。」
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
それからは何もかもひとの言うなりになって、霜月なかばに祝儀をしたけれど、民子の心持がほんとうの承知でないから、向うでもいくらかいや気になり、民子は身持になったが、六月むつきでおりてしまった。
野菊の墓 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
石婦うまずめと呼ばれし者も身重みおもになりてはや六月むつきとなりぬ。
頌歌 (旧字旧仮名) / ポール・クローデル(著)
——時間じかん前後ぜんご汽車きしやは、六月ろくぐわつ七月しちぐわつだと國府津こふづでもうあかるくなる。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
六月ろくぐわつらすなかに、寢不足ねぶそく蒼白あをじろかほを、蒸返むしかへしにうだらして、すぢもとろけさうに、ふら/\とやしきちかづく。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
……六月ろくぐわつ中旬ちうじゆんだらうとふのである。
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
六月ろくぐわつの午後、人、藥水やくすゐを齎し、
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
六月ろくぐわつと昼のあはひに
詩集夏花 (新字旧仮名) / 伊東静雄(著)
六月みなつきつちさへけて照る日にも吾が袖めや君に逢はずして」(巻十・一九九五)等は
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
時は六月みなつきのつごもり、いと暑きころほひに、宵はあそびをりて、夜ふけてややすずしき風吹きけり。
伊勢物語など (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)
六月みなつきのおなじ夕にすだれしぬ娘かしづく絹屋と木屋と
舞姫 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
また、無名氏の反歌、「不尽ふじに降り置ける雪は六月みなづき十五日もちに消ぬればその夜降りけり」(巻三・三二〇)も佳い歌だから、此処に置いて味っていい。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
田の青さと、茂った樹立こだちの間を透いて、六月みなづきの空はあいよりもあおく、日は海の方へ廻って、背後うしろからかっと当るが、ここからは早や冷い水へ入るよう。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
すでにしをれき、六月みなづき
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)