“むつき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ムツキ
語句割合
襁褓79.3%
六月13.8%
睦月3.4%
正月1.7%
1.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
庖厨はうちゆうを過ぎ、室の戸を開きて入りしに、机に倚りて襁褓むつき縫ひたりしエリスは振り返へりて、「あ」と叫びぬ。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
其婦と長子とを携へて竹原に帰り父を省し、更に厳島いつくしまの祠に詣づ、襄は襁褓むつきの中に龕前がんぜんに拝せり。
頼襄を論ず (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
六月むつきやそこいらで、そう育っているのでは、お産がさぞ重いでしょうね。」叔母はまた自分の年取っていることを気にした。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
彼女は其時已に六月むつき身重みおもであった。今年の春男子を挙げたと云うたよりがあった。今日のそのは実に突然である。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
遠山は霜月祭、新野にひのにては睦月むつき西浦にしうれ田楽でんがく北設楽きたしだらは花祭とよの。
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
雪祭は睦月むつき神事かむごと、その雪は田の面のしづめ、雪こそはとよの年の、穂に穂積むみのりのしるし、その雪を神に祈ると、その雪に神と遊ぶと
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
季節は早春の正月むつきだというのに手に渋団扇しぶうちわを持っている。
大鵬のゆくえ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
十九年前の春のこと、空っ風の吹く正月むつきの朝、すこし心願があったので供も連れず起き抜けに観音様まで参詣すると、大きな公孫樹いちょうの樹の蔭で赤児がピーピー泣いている、この寒空に捨て子だな、邪見の親もあるものだと、そぞろ惻隠そくいんの心を起こし抱き上げて見れば枕もとに小さい行李が置いてある。
大鵬のゆくえ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
しかも、その一艘の苫には、嬰児あかごむつきが干してあった。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)