六月みなづき)” の例文
田の青さと、茂った樹立こだちの間を透いて、六月みなづきの空はあいよりもあおく、日は海の方へ廻って、背後うしろからかっと当るが、ここからは早や冷い水へ入るよう。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
また、無名氏の反歌、「不尽ふじに降り置ける雪は六月みなづき十五日もちに消ぬればその夜降りけり」(巻三・三二〇)も佳い歌だから、此処に置いて味っていい。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
すでにしをれき、六月みなづき
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)