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記臆
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きおく
ふりがな文庫
“
記臆
(
きおく
)” の例文
この話は最近読んだばかりだから、まだ
記臆
(
きおく
)
には新しい方だ。色や光や臭いという方面から
突込
(
つっこ
)
むのも面白いが、この話は音の怪に属する。
不吉の音と学士会院の鐘
(新字新仮名)
/
岩村透
(著)
五年を経過した今日になってもなお
明
(
あきらか
)
に
記臆
(
きおく
)
しているのである、『竹の里人選歌』なども、先生存生中に自ら選び直さるるならばとにかく
竹乃里人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
殊
(
こと
)
に
艇尾
(
ていび
)
兩瑞
(
りようたん
)
に
裝置
(
さうち
)
されたる
六枚
(
ろくまい
)
の
翅
(
つばさ
)
を
有
(
いう
)
する
推進螺旋
(
スクリユー
)
の
不思議
(
ふしぎ
)
なる
廻轉作用
(
くわいてんさよう
)
の
與
(
あづか
)
つて
力
(
ちから
)
ある
事
(
こと
)
を
記臆
(
きおく
)
して
貰
(
もら
)
はねばならぬ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
始めから終りまで読むのに三時間かかった事を
記臆
(
きおく
)
している。今は「テレグラフ」を取っておらん、「スタンダード」だ。
倫敦消息
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
上等品と下等品とはこれほどの差があるとよく
記臆
(
きおく
)
しておいて今度外で醤油を買うときに一々それと
対照
(
てりあわ
)
せて見るのです。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
▼ もっと見る
ムスメはつひに
俯
(
うつむ
)
いたまヽ、いつまでも/\
私
(
わたし
)
の
記臆
(
きおく
)
に
青白
(
あをじろ
)
い
影
(
かげ
)
をなげ、
灰色
(
はいいろ
)
の
忘却
(
ばうきやく
)
のうへを
銀
(
ぎん
)
の
雨
(
あめ
)
が
降
(
ふ
)
りしきる。
桜さく島:見知らぬ世界
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
しかし前日の母の教へを
記臆
(
きおく
)
して居り
升
(
まし
)
たから、まんざら
吾儘
(
わがまま
)
な
慾張
(
よくば
)
つた様なこと
丈
(
だけ
)
は
其中
(
そのうち
)
に
有
(
あり
)
ませんかつた。
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
思
(
おも
)
ひ
立
(
た
)
たせ
給
(
たま
)
へとて、
紀
(
き
)
の
守
(
かみ
)
が
迷惑氣
(
めいわくげ
)
にも
見
(
み
)
えず
誘
(
いざな
)
ふにぞ、
夫
(
それ
)
好
(
よ
)
からんとて
夏
(
なつ
)
のさし
入
(
い
)
りより、
別室
(
はなれざしき
)
を
仮住
(
かりずみ
)
に
三月
(
みつき
)
ばかりの
日
(
ひ
)
を
消
(
け
)
しゝが、
歸邸
(
きてい
)
の
今日
(
けふ
)
の
今
(
いま
)
も
猶
(
なほ
)
殘
(
のこ
)
る
記臆
(
きおく
)
のもの二ツ
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
この低度の理屈すなわち最も簡単の知とは
記臆
(
きおく
)
比較の類のごときものにして、いかなる純粋の文学的感情といえども多少の記臆力比較力を交えざる時は文学として成り立つものには無之候。
あきまろに答ふ
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
世
(
よ
)
に
若
(
も
)
し
怪物
(
くわいぶつ
)
といふ
者
(
もの
)
があるならば、
此
(
この
)
軍艇
(
ぐんてい
)
こそ
確
(
たしか
)
に
地球
(
ちきゆう
)
の
表面
(
ひやうめん
)
に
於
(
おい
)
て、
最
(
もつと
)
も
恐
(
おそ
)
るべき
大怪物
(
だいくわいぶつ
)
として、
永
(
なが
)
く
歐米諸國
(
をうべいしよこく
)
の
海軍社會
(
かいぐんしやくわい
)
の
記臆
(
きおく
)
に
留
(
とゞま
)
るであらう。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
宗教
(
しゆうけう
)
と
關聯
(
くわんれん
)
して
宗助
(
そうすけ
)
は
坐禪
(
ざぜん
)
といふ
記臆
(
きおく
)
を
呼
(
よ
)
び
起
(
おこ
)
した。
昔
(
むか
)
し
京都
(
きやうと
)
にゐた
時分
(
じぶん
)
彼
(
かれ
)
の
級友
(
きふいう
)
に
相國寺
(
しやうこくじ
)
へ
行
(
い
)
つて
坐禪
(
ざぜん
)
をするものがあつた。
當時
(
たうじ
)
彼
(
かれ
)
は
其
(
その
)
迂濶
(
うくわつ
)
を
笑
(
わら
)
つてゐた。「
今
(
いま
)
の
世
(
よ
)
に……」と
思
(
おも
)
つてゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
さうして
少年
(
せうねん
)
のやぶれた
心
(
こヽろ
)
はつくのはれたけれど、
舞台
(
ぶたい
)
のうへで
姫君
(
ひめぎみ
)
のきられたといふことは
忘
(
わす
)
れられない
記臆
(
きおく
)
であつた。また
赤毛布
(
あかけつと
)
の
裡
(
うら
)
をば、
死
(
し
)
んだ
姫君
(
ひめぎみ
)
が
歩
(
ある
)
いたのも、
不可思儀
(
ふかしぎ
)
な
発見
(
はつけん
)
であつた。
桜さく島:見知らぬ世界
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
今は
一々
(
いちいち
)
記臆
(
きおく
)
に存していないのが
甚
(
はなは
)
だ遺憾である。
不吉の音と学士会院の鐘
(新字新仮名)
/
岩村透
(著)
◎櫻木豫備海軍大佐の行衞==
讀者
(
どくしや
)
は
記臆
(
きおく
)
せらる
可
(
べ
)
し、
先年
(
せんねん
)
一
種
(
しゆ
)
の
強力
(
きやうりよく
)
なる
爆發藥
(
ばくはつやく
)
を
發明
(
はつめい
)
し、つゞいて
浮標水雷
(
ふへうすゐらい
)
、
花環榴彈等
(
くわくわんりうだんとう
)
二三の
軍器
(
ぐんき
)
に
有功
(
いうこう
)
なる
改良
(
かいりよう
)
を
施
(
ほどこ
)
したるを
以
(
もつ
)
て
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
揺籃
(
えうらん
)
の
記臆
(
きおく
)
桜さく島:春のかはたれ
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
記
常用漢字
小2
部首:⾔
10画
臆
常用漢字
中学
部首:⾁
17画
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記臆力