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ふりがな文庫
“
眼元
(
めもと
)” の例文
香織
(
かおり
)
は
私
(
わたくし
)
よりは
年齢
(
とし
)
が二つ三つ
若
(
わか
)
く、
顔立
(
かおだち
)
はあまり
良
(
よ
)
くもありませぬが、
眼元
(
めもと
)
の
愛
(
あい
)
くるしい、なかなか
悧溌
(
りはつ
)
な
児
(
こ
)
でございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
大
(
おほ
)
きな
眼
(
め
)
を
揃
(
そろ
)
へて、
襖
(
ふすま
)
の
陰
(
かげ
)
から
入
(
はひ
)
つて
來
(
き
)
た
宗助
(
そうすけ
)
の
方
(
はう
)
を
向
(
む
)
いたが、
二人
(
ふたり
)
の
眼元
(
めもと
)
にも
口元
(
くちもと
)
にも、
今
(
いま
)
笑
(
わら
)
つた
許
(
ばかり
)
の
影
(
かげ
)
が、まだゆたかに
殘
(
のこ
)
つてゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
と彼は微笑して言った、
其
(
その
)
眼元
(
めもと
)
には心の底に
潜
(
ひそ
)
んで居る彼の
優
(
やさし
)
い、正直な人柄の光さえ
髣髴
(
ほのめ
)
いて、自分には更に
其
(
それ
)
が
惨
(
いたま
)
しげに見えた、
其処
(
そこ
)
で自分も
笑
(
わらい
)
を含み
運命論者
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
色
(
いろ
)
のくつきりと
白
(
しろ
)
い、
口元
(
くちもと
)
は
父君
(
ちゝぎみ
)
の
凛々
(
りゝ
)
しきに
似
(
に
)
、
眼元
(
めもと
)
は
母君
(
はゝぎみ
)
の
清
(
すゞ
)
しきを
其儘
(
そのまゝ
)
に、
見
(
み
)
るから
可憐
(
かれん
)
の
少年
(
せうねん
)
。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
この人若いに
似合
(
にあわ
)
ず
沈着
(
おちつい
)
た
質
(
たち
)
ゆえ気を
鎮
(
しず
)
めて、見詰めおりしが
眼元
(
めもと
)
口元
(
くちもと
)
は
勿論
(
もちろん
)
、頭の
櫛
(
くし
)
から衣類までが
同様
(
ひとつ
)
ゆえ、始めて
怪物
(
かいぶつ
)
なりと思い、
叫喚
(
あっ
)
と云って
立上
(
たちあが
)
る
胖響
(
ものおと
)
に
枯尾花
(新字新仮名)
/
関根黙庵
(著)
▼ もっと見る
髪の
結様
(
ゆいよう
)
どうしたら
誉
(
ほめ
)
らりょうかと鏡に
対
(
むか
)
って小声に問い、
或夜
(
あるばん
)
の
湯上
(
ゆあが
)
り、
耻
(
はずか
)
しながらソッと
薄化粧
(
うすげしょう
)
して
怖怖
(
こわごわ
)
坐敷
(
ざしき
)
に
出
(
いで
)
しが、
笑
(
わらい
)
片頬
(
かたほ
)
に見られし御
眼元
(
めもと
)
何やら
存
(
あ
)
るように覚えて
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
膝の上に
半
(
なか
)
ば
繰弘
(
くりひろ
)
げたる文は何の哀れを籠めたるや、打ち見やる
眼元
(
めもと
)
に無限の
情
(
なさけ
)
を含み、果は恰も悲しみに堪へざるものの如く、ブル/\と身震ひして、丈もて顏を掩ひ、
泣音
(
なくね
)
を忍樣いぢらし。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
打
(
う
)
ち
見
(
み
)
るところお
年齢
(
とし
)
はやっと二十四五、
小柄
(
こがら
)
で
細面
(
ほそおもて
)
の、
大
(
たい
)
そう
美
(
うつく
)
しい
御縹緻
(
ごきりょう
)
でございますが、どちらかといえば
少
(
すこ
)
し
沈
(
しず
)
んだ
方
(
ほう
)
で、きりりとやや
釣
(
つ
)
り
気味
(
ぎみ
)
の
眼元
(
めもと
)
には
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「
貴方
(
あなた
)
も相変らず
呑気
(
のんき
)
な事を
仰
(
おつ
)
しやるのね」と
窘
(
たしな
)
めた。けれども其
眼元
(
めもと
)
には
笑
(
わらひ
)
の
影
(
かげ
)
が
泛
(
うか
)
んでゐた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
兵曹
(
へいそう
)
と
私
(
わたくし
)
とは、
恭
(
うや/\
)
しく
敬禮
(
けいれい
)
を
施
(
ほどこ
)
しつゝ、ふと、
其人
(
そのひと
)
の
顏
(
かほ
)
を
眺
(
なが
)
めたが、あゝ、
此
(
この
)
艦長
(
かんちやう
)
の
眼元
(
めもと
)
——
其
(
その
)
口元
(
くちもと
)
——
私
(
わたくし
)
が
甞
(
かつ
)
て
記臆
(
きおく
)
せし、
誰人
(
たれ
)
かの
懷
(
なつ
)
かしい
顏
(
かほ
)
に、よくも/\
似
(
に
)
て
居
(
を
)
る
事
(
こと
)
と
思
(
おも
)
つたが
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
眼
常用漢字
小5
部首:⽬
11画
元
常用漢字
小2
部首:⼉
4画
“眼”で始まる語句
眼
眼鏡
眼前
眼瞼
眼差
眼窩
眼球
眼眸
眼色
眼下