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眞顏
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まがほ
ふりがな文庫
“
眞顏
(
まがほ
)” の例文
新字:
真顔
つか/\と
行懸
(
ゆきか
)
けた
與吉
(
よきち
)
は、これを
聞
(
き
)
くと、あまり
自分
(
じぶん
)
の
素氣
(
そつけ
)
なかつたのに
氣
(
き
)
がついたか、
小戻
(
こもど
)
りして
眞顏
(
まがほ
)
で、
眼
(
め
)
を
一
(
ひと
)
ツ
瞬
(
しばだた
)
いて
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
そこで
言葉
(
ことば
)
を
途切
(
とぎ
)
つて、青木さんは不
意
(
い
)
に
眞顏
(
まがほ
)
になりながら、ぢつと
奧
(
おく
)
さんの
顏
(
かほ
)
を
見
(
み
)
詰めた。
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
亨一も
眞顏
(
まがほ
)
になつた。こんなときは、いくら
理合
(
りあひ
)
をつくして云つても何のききめがないものであると云ふことは明らかであるけれど、やつぱり默つて居ることが出來なかつた。
計画
(旧字旧仮名)
/
平出修
(著)
そして女教師の福富も矢張り、遣るだらうか、女だから遣らないだらうかといふ疑問を起した。或時二人
限
(
きり
)
ゐた時、直接
訊
(
き
)
いて見た。福富は
眞顏
(
まがほ
)
になつて、そんな事はした事はありませんと言つた。
葉書
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
小池もお光も、互ひに
眞顏
(
まがほ
)
になつて、口先きだけで笑ひ合つてゐた。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
▼ もっと見る
申し出す
間
(
ま
)
じきとも云難く然すれば御
互
(
たがひ
)
の身に
關
(
かゝ
)
はる事故
何分
(
なにぶん
)
にも見遁して貰ふより外なし其
手段
(
しゆだん
)
は金子なりと
眞顏
(
まがほ
)
に成て語りければ仁左衞門も
其事
(
そのこと
)
に至らば誠に身の大事なりと心に納め是非なく百兩
工夫
(
くふう
)
して相渡しける故三吉は大に
悦
(
よろこ
)
び
是
(
これ
)
誠
(
まこと
)
に
命
(
いのち
)
の親なりと押戴き其の金を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
與吉
(
よきち
)
の
眞面目
(
まじめ
)
なのに
釣込
(
つりこ
)
まれて、
笑
(
わら
)
ふことの
出來
(
でき
)
なかつたお
品
(
しな
)
は、
到頭
(
たうとう
)
骨
(
ほね
)
のある
豆腐
(
とうふ
)
の
注文
(
ちうもん
)
を
笑
(
わら
)
はずに
聞
(
き
)
き
濟
(
す
)
ました、そして
眞顏
(
まがほ
)
で
尋
(
たづ
)
ねた。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
妻
(
つま
)
は
微笑
(
びせう
)
をつづけながら
言
(
い
)
つたが、そこで
不意
(
ふい
)
に
眞顏
(
まがほ
)
になると
画家とセリセリス
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
聞者哉
(
きくものかな
)
其趣
(
そのおもむ
)
きならば汝は立派な
好男子也
(
いゝをとこなり
)
併しながら忠兵衞妻は
餘程
(
よほど
)
好者
(
ものずき
)
なりと
戯
(
たは
)
ふれられしかば長庵
眞顏
(
まがほ
)
にて
否
(
いや
)
さ世には
相縁
(
あひえん
)
奇縁
(
きえん
)
と申事も御座候と申けるは如何にも
不敵々々
(
ふて/\
)
しき曲者なり越前守殿如何に忠兵衞長庵の申立
而已
(
のみ
)
にては
胡亂
(
うろん
)
なり先月
中旬
(
ちうじゆん
)
の
頃
(
ころ
)
其方が
妻
(
つま
)
富儀
(
とみぎ
)
長庵と
密通
(
みつつう
)
の場を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
袂
(
たもと
)
にも、
懷中
(
ふところ
)
にも、
懷紙
(
くわいし
)
の
中
(
なか
)
にも
持
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
て、
眞
(
しん
)
に
成
(
な
)
つて、
眞顏
(
まがほ
)
で、
目
(
め
)
を
据
(
す
)
ゑて
嗅
(
か
)
ぐのが
油
(
あぶら
)
を
舐
(
な
)
めるやうで
凄
(
すご
)
かつたと
言
(
い
)
ふ……
友
(
とも
)
だちは
皆
(
みな
)
知
(
し
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
幼君
(
えうくん
)
は
眞顏
(
まがほ
)
にて、「
苦
(
くる
)
しからず、
早
(
はや
)
遣
(
つか
)
はせ」と
促
(
うなが
)
し
給
(
たま
)
ふ。さては
仔細
(
しさい
)
のあることぞと
籠中
(
かごのなか
)
の
人
(
ひと
)
に
齎
(
もた
)
らせたり。
彼男
(
かのをとこ
)
太
(
いた
)
く
困
(
こう
)
じ、
身
(
み
)
の
置處
(
おきどころ
)
無
(
な
)
き
状
(
さま
)
にて、
冷汗
(
ひやあせ
)
掻
(
か
)
きてぞ
畏
(
かしこま
)
りたる。
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
と
眞顏
(
まがほ
)
に
引込
(
ひきこ
)
まれて
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
眞
部首:⽬
10画
顏
部首:⾴
18画
“眞”で始まる語句
眞
眞實
眞中
眞面目
眞白
眞赤
眞直
眞黒
眞似
眞個