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用向
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ようむき
ふりがな文庫
“
用向
(
ようむき
)” の例文
「その
用向
(
ようむき
)
の大体は」というから「実はラサ府に容易ならぬ病人があってその病人に
服
(
の
)
ませる薬を急いで買いに行かなければならぬ。 ...
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
田口氏の
用向
(
ようむき
)
は、自分の社で
近々
(
きん/\
)
青年画家の作品展覧会をするから、麦僊氏にもその選者の一
人
(
にん
)
になつて欲しいといふのだつた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
彼は
暗
(
あん
)
にこの老先生の
用向
(
ようむき
)
と自分の用向とを
見較
(
みくら
)
べた。無事に苦しんで義太夫の
稽古
(
けいこ
)
をするという浜の二人をさらにその
傍
(
かたわら
)
に並べて見た。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ロレ はれ、それは
物怪
(
もっけ
)
の
不運
(
ふうん
)
の!
眞實
(
しんじつ
)
、
重大
(
ぢゅうだい
)
な
容易
(
ようゐ
)
ならぬ
用向
(
ようむき
)
の
其
(
その
)
書面
(
しょめん
)
、それが
等閑
(
なほざり
)
になった
上
(
うへ
)
は、どのやうな一
大事
(
だいじ
)
が
出來
(
でけ
)
うも
知
(
し
)
れぬ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
用向
(
ようむき
)
は一大事があつて吉見九郎右衛門の
訴状
(
そじやう
)
を持参したのを、ぢきにお
奉行様
(
ぶぎやうさま
)
に差し出したいと云ふことである。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
見し由にて心に
掛
(
かゝ
)
る旨申に付
吉凶
(
きつきよう
)
を
問
(
とは
)
んと存じ夕七つ時分に
宿
(
やど
)
を出しに
途中
(
とちう
)
にて先年
懇意
(
こんい
)
になりし細川家の
藩士
(
はんし
)
井戸
(
ゐと
)
源次郎
(
げんじらう
)
に出會し
故
(
ゆゑ
)
如何なる
用向
(
ようむき
)
にて此地へ來られしやと
問
(
とひ
)
しに妻を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
きらきらと光って見える、
俯向
(
うつむ
)
き
勝
(
が
)
ちに歩むその姿は、また哀れが深くあった、私は
懇
(
ねんご
)
ろに娘を
室
(
へや
)
に招じて、来訪の
用向
(
ようむき
)
を訊ねると、娘は両手を畳につきながらに、物静かにいうには
雪の透く袖
(新字新仮名)
/
鈴木鼓村
(著)
彼は神中がこっちへ来たのは県庁の
用向
(
ようむき
)
で出張して来たものだと思った。
雀が森の怪異
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
はなはだ簡単な
用向
(
ようむき
)
であるから平生ならばどうとも
挨拶
(
あいさつ
)
ができるのだけれども、声量を全く失っていた当時の余には、それが非常の困難であった。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
外
(
ほか
)
に非常に大切な
用向
(
ようむき
)
を
帯
(
お
)
びて居るので、実は一日もここに止まって居ることが出来んのであるから、どうか私が今日ここに来て願書を出したという
書付
(
かきつけ
)
だけ下さい。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
談
(
はなし
)
変って、私は
丁度
(
ちょうど
)
その八月十九日に出発して、当時は京都から故郷なる
備中連島
(
びっちゅうつらじま
)
へ
帰省
(
きしょう
)
をしていた
薄田泣菫
(
すすきだきゅうきん
)
氏の家を
用向
(
ようむき
)
あって訪ねたのである、そして、同氏の家に三日ばかり滞在していた
二面の箏
(新字新仮名)
/
鈴木鼓村
(著)
斯
(
かく
)
て藤八はお節を
同道
(
どうだう
)
して島田宿の我が家へ歸り
宿場
(
しゆくば
)
の
用向
(
ようむき
)
萬事の儀は弟岡崎屋藤五郎へ頼み
置
(
おき
)
寄場
(
よせば
)
へ人を走らせ雲助
頭
(
がしら
)
信濃
(
しなの
)
の幸八を
呼寄
(
よびよせ
)
駕籠
(
かご
)
二
挺
(
ちやう
)
人足三人づつ尤も通し駕籠なれば
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
な者を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
神戸
(
かうべ
)
へ
參
(
まゐ
)
つたのも、
全
(
まつた
)
く
其方
(
そのはう
)
の
用向
(
ようむき
)
なので。
石油發動機
(
せきゆはつどうき
)
とか
何
(
なん
)
とか
云
(
い
)
ふものを
鰹船
(
かつをぶね
)
へ
据
(
す
)
ゑ
付
(
つ
)
けるんだとかつてね
貴方
(
あなた
)
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
誘引
(
さそひ
)
に來たれども夫は
用向
(
ようむき
)
もあれば
行
(
ゆか
)
れぬと
斷
(
ことわ
)
りしに其時
貴殿
(
おまへ
)
は
扇子
(
あふぎ
)
を落して來たから
貸
(
かし
)
て
呉
(
くれ
)
ろと云ふ故
鐵
(
てつ
)
の
扇
(
あふぎ
)
を
貸
(
かし
)
て
遣
(
や
)
つた其日鴻の巣の金兵衞が金五百兩
勝
(
かち
)
しを見て
汝
(
おの
)
れは先へ廻り金兵衞が歸りを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
しかし
掛る
(
暇どる
)
だけの
用向
(
ようむき
)
があって暇の掛るのは仕方がない。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
父が旅先で急に病気に
罹
(
かか
)
ったので、これから自分も行かなければならないと思うが、それについて旅費の都合は出来まいかというのが母の
用向
(
ようむき
)
であった。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
お延がなぜこういう
用向
(
ようむき
)
を帯びて夫人を
訪
(
たず
)
ねるのを
嫌
(
きら
)
ったのか、津田は不思議でならなかった。黙っていてもそんな方面へ
出入
(
でいり
)
をしたがる女のくせに。と彼はその時考えた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
けれどもそこへ折れ曲って行く事は彼の主意に
背
(
そむ
)
いた。彼はただ夫人対お秀の関係を掘り返せばよかった。病気見舞を兼た夫人の
用向
(
ようむき
)
も、無論それについての懇談にきまっていた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼
(
かれ
)
は
斯
(
か
)
うして
新
(
あた
)
らしい
所
(
ところ
)
へ
行
(
い
)
つて、
新
(
あた
)
らしい
物
(
もの
)
に
接
(
せつ
)
するのが、
用向
(
ようむき
)
の
成否
(
せいひ
)
に
關
(
かゝ
)
はらず、
今迄
(
いままで
)
眼
(
め
)
に
付
(
つ
)
かずに
過
(
す
)
ぎた
活
(
い
)
きた
世界
(
せかい
)
の
斷片
(
だんぺん
)
を
頭
(
あたま
)
へ
詰
(
つ
)
め
込
(
こ
)
む
樣
(
やう
)
な
氣
(
き
)
がして
何
(
なん
)
となく
愉快
(
ゆくわい
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
用
常用漢字
小2
部首:⽤
5画
向
常用漢字
小3
部首:⼝
6画
“用”で始まる語句
用
用達
用意
用箪笥
用事
用心
用捨
用人
用箋
用立