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殺害
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せつがい
ふりがな文庫
“
殺害
(
せつがい
)” の例文
「一時の痴情で、お雪を、
殺害
(
せつがい
)
したものの、後になって、悔いの涙を流したものと推察いたします。唖男の申し立てもその通りです」
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
侍が親を
殺害
(
せつがい
)
せられた場合には、
敵討
(
かたきうち
)
をしなくてはならない。ましてや三右衛門が遺族に取っては、その敵討が故人の遺言になっている。
護持院原の敵討
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
沢はある夜、信之の晩酌の相手をしながら、信之の言葉とその眼の色によって、友江さんを
殺害
(
せつがい
)
する意のあることを悟りました。
暴風雨の夜
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
友「へえ、大伴の屋敷へ切込みまして、家内四人の者を
殺害
(
せつがい
)
いたしましたるは全く
私
(
わたくし
)
に相違ございません、へえ遺恨あって切込みました」
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
極め彼長庵に
頼
(
たの
)
まれて先年淺草中反圃にて十兵衞の女房お安を
殺害
(
せつがい
)
なしたる一條逐一白状に及びしかば町奉行所へ引渡に相成其年の
舊記
(
きうき
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
それに
倒
(
たふ
)
れをりまする
男
(
をとこ
)
が
御親戚
(
ごしんせき
)
のマーキューシオーどのを
殺害
(
せつがい
)
しましたるをロミオと
申
(
まう
)
す
若人
(
わかうど
)
が
討取
(
うちと
)
ってござります。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
あの大地震の時に私が妻を
殺害
(
せつがい
)
した
顛末
(
てんまつ
)
は元より、これまでの私の苦しい心中も一切打ち明けなければなりますまい。
疑惑
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ハーゲンは、それを聴いて、ますます
殺害
(
せつがい
)
の意志を固くした。また、女王とクリームヒルトの仲も、不仲というより、むしろ公然と反目し合うようになった。
潜航艇「鷹の城」
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
私と雪枝とはあの男のために遠からず
殺害
(
せつがい
)
されましょう。私にはそんなように思われます。
温室の恋
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
今日第一回の
殺害
(
せつがい
)
に使用さるべき名誉ある幸運牛は、名をドン・カルヴァリヨと称し、第一等の闘牛用牛産地ヴェラガ公爵所有の牧場出身にして、父は、かつて名闘牛士ドン・リイヴァスを
踊る地平線:07 血と砂の接吻
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
蟠「さア
此方
(
こっち
)
へ来な、
誰
(
たれ
)
も居らぬが、これは
先達
(
さきだっ
)
てお茶の水で小野を
殺害
(
せつがい
)
致して計らず手に
入
(
い
)
った脇差だが、彦四郎貞宗だ、
極
(
ご
)
く
性
(
しょう
)
が宜しい」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
も
殺害
(
せつがい
)
せしに少しも相違御座なく候と殘らず申立ければ大岡殿
聞
(
きか
)
れ
神妙々々
(
しんめう/\
)
と言れし時段右衞門は大岡殿に向ひ恐れながら
斯
(
かゝ
)
る明奉行の御
糺問
(
きうもん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「ム。ずいぶん強情な奴だが、とうとう笛師のお雪を
殺害
(
せつがい
)
したのも、
巫女
(
みこ
)
殺しも、みな自分の
所業
(
しわざ
)
だからはやく死罪にしてくれと泥を吐きおった」
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
延享
(
えんきょう
)
四年八月十五日の朝、五つ時過ぎに、
修理
(
しゅり
)
は、殿中で、何の
恩怨
(
おんえん
)
もない。肥後国熊本の城主、
細川越中守宗教
(
ほそかわえっちゅうのかみむねのり
)
を
殺害
(
せつがい
)
した。その
顛末
(
てんまつ
)
は、こうである。
忠義
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
大平氏が
殺害
(
せつがい
)
されたのは、女の悲鳴の起ったのと殆んど同時でなくてはならぬ。若しその老人を犯人とすると、一たい老人はその間何をして居たのであろうか。
好色破邪顕正
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
堺で土佐藩の隊を指揮した士官二人、フランス人を
殺害
(
せつがい
)
した隊の兵卒二十人を、交渉文書が京都に着いた後三日以内に、右の殺害を加えた土地に
於
(
お
)
いて死刑に処することが二つ。
堺事件
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
人を
殺害
(
せつがい
)
しにゆく人間にも、山は
冷寂
(
れいじゃく
)
な反省と幽美な感激を与えている。けれど人間はなかなかそれに
浸
(
ひた
)
りきらず、邪念なかなかそれには消えない。
鳴門秘帖:05 剣山の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
汝
(
なんじ
)
も立派な
武士
(
さむらい
)
だから
逃隠
(
にげかく
)
れはいたすまい、
何
(
なん
)
の遺恨あって父織江を
殺害
(
せつがい
)
して屋敷を出た、
殊
(
こと
)
に当家の娘と不義をいたせしは確かに証拠あって知る
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
引立て傳馬町へと送られしは
心地
(
こゝち
)
能
(
よく
)
こそ見えたりけり
嗚呼
(
あゝ
)
天
(
てん
)
なる
哉
(
かな
)
命
(
めい
)
なる
哉
(
かな
)
村井長庵弟十兵衞を
殺害
(
せつがい
)
せし寶永七年八月廿八日の事成るに八ヶ年の
星霜
(
せいさう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ヒステリカルな嫉妬深い女にちがいない。その女が大平氏にそむかれて大平氏を
殺害
(
せつがい
)
したにちがいない。
好色破邪顕正
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
「なぜと申せ。」と、若殿様は言葉を御継ぎになって、「予を
殺害
(
せつがい
)
した暁には、その方どもはことごとく
検非違使
(
けびいし
)
の目にかかり次第、
極刑
(
ごっけい
)
に行わるべき奴ばらじゃ。 ...
邪宗門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
宗「聞いたら聞いたゞけの事を告げなさい、新町河原で渡邊祖五郎を
殺害
(
せつがい
)
した春部梅三郎という者は
何
(
いず
)
れへ逃げた」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
殺害
(
せつがい
)
された女が、万一、ご大身の部屋方であっては、後日に、大失態と、お奉行も心痛はしておりますが、
皆目
(
かいもく
)
五里霧中の状態なので、ほとんど、困惑しております」
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「実は一昨夜
殺害
(
せつがい
)
の行われた時分、大平家をたずねた者のあることがわかったのです」
好色破邪顕正
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
殊にあの月夜に、覆面の者どもを駆り催して、予を
殺害
(
せつがい
)
致そうと云う趣向のほどは、中々その方づれとも思われぬ風流さじゃ。が、美福門のほとりは、ちと場所がようなかったぞ。
邪宗門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
武運
拙
(
つたな
)
くして谷中瑞麟寺の藪蔭で何者とも知れず
殺害
(
せつがい
)
され、
不束
(
ふつゝか
)
の至りによって
永
(
なが
)
のお
暇
(
いとま
)
を仰付けられ、討ったる
敵
(
かたき
)
が知れんというが、さぞ残念であろう
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
殺害
(
せつがい
)
しに来たのを知ったとなると、かなわぬまでも、さだめしジタバタするでしょう」
鳴門秘帖:05 剣山の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「右の者
去
(
さ
)
んぬる六月十五日本所北割下水大伴蟠龍軒方へ忍び込み、同人舎弟を始め
外
(
ほか
)
四人の者を
殺害
(
せつがい
)
致し
候者也
(
そうろうものなり
)
」と読むより、
左
(
さ
)
なきだに義気に富みたる文治
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
庄「なに宜く先程は失敬を致したな、
一分
(
いちぶん
)
立たんから
汝
(
てまい
)
を殺し、美代吉をも
殺害
(
せつがい
)
して切腹いたす心得だ」
松と藤芸妓の替紋
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
奉「其の方当月九日の
夜
(
よ
)
五つ半時、鳥越片町龜甲屋幸兵衛並に
妻
(
さい
)
柳を柳島押上堤において
殺害
(
せつがい
)
いたしたる段、訴え出たが、
何故
(
なにゆえ
)
に殺害いたしたのじゃ、包まず申上げい」
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
其の方は去る十五日の
夜
(
よ
)
、大伴蟠龍軒の屋敷へ
踏込
(
ふんご
)
み、家内の者四人、蟠龍軒
舎弟
(
しゃてい
)
蟠作
(
ばんさく
)
を
殺害
(
せつがい
)
いたしたな、
何
(
なん
)
らの遺恨あって、何者を語らって左様な
無慙
(
むざん
)
なる事を致したか
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
奉「当月九日の
夜
(
よ
)
、柳島押上堤において長二郎のために
殺害
(
せつがい
)
された幸兵衛という者は、如何なる身分職業で、龜甲屋方に入夫にまいるまで、
何方
(
いずかた
)
に住居いたして居った者じゃ」
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
夜が明けると
斯様
(
かよう
)
な者が
殺害
(
せつがい
)
されている、心当りの者は引取りに来いという
貼札
(
はりふだ
)
が出る。
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
主人半右衞門を
殺害
(
せつがい
)
いたさせたる段、
主殺
(
しゅうころし
)
同罪、
磔
(
はりつけ
)
にも行うべき処、主人柳の頼み是非なく同意いたしたる儀に
付
(
つき
)
、格別の
御慈悲
(
ごじひ
)
をもって十四ヶ年遠島を申付くる、有難く心得ませい
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
恟
(
びっく
)
りして、新吉が、段々
怖々
(
こわ/″\
)
ながら細かに読下すと、今夢に見た通り、谷中七面前、下總屋の中働お園に
懸想
(
けそう
)
して、無理無体に
殺害
(
せつがい
)
して、百両を盗んで逃げ、
後
(
のち
)
お
捕方
(
とりかた
)
に手向いして
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
だが貴様には
何
(
ど
)
うも分らぬことが一つある、というのは惣次郎の女房になって何ういう間違いかは知らんけれども、安田一角が惣次郎を
殺害
(
せつがい
)
致したというので、
私
(
わし
)
を夫の
敵
(
かたき
)
と狙って
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
重役の耳へ此の事が聞え、部屋
住
(
ずみ
)
の身の上でも、中根善之進何者とも知れず
殺害
(
せつがい
)
され、
不束
(
ふつゝか
)
の
至
(
いたり
)
と云うので、父善右衞門は百日の間
蟄居
(
ちっきょ
)
致して
罷
(
まか
)
り
在
(
あ
)
れという御沙汰でございますから
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
男部屋の杉戸を
静
(
しずか
)
に閉って懐中から出して抜いたのは富五郎を
殺害
(
せつがい
)
して血に染まった
儘
(
なり
)
の
匕首
(
あいくち
)
、此の貞藏があっては敵討の妨げをする一人だから、
先
(
ま
)
ず
貞藏
(
これ
)
から片付けようというので
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と
腹掛
(
はらがけ
)
へ
突込
(
つっこ
)
んで帰りましたが、悪い事は出来ないもので、これが紀伊國屋へ
誂
(
あつら
)
えた胴乱でございます、それが為に
後
(
のち
)
に蟠龍軒が庄左衞門を
殺害
(
せつがい
)
したことが知れます。これは
後
(
のち
)
のことで。
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
大分
(
だいぶ
)
に
汝
(
うぬ
)
も年を取ったが此の不届者め、
汝
(
てまえ
)
が今まで
活
(
い
)
きているのは
神仏
(
しんぶつ
)
がないかと思って居た、この悪人め、
汝
(
てまえ
)
は宜くも己の娘のおやまを、先年信州白島村に於て
殺害
(
せつがい
)
して逐電致したな
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
書遺
(
かきのこ
)
し候我等
一昨年
(
いっさくねん
)
九月四日の
夜
(
よ
)
奧州屋新助殿をお
久
(
ひさ
)
の実の兄と知らず身請されては一分立たずと若気の至りにて妻恋坂下に
待受
(
まちうけ
)
して新助殿を
殺害
(
せつがい
)
致し候其の時新助殿始めて松山の次男なる事を
松と藤芸妓の替紋
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
私
(
わし
)
が養子に来ぬ前から照の心掛は実に感心、云わず語らず自然と知れますな、と申すは昨年霜月三日にお
兄様
(
あにさま
)
は何者とも知れず
殺害
(
せつがい
)
され、
如何
(
いか
)
にも残念と心得、御両親は老体なり、武士の家に生れ
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“殺害”の解説
殺害(さつがい)とは動物を死亡させること。特に人を死亡させることを殺人(さつじん)と表現する。
(出典:Wikipedia)
殺
常用漢字
小5
部首:⽎
10画
害
常用漢字
小4
部首:⼧
10画
“殺害”で始まる語句
殺害者
殺害惨状