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抵
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いた
ふりがな文庫
“
抵
(
いた
)” の例文
彼は死に
抵
(
いた
)
るまで、その父母を
遺
(
わす
)
るる
能
(
あた
)
わざりしなり。否、死するに際して、第一彼れの念頭に
上
(
のぼ
)
りし者は、その父母にてありしなり。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
永楽
(
えいらく
)
元年、帝
雲南
(
うんなん
)
の
永嘉寺
(
えいかじ
)
に
留
(
とど
)
まりたもう。二年、雲南を
出
(
い
)
で、
重慶
(
じゅうけい
)
より
襄陽
(
じょうよう
)
に
抵
(
いた
)
り、また東して、
史彬
(
しひん
)
の家に至りたもう。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
車は
月桂
(
ラウレオ
)
の
街樾
(
なみき
)
を過ぎて客舍の門に
抵
(
いた
)
りぬ。
薦巾
(
セルヰエツト
)
を
肘
(
ひぢ
)
にしたる
房奴
(
カメリエリ
)
は客を迎へて、盆栽
花卉
(
くわき
)
もて飾れる
闊
(
ひろ
)
き
階
(
きざはし
)
の
下
(
もと
)
に立てり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
わたくし達は白鬚神社のほとりに車を棄て歩んで園の門に
抵
(
いた
)
るまでの途すがら、胸中窃に廃園は唯その有るがままの廃園として之をながめたい。
百花園
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
松井田より汽車に乗りて高崎に
抵
(
いた
)
り、ここにて
乗
(
の
)
りかえて新町につき、人力車を
雇
(
やと
)
いて本庄にゆけば、上野までの汽車みち、阻礙なしといえり。
みちの記
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
汝將に京に入らんとすと
聞
(
き
)
く、請ふ吾が爲めに
恭順
(
きようじゆん
)
の意を致せと。余江戸を發して桑名に
抵
(
いた
)
り、柳原
前光
(
さきみつ
)
公軍を
督
(
とく
)
して至るに遇ふ。余爲めに之を告ぐ。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
余与
(
よと
)
京水と
同行
(
どうかう
)
十人小千谷をはなれて西の方●
新保
(
しんほ
)
村●
薮川新田
(
やぶかはしんでん
)
などいふ村々を
歴
(
へ
)
て
一宮
(
いちのみや
)
といふ村にいたる、
山間
(
やまあひ
)
の
篆畦
(
あぜみち
)
曲節
(
まがり/\
)
て
茲
(
こゝ
)
に
抵
(
いた
)
る
行程
(
みちのり
)
一里半
可
(
ばかり
)
なり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
彼はこの色を売るの
一匹婦
(
いつひつぷ
)
も、知らず
誰
(
たれ
)
か
爾
(
なんぢ
)
に教へて、死に
抵
(
いた
)
るまで
尚
(
なほ
)
この
頼
(
よ
)
り
難
(
がた
)
き義に
頼
(
よ
)
り、守り
難
(
かた
)
き節を守りて、
終
(
つひ
)
に奪はれざる者あるに泣けるなり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
即ち湯作新は韋駄保の母を毒殺せんとしたが、幸に早く氣付いて解毒を施した結果、死には
抵
(
いた
)
らざりしも、湯作新は殺人未遂の罪人であると官憲に誣告した。
支那の孝道殊に法律上より観たる支那の孝道
(旧字旧仮名)
/
桑原隲蔵
(著)
白糸は一歩を進め、二歩を進めて、いつしか「寂然の
森
(
しげり
)
」を出でて、「井戸囲い」のほとりに
抵
(
いた
)
りぬ。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
六名と共に船にて帰郷の
途
(
と
)
につきしが、
頓
(
やが
)
て
三番港
(
さんばんみなと
)
に到着するや、某地の有志家わが学校の生徒およびその父兄ら約数百名の出迎いありて、
雑沓
(
ざっとう
)
言わん
方
(
かた
)
もなく、上陸して
船宿
(
ふなやど
)
に
抵
(
いた
)
れば
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
しかし枕山が中秋観月の作の題言に「中秋、毅堂、香巌、楽山ト同ジク舟ヲ墨水ニ
泛
(
うか
)
ベ百花園ヲ訪ヒ薄暮棹月楼ニ
抵
(
いた
)
ル。コノ夜月色清佳ナリ。」
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
もしそれ死に
抵
(
いた
)
りて
流涕
(
りゅうてい
)
し、落胆し、顔色土の如くなるが如きは、
固
(
もと
)
より死に支配せられたる者にして、言うに足らず。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
碓氷嶺過ぎて横川に
抵
(
いた
)
る。嶺の路ここかしこに
壊
(
やぶ
)
れたるところ多かりしが、そは皆かりに繕いたれば車通いしなり。
みちの記
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
○
斯
(
かく
)
て延喜元年辛酉二月朔日京の高辻の御舘をいで玉ひて、津の国
須磨
(
すま
)
の浦に日を
移
(
うつ
)
しつくしへ
抵
(
いた
)
りたまへり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
〔評〕
復古
(
ふくこ
)
の
業
(
げふ
)
は
薩長
(
さつちやう
)
の
合縱
(
がつしよう
)
に成る。是れより先き、土人坂本
龍馬
(
りゆうま
)
、薩長の和せざるを
憂
(
うれ
)
へ、薩
邸
(
てい
)
に
抵
(
いた
)
り、大久保・西郷諸氏に説き、又長邸に
抵
(
いた
)
り、木戸・大村諸氏に説く。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
舟のゆくては
杳茫
(
えうばう
)
たる蒼海にして、その
抵
(
いた
)
る所はシチリアの島なり、あらず、
亞弗利加
(
アフリカ
)
の岸なり。ゆん手の方は巖石屹立したる伊太利の西岸にして、所々に大なる洞穴あり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
国のためちょう念は死に
抵
(
いた
)
るまでも
已
(
や
)
まざるべく、この一念は、やがて妾を導きて、
頻
(
しき
)
りに社会主義者の説を聴くを喜ばしめ、
漸
(
ようや
)
くかの私欲私利に
汲々
(
きゅうきゅう
)
たる帝国主義者の
云為
(
うんい
)
を厭わしめぬ。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
両箇
(
ふたり
)
はやや熱かりしその日も
垂籠
(
たれこ
)
めて
夕
(
ゆふべ
)
に
抵
(
いた
)
りぬ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
日記を見るに水海道は筑波山を見渡す
鬼怒川
(
きぬがわ
)
の岸に臨んだ村で、河を渡り岡田郡横曾根村を過ぎて飯沼に
抵
(
いた
)
るのである。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
余与
(
よと
)
京水と
同行
(
どうかう
)
十人小千谷をはなれて西の方●
新保
(
しんほ
)
村●
薮川新田
(
やぶかはしんでん
)
などいふ村々を
歴
(
へ
)
て
一宮
(
いちのみや
)
といふ村にいたる、
山間
(
やまあひ
)
の
篆畦
(
あぜみち
)
曲節
(
まがり/\
)
て
茲
(
こゝ
)
に
抵
(
いた
)
る
行程
(
みちのり
)
一里半
可
(
ばかり
)
なり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
ここにおいて彼は、その友金子
重輔
(
じゅうすけ
)
と
与
(
とも
)
に神奈川に
抵
(
いた
)
り、横浜に赴き、外艦に近づくの策を講ず。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
これを書きしは、かう/″\しき預言者にて、その指すかたに向ひて往くものは、地獄の火燄を踏み破りて、天堂に
抵
(
いた
)
らんとす。若き
華主
(
だんな
)
よ。君はまだ此書を讀み給ひし事なきなるべし。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
〔評〕南洲官軍の
先鋒
(
せんぱう
)
となり、品川に
抵
(
いた
)
る、
勝安房
(
かつあは
)
、大久保一翁、山岡鐵太郎之を見て、慶喜
罪
(
つみ
)
を
俟
(
ま
)
つの
状
(
じやう
)
を
具陳
(
ぐちん
)
し、
討伐
(
たうばつ
)
を
弛
(
ゆる
)
べんことを請ふ。安房素より南洲を知れり、之を説くこと甚だ力む。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
大坂より送つた書には、江戸を発して伊勢に
抵
(
いた
)
るまでの旅況が細叙してあつた筈である。茶山は秋に
迨
(
いた
)
つて又筆を把つた時、最早伊勢より備後に至る間の旅況を叙することの煩はしきに堪へなかつた。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
○
斯
(
かく
)
て延喜元年辛酉二月朔日京の高辻の御舘をいで玉ひて、津の国
須磨
(
すま
)
の浦に日を
移
(
うつ
)
しつくしへ
抵
(
いた
)
りたまへり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
天保九年長崎に
抵
(
いた
)
り遂に僧となり平戸の某寺に住したが、弘化元年に至り還俗して
蝦夷地
(
えぞち
)
探険の途に上った。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
茶山が江戸に
抵
(
いた
)
る
比
(
ころほひ
)
には、蘭軒の
疝積
(
せんしやく
)
も稍おこたつてゐた。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
○又尾張の名古屋の人吉田重房が
著
(
あらは
)
したる
筑紫記行
(
つくしきかう
)
巻の九に、
但馬国
(
たじまのくに
)
多気郡
(
たけこほり
)
納屋村
(
なやむら
)
より川船にて但馬の
温泉
(
いでゆ
)
に
抵
(
いた
)
る
途中
(
みち
)
を
記
(
しる
)
したる
条
(
くだり
)
に
曰
(
いはく
)
、○猶舟にのりて
行
(
ゆく
)
。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
来路を下り
堰口
(
せきぐち
)
の
瀑
(
たき
)
に
抵
(
いた
)
り見れば、これもいつかセメントにて築き改められしが上に鉄の釣橋をかけ渡したり。
駒留橋
(
こまとめばし
)
のあたりは電車製造場となり上水の流は化して
溝※
(
こうとく
)
となれり。
礫川徜徉記
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
磐等は藤沢を発し、東京鳥居坂の宗家に
抵
(
いた
)
つた。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
○又尾張の名古屋の人吉田重房が
著
(
あらは
)
したる
筑紫記行
(
つくしきかう
)
巻の九に、
但馬国
(
たじまのくに
)
多気郡
(
たけこほり
)
納屋村
(
なやむら
)
より川船にて但馬の
温泉
(
いでゆ
)
に
抵
(
いた
)
る
途中
(
みち
)
を
記
(
しる
)
したる
条
(
くだり
)
に
曰
(
いはく
)
、○猶舟にのりて
行
(
ゆく
)
。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
また大婚式記念郵便切手の発行せられし時都人各近鄰の郵便局に赴き局員に
請
(
こ
)
ひて、記念当日の
消印
(
けしいん
)
を切手に
捺
(
なつ
)
せしむ。南岳
輙
(
すなわち
)
春画を描きたる絵葉書数葉を手にし郵便局の窓に
抵
(
いた
)
りて消印を請ふ。
礫川徜徉記
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
抵
常用漢字
中学
部首:⼿
8画
“抵”を含む語句
抵抗
大抵
抵抗力
抵当
抵當
無抵抗
抵触
抗抵
御大抵
並大抵
抗抵力
大抵香港
抵抗面
抵杭
抵死
大抵論繕写刊刻之工
大抵畑主
抵触相剋
根抵
不抵抗
...