酒がさせる業か、今の身で行先の旅の楽しさに喋々と浮れ出す女の話を聞いていると、お雪ちゃんのことが、竜之助の眼に浮んで来ました。
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
道徳を喋々するのは、神経衰弱者ばかりだ。そして道徳のあらゆる条件中第一のものは、神経衰弱でないということだ。
ジャン・クリストフ:09 第七巻 家の中 (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う (新字新仮名) / 木村芥舟(著)
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死―― (新字新仮名) / 長与善郎(著)
五十三年前すでにかくのごとし。今日においてそのいかほど隆盛なるかを喋々するはほとんど無益の言ならん。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
十二支考:07 猴に関する伝説 (新字新仮名) / 南方熊楠(著)
罪と罰 (新字新仮名) / フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー(著)
われわれと天の星とのあいだに何の隔てるものもなくすごすとしたら善いだろうに——もし詩人が屋根の下でそんなに喋々し、聖者がそんなにいつまでもそこに住みつかなかったら善かろうに。
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン―― (新字新仮名) / ヘンリー・デイビッド・ソロー(著)
ひとつ教えていただきたい、——あれほどやかましく喋々されている託児所は、一体どこにあるんです? 読書の家は、どこにあります? それは小説に出てくるだけで、実際は全然ありゃしない。
桜の園 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
あるいはその地方の重なる権者となりたることは吾人が喋々をまたずして識者の知るところならん。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
十二支考:07 猴に関する伝説 (新字新仮名) / 南方熊楠(著)
昔の作品のことを喋々してくれる人々に、彼は好んでこう言いたかった。
ジャン・クリストフ:09 第七巻 家の中 (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
しかりしこうして露国のごときはさらにはなはだしきものあり。露国の惨状はいやしくも眼あるものはこれを観、耳あるものはこれを聞くべし。ゆえに吾人はこれを喋々するを要せず。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
しかし今ここで方則の定義や法律と方則との区別などを喋々しようとは思わぬ。ただかくのごとき方則というものが如何にして可能であるかという事に関して浅薄ながら半面観を試みたい。
唯物論者はいうまでもなく、仏教家の一部の人は自らこの輪廻説を疑い、世間に対して喋々することをはばかるものがありますが、因果説を推し立てて行けば、必ず輪廻を説かねばなりませぬ。
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)