“教坊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きょうぼう50.0%
けうばう50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
余所よその見る目もいと殊勝しゅしょう立働たちはたらきてゐたりしが、ゆえあつて再び身を新橋しんばし教坊きょうぼうに置き藤間某ふじまなにがしと名乗りて児女じじょ歌舞かぶおしゆ。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
てまえ白玉喬はくぎょくきょう大御満悦だいごまんえつていとござりまする。ただいまご喝采をいただきました娘白秀英はくしゅうえいの水芸はまだほんの序の口。いたらぬ芸にはございまするが開封かいほう東京とうけいは花の都の教坊きょうぼうで叩きあげた本場仕込み。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
教坊けうばう十万のは多しといへども、真に娼婦型の女人を求むれば、恐らくは甚だ多からざるし。天下もまた教坊と等しきのみ。
娼婦美と冒険 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
それがひねつこびた教坊けうばうの子供らしくなくつて、如何いかにも自然ない心もちがした。自分はつてゐて、妙に嬉しかつたから、踊がすむと、その舞妓に羊羹やうかんだの椿餅だのをとつてやつた。
京都日記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)