“きょうぼう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
兇暴51.6%
狂暴12.9%
凶暴12.9%
教坊6.5%
喬瑁6.5%
共謀6.5%
驕暴3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
六郎兵衛はこぶしをにぎった。なにか兇暴きょうぼうなことをしたいという、激しい衝動がつきあげてき、彼は持っている盃を、膳の上へ叩きつけた。
わたしは、冷静で自制力の強い父が、時々発作的ほっさてき狂暴きょうぼうさを見せることは知っていたが、それにしても今しがた見た光景は、なんとしても合点がてんがゆかなかった。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
おれだって、凶暴きょうぼうな魔物ではない。妻子を見殺しにして平然、というような「度胸」を持ってはいないのだ。配給や登録の事だって、知らないのではない、知るひまが無いのだ。
桜桃 (新字新仮名) / 太宰治(著)
てまえ白玉喬はくぎょくきょう大御満悦だいごまんえつていとござりまする。ただいまご喝采をいただきました娘白秀英はくしゅうえいの水芸はまだほんの序の口。いたらぬ芸にはございまするが開封かいほう東京とうけいは花の都の教坊きょうぼうで叩きあげた本場仕込み。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
東郡の喬瑁きょうぼうと、刺史劉岱りゅうたいとが、またぞろ洛陽の陣中、兵糧米の借り貸しか何かのつまらないことから喧嘩を起し、劉岱はふいに夜中、相手の陣営へ斬りこんで
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ある日五郎は、大正エビと電信柱と共謀きょうぼうして、三人でチンドン屋の真似まねをしたことがある。爺さんがどんな反応を示すか、知りたかったのだ。思えば危険で残酷な試みであった。
幻化 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
「漢室の社稷しゃしょくは今いよいよ危うく、曹操の驕暴きょうぼうは、日とともにつのりゆきます。おそらく、簒奪さんだつの逆意をあらわに示す日も遠くありますまい」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)