教坊けうばう)” の例文
教坊けうばう十万のは多しといへども、真に娼婦型の女人を求むれば、恐らくは甚だ多からざるし。天下もまた教坊と等しきのみ。
娼婦美と冒険 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
それがひねつこびた教坊けうばうの子供らしくなくつて、如何いかにも自然ない心もちがした。自分はつてゐて、妙に嬉しかつたから、踊がすむと、その舞妓に羊羹やうかんだの椿餅だのをとつてやつた。
京都日記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)