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呑
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のま
ふりがな文庫
“
呑
(
のま
)” の例文
嗚呼
(
ああ
)
! 何故あの時自分は酒を
呑
(
のま
)
なかったろう。今は舌打して飲む酒、呑ば
酔
(
え
)
い、
酔
(
え
)
えば楽しいこの酒を何故飲なかったろう。
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
児
(
こ
)
を
懐
(
ふところ
)
にいだき入んとするに
姑
(
しうとめ
)
旁
(
かたはら
)
よりよく
乳
(
ち
)
を
呑
(
のま
)
せていだきいれよ、
途
(
みち
)
にてはねんねがのみにくからんと
一言
(
ひとこと
)
の
詞
(
ことば
)
にも
孫
(
まご
)
を
愛
(
あい
)
する
情
(
こゝろ
)
ぞしられける。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
申せしゆゑ
早々
(
さう/\
)
歸
(
かへ
)
りしと見えたりさぞかし
本意
(
ほい
)
なく思ひしなるべしと云ひながら文右衞門
煙草
(
たばこ
)
を
呑
(
のま
)
んと
煙草盆
(
たばこぼん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ハテなと思い眼をすえて
熟視
(
よくみ
)
ると、三十くらいで
細面
(
ほそおもて
)
の
痩
(
やせ
)
た年増が、赤児に乳房をふくませ、
悄然
(
しょうぜん
)
として、乳を
呑
(
のま
)
せていたのである、この客
平常
(
つね
)
は
威張屋
(
いばりや
)
だが余程臆病だと見え
枯尾花
(新字新仮名)
/
関根黙庵
(著)
さるほどに
相添
(
あひそ
)
ひてより五
年
(
ねん
)
目
(
め
)
の
春
(
はる
)
、
梅
(
うめ
)
咲
(
さ
)
く
頃
(
ころ
)
のそゞろあるき、
土曜日
(
どえうび
)
の
午後
(
ごゝ
)
より
同僚
(
どうりよう
)
二三
人
(
にん
)
打
(
うち
)
つれ
立
(
た
)
ちて、
葛飾
(
かつしか
)
わたりの
梅屋敷
(
うめやしき
)
廻
(
まわ
)
り
歸
(
かへ
)
りは
廣小路
(
ひろこうぢ
)
あたりの
小料理
(
こりようり
)
やに、
酒
(
さけ
)
も
深
(
ふか
)
くは
呑
(
のま
)
ぬ
質
(
たち
)
なれば
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
其
(
それ
)
は
外日
(
いつぞや
)
友人
(
いうじん
)
の
処
(
ところ
)
で、
或冬
(
あるふゆ
)
の
夜
(
よ
)
、
酒
(
さけ
)
を
飲
(
の
)
みながら
遅
(
おそ
)
くまで
話込
(
はなしこ
)
んでゐた
時
(
とき
)
の
事
(
こと
)
、
恋愛談
(
れんあいだん
)
から
女学生
(
ぢよがくせい
)
の
風評
(
うはさ
)
が
始
(
はじ
)
まつて、
其時
(
そのとき
)
細君
(
さいくん
)
が
一人
(
ひとり
)
の
同窓の友
(
クラスメート
)
に、
散々
(
さん/″\
)
或学生
(
あるがくせい
)
に
苦労
(
くらう
)
をした
揚句
(
あげく
)
、
熱湯
(
にえゆ
)
を
呑
(
のま
)
されて
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
お源は亭主のこの
所為
(
しょさ
)
に気を
呑
(
のま
)
れて黙って見ていたが山盛五六杯食って、未だ
止
(
や
)
めそうもないので
呆
(
あき
)
れもし、
可笑
(
おかし
)
くもなり
竹の木戸
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
りしが甲夜よりして枕に着たるゆゑなるか夜半の鐘に
不斗
(
ふと
)
目
(
め
)
を覺し見れば
側
(
かたへ
)
にお光のをらぬに
扨
(
さて
)
は
雪隱
(
せついん
)
へでも行きたるかと思うてやほら
寢返
(
ねがへ
)
りなし
煙草
(
たばこ
)
を
呑
(
のま
)
んと枕元を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
留守中一回も
泣
(
ない
)
た事が無く、しかも
肥太
(
こえふと
)
りて丈夫に育つ事、あまりに不思議と、我も思えば人も思い、
段々
(
だんだん
)
噂が高くなり、
遂
(
つい
)
には母の亡霊
来
(
きた
)
りて、乳を
呑
(
のま
)
すのだと云うこと、大評判となり家主より
枯尾花
(新字新仮名)
/
関根黙庵
(著)
自分達夫婦は最初から母に
呑
(
のま
)
れていたので、母の為ることを
怒
(
いか
)
り、恨み、罵ってはみる者の、自分達の力では母をどうすることも出来ないのであった。
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
云な
肴
(
さかな
)
が
無
(
なく
)
て
呑
(
のま
)
れるものか又骨折は別だぞと云中お節も出來たるに女房娘を始めとして皆々
門
(
かど
)
へ送り出
風呂敷包
(
ふろしきづつみ
)
は駕籠に付サア/\急いで
遣
(
やつ
)
て
呉
(
くれ
)
と云に何れも
合點
(
がつてん
)
と二
挺
(
ちやう
)
の駕籠を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「そんなら
何故
(
なぜ
)
お前さん月の
中
(
うち
)
十日は
必然
(
きっと
)
休むの? お前さんはお酒は
呑
(
のま
)
ないし外に道楽はなし満足に仕事に出てさえおくれなら
如斯
(
こんな
)
貧乏は仕ないんだよ。——」
竹の木戸
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
呑
漢検準1級
部首:⼝
7画
“呑”を含む語句
剣呑
呑込
水呑
湯呑
酒呑
呑口
水呑百姓
吸呑
鵜呑
併呑
乳呑
酒呑童子
呑舟
一呑
茶呑
茶呑茶碗
丸呑
早呑込
湯呑茶碗
呑干
...