“吸呑”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すいの33.3%
すいのみ33.3%
すひのみ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
枕元まくらもとには薬瓶くすりびん、薬袋、吸呑すいのみ、その他。病床の手前にはきり火鉢ひばちが二つ。両方の火鉢にそれぞれ鉄瓶がかけられ、湯気が立っている。
冬の花火 (新字新仮名) / 太宰治(著)
私は黄色い吸呑すいのみを抱えながらキョロキョロとそこいらを見まわした。このへやには寝台ベッドが一つしかないのを知っていながら……。
幽霊と推進機 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
されど枕もたぐることも懶くて、湯なども吸呑すひのみてふ物より臥しながら飲みて、厠に往かむにも、人の肩に掛かりて、一人には背を押さへられつつ、虫などのはふさまして行きぬ。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)