又々また/\)” の例文
たゝものありさては役人後を追來りしかど更に心も落付おちつかず返事さへろくにせざれば表には又々また/\たゝき早く此處をお開下あけくだされと云ふを聞けば女の聲なる故不思議ふしぎに思ひすこ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
よく廿にぢう三年の七月になると、妄執まうしうれずして、又々また/\江戸紫えどむらさきふのを出した、これが九号の難関なんくわんへたかと思へば、あはれむべし、としくれ十二号にして、また没落ぼつらく
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
かれおよがんとるものゝやうに兩手りやうてうごかして、たれやらの寐臺ねだいにやう/\取縋とりすがつた。とまた此時このとき振下ふりおろしたニキタのだい二の鐵拳てつけん背骨せぼねゆがむかともだゆるひまもなく打續うちつゞいて、又々また/\度目どめ鐵拳てつけん
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
これからは又々また/\斷食だんじきこのむなしくれてつたが、かんがへると此後このゝち吾等われら如何いかになることやら、絶望ぜつぼう躍氣やつきとに終夜しゆうやねむらず、翌朝よくてうになつて、あかつきかぜはそよ/\といて、ひがしそらしらんでたが
はい/\有難ありがたうございます、誠にお檐下のきした拝借はいしやくするばかりでも、わたくし有難ありがたいとぞんじますのに、又々また/\強請ねだりまうして、お煙草たばこ粉末こなを願ひましたところ、かへつてお薬をくだされまして、はい有難ありがたぞんじます
申入れ八方を尋ぬるに彌七の行方ゆくへさらに知れず神鬮判斷みくじはんだんなどゝ心配する中新町よりは度々たび/\催促さいそくあづかり殊のほか難儀なんぎなすにより又々また/\東堀ひがしぼりゆき勘兵衞へ懸合處かけあふところいまだ一かう手掛てがかりも無き由を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
廿にぢう四年中に雑誌編輯ざつしへんしうの手を洗つてから、こゝとしること九年になります、ところの九の字がまた不思議ふしぎで、実は来春らいしゆんにもつたら、又々また/\手勢てぜいひきゐ雑誌界ざつしかいに打つて出やうとふ計画も有るのです
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
又々また/\一大いちだい異變ゐへんおこつた。
つねそばから種々いろ/\口車くちぐるまかぢを取しかば又々また/\加賀屋へいた段々だん/\仔細しさい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)