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刺
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さし
ふりがな文庫
“
刺
(
さし
)” の例文
女の方は三十二三で
床
(
とこ
)
から乗り出して子供を抱えようとした所を
後方
(
うしろ
)
からグサッと一
刺
(
さし
)
に之も左肺を貫かれて死んでいる。
琥珀のパイプ
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
持て我が
寢所
(
ねどころ
)
へ來りし故
怪敷
(
あやしく
)
思
(
おも
)
ひ
片蔭
(
かたかげ
)
に
隱
(
かく
)
れて
窺
(
うかゝ
)
ひしに
夜着
(
よぎ
)
の上より我を
刺
(
さし
)
候樣子に付き
取押
(
とりおさ
)
へて繩を
掛
(
かけ
)
しなり
此儀
(
このぎ
)
公邊
(
おかみ
)
へ
訴
(
うつた
)
へ此者を
吟味
(
ぎんみ
)
致さんと云ひけるを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
河岸
(
かし
)
を廻って細川様(浜町清正公様)のさきから、火事場の裏からでなければはいれまいと父も洋服を着て出ていった(その前までは
刺
(
さし
)
っ子を着るのだったが)
旧聞日本橋:07 テンコツさん一家
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
大
(
おほ
)
きに
姐
(
ねえ
)
さんから
小言
(
こごと
)
を
頂戴
(
ちやうだい
)
したり
何
(
なん
)
かしました、へい
嬢
(
ぢやう
)
さん
入
(
い
)
らつしやいまし、
何
(
ど
)
うも
先達
(
せんだつて
)
の二
番目狂言
(
ばんめきやうげん
)
へ
貴嬢
(
あなた
)
がチヨイと
批評
(
くぎ
)
をお
刺
(
さし
)
になつた事を
親方
(
おやかた
)
に話しましたら
世辞屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
しかし東京の大火の煙は
田端
(
たばた
)
の空さへ
濁
(
にご
)
らせてゐる。野口君もけふは
元禄袖
(
げんろくそで
)
の
紗
(
しや
)
の羽織などは着用してゐない。
何
(
なん
)
だか火事
頭巾
(
づきん
)
の如きものに
雲龍
(
うんりゆう
)
の
刺
(
さし
)
つ
子
(
こ
)
と云ふ
出立
(
いでた
)
ちである。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
咎
(
とが
)
めるに及ばぬと
仰
(
おつ
)
しやつたお言葉が、ヒシと私の胸を
刺
(
さし
)
ましたの、して見ると私などでも余り世間を怨んで、ヒガミ
根性
(
こんじやう
)
ばかり起さんでも、是れからの心の持ち様一つでは
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
かゝりけれども
猶
(
な
)
ほ一
片
(
ぺん
)
誠忠
(
せいちう
)
の
心
(
こゝろ
)
は
雲
(
くも
)
ともならず
霞
(
かすみ
)
とも
消
(
き
)
えず、
流石
(
さすが
)
に
顧
(
かへ
)
りみるその
折々
(
をり/\
)
は、
慚愧
(
ざんぎ
)
の
汗
(
あせ
)
背
(
そびら
)
に
流
(
なが
)
れて
後悔
(
かうくわい
)
の
念
(
ねん
)
胸
(
むね
)
を
刺
(
さし
)
つゝ、
是
(
こ
)
は
魔神
(
ましん
)
にや
見入
(
みい
)
れられけん、
有
(
あ
)
るまじき
心
(
こゝろ
)
なり
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
……どこの通りにももう残りなく笹が立ち、そこ此処の、飾りを売るさしかけの小屋の中に、惜しげなく、あかあかとおこした炭火をかこんだ売り手たちの
刺
(
さし
)
っ
子
(
こ
)
半纏
(
はんてん
)
、革羽織、もうろく
頭巾
(
ずきん
)
。
浅草風土記
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
一、要諌一条につき、事遂げざるときは鯖候と
刺
(
さし
)
ちがへて死し、警衛の者
要蔽
(
ようへい
)
するときは切り払ふべきとのこと、実に吾がいはざるところなり。しかるに三奉行強ひて書載して
誣服
(
ぶふく
)
せしめんと欲す。
留魂録
(新字旧仮名)
/
吉田松陰
(著)
斯して置は殺生なり
然
(
さり
)
とて
生返
(
いきかへ
)
らせなば又々旅人へ惡さをなす者共なれば
止
(
とゞ
)
めを
刺
(
さし
)
て呉んと鐵の棒の
先
(
さき
)
を
咽
(
のど
)
の
邊
(
あた
)
りへ
押當
(
おしあて
)
て
一寸々々
(
ちよい/\
)
と
葭
(
よし
)
で物を突く如く
手輕
(
てがる
)
に止めを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
御座りませんと
聞
(
きく
)
より
流石
(
さすが
)
の段右衞門も
愕然
(
ぎよつ
)
と
仕
(
し
)
て大いに驚きヤア然らば其時の
馬士
(
まご
)
めで有たか
扨々
(
さて/\
)
運
(
うん
)
の
強
(
つよ
)
き奴かな頭から
梨割
(
なしわり
)
にして其上に後日の
爲
(
ため
)
と思ひ
留
(
とゞ
)
め迄
刺
(
さし
)
たるに助かると言は
汝
(
なん
)
ぢは餘程
高運
(
かううん
)
な者なりと
呆
(
あき
)
れ果てぞ居たりける時に越前守殿
如何
(
いか
)
に段右衞門
金飛脚
(
かなひきやく
)
の彌兵衞
并
(
ならび
)
に馬士爲八を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
“刺(
棘
)”の解説
棘(とげ、刺、朿)は、生物または人工物の表面における、固く頂点の鋭い円錐形の突起のこと。生物体または人工物を保護する役割で存在することが多い。また、比喩的に心に傷を与えるような言動に対して「棘のある」という言い方もする。前者の棘も後者の棘も、必要以上に多いと思われるときは「とげとげ」という擬態語で修飾される。
(出典:Wikipedia)
刺
常用漢字
中学
部首:⼑
8画
“刺”を含む語句
刺繍
刺青
突刺
諷刺
刺客
刺貫
刺戟
刺子
名刺
肉刺
串刺
刺激
刺止
刺股
絽刺
刺殺
刺々
芋刺
目刺
江刺
...