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下腹
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したはら
ふりがな文庫
“
下腹
(
したはら
)” の例文
女
(
おんな
)
の
皮膚
(
ひふ
)
の
色
(
いろ
)
は
青
(
あお
)
ざめてたるんでいた、そして、
水腫性
(
すいしゅせい
)
の
症状
(
しょうじょう
)
があるらしくふとって、ことに
下腹
(
したはら
)
が
飛
(
と
)
び
出
(
だ
)
ていました。
火を点ず
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
十分、相手にのしかからせた富田六段は、抱かれた足をモンクスの
下腹
(
したはら
)
に当てがうとみるや、気合い
鋭
(
するど
)
く
柔道と拳闘の転がり試合
(新字新仮名)
/
富田常雄
(著)
「おい、きみは
下腹
(
したはら
)
に力がないぞ、胸のところをへこまして下腹をふくらますようにせい」
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
下腹
(
したはら
)
に毛のないといつた、したたかものの人柄をも加味し、轉じては、當今でいへば野心家、かなり金錢慾も名譽慾も覇氣もあつて、より多く政治的でなければあてはまらない。
凡愚姐御考
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
譬
(
たと
)
ひ
這出
(
はひだ
)
した
処
(
ところ
)
でぬら/\と
遣
(
や
)
られては
凡
(
およ
)
そ五
分間
(
ふんかん
)
位
(
ぐらゐ
)
は
尾
(
を
)
を
出
(
だ
)
すまでに
間
(
ま
)
があらうと
思
(
おも
)
ふ
長虫
(
ながむし
)
と
見
(
み
)
えたので
已
(
や
)
むことを
得
(
え
)
ず
私
(
わし
)
は
跨
(
また
)
ぎ
越
(
こ
)
した、
途端
(
とたん
)
に
下腹
(
したはら
)
が
突張
(
つツぱ
)
つてぞツと
身
(
み
)
の
毛
(
け
)
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
機織女
(
はたおりおんな
)
は、びっくりして
遁
(
に
)
げ
惑
(
まど
)
うはずみに、おさで
下腹
(
したはら
)
を
突
(
つ
)
いて死んでしまいました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
町内
(
てうない
)
一の
財産家
(
ものもち
)
といふに、
家内
(
かない
)
は
祖母
(
ばゞ
)
と
此子
(
これこ
)
二人
(
ふたり
)
、
萬
(
よろづ
)
の
鍵
(
かぎ
)
に
下腹
(
したはら
)
冷
(
ひ
)
えて
留守
(
るす
)
は
見渡
(
みわた
)
しの
總長屋
(
そうながや
)
、
流石
(
さすが
)
に
錠前
(
でうまへ
)
くだくもあらざりき、
正太
(
しようた
)
は
先
(
さき
)
へあがりて
風入
(
かぜい
)
りのよき
塲處
(
ところ
)
を
見
(
み
)
たてゝ
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「いや、よくわかりました。無論十二指腸の
潰瘍
(
かいよう
)
です。が、ただいま拝見した所じゃ、腹膜炎を起していますな。何しろこう
下腹
(
したはら
)
が押し上げられるように痛いと云うんですから——」
お律と子等と
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
エヽ三十七
歳
(
さい
)
で。殿「
何処
(
どこ
)
か悪い
処
(
ところ
)
でもあるか。○「へい
少々
(
せう/\
)
下腹
(
したはら
)
が痛いやうで。 ...
華族のお医者
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
火燵
(
こたつ
)
にあたっていながらも、
下腹
(
したはら
)
がしくしく痛むというような日が、一日も二日もつづくと、きまってその日の夕方近くから、待設けていた小雪が、目にもつかず音もせずに降ってくる。
雪の日
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
北のほうへいけば、細長い
胴
(
どう
)
とまるい頭が見えるし、南のほうへいくと、
下腹
(
したはら
)
が見えるんだが、こっちのほうは、はじめは広くて、それから、だんだんせまくなり、しまいには、とがってしまうんだ。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
「明け方から、持病の
下腹
(
したはら
)
の痛みが起りまして」
切支丹転び
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
すかりと
斬
(
き
)
れるぞ。
残
(
のこ
)
らず
貸
(
か
)
すべい。
兵粮
(
へうらう
)
も
運
(
はこ
)
ぶだでの!
宿
(
やど
)
へも
祠
(
ほこら
)
へも
帰
(
かへ
)
らねえで、
此処
(
こゝ
)
へ
確乎
(
しつかり
)
胡座
(
あぐら
)
を
掻
(
か
)
けさ。
下腹
(
したはら
)
へうむと
力
(
ちから
)
を
入
(
い
)
れるだ。
雨露
(
あめつゆ
)
を
凌
(
しの
)
ぐなら、
私等
(
わしら
)
が
小屋
(
こや
)
がけをして
進
(
しん
)
ぜる。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
われは二階なる南の六畳に机を置き北の八畳を客間、
梯子段
(
はしごだん
)
に
臨
(
のぞ
)
む西向の三畳を
寝間
(
ねま
)
と
定
(
さだ
)
めければ、幾度となき
昇降
(
あがりお
)
りに疲れ果て両手にて痛む
下腹
(
したはら
)
押へながらもいつしかうとうととまどろみぬ。
矢はずぐさ
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
成程
(
なるほど
)
、
其
(
そ
)
の
八疊
(
はちでふ
)
に
轉寢
(
うたゝね
)
をすると、とろりとすると
下腹
(
したはら
)
がチクリと
疼
(
いた
)
んだ。
くさびら
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
と
張肱
(
はりひじ
)
になった
呼吸
(
いき
)
を胸に、
下腹
(
したはら
)
を、ずん、と据えると
白金之絵図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
其
(
そ
)
の
時
(
とき
)
お
媼
(
ば
)
さん
拔衣紋
(
ぬきえもん
)
で、
自分
(
じぶん
)
の
下腹
(
したはら
)
を
壓
(
おさ
)
へて
言
(
い
)
つた。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“下腹”の意味
《名詞》
腹の下部。したばら。
(出典:Wiktionary)
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
腹
常用漢字
小6
部首:⾁
13画
“下腹”で始まる語句
下腹部
下腹巻