“したはら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
下腹89.5%
下腹部10.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「おい、きみは下腹したはらに力がないぞ、胸のところをへこまして下腹をふくらますようにせい」
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
下腹したはらに毛のないといつた、したたかものの人柄をも加味し、轉じては、當今でいへば野心家、かなり金錢慾も名譽慾も覇氣もあつて、より多く政治的でなければあてはまらない。
凡愚姐御考 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
一作が薪割用のおのを振上げて見せると、唖女おしおんなは、両手を合わせて拝みながら、蓬々たる頭を左右に振立てた。下腹部したはらを撫でて見せながら今一度叫んだ。
笑う唖女 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
やがて、下腹部したはらの底が少しづつ痺れる様に痛み出した。それが段々烈しくなつて来る。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
今しも台所から出て来たこの家の下男の一作が、赤飯せきはん握飯にぎりめしを一個遣って追払おうとするのを、女はイキナリ土の上に払い落して、大きく膨脹ぼうちょうした自分の下腹部したはらを指しながら、頭を左右に振った。
笑う唖女 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
下腹部したはらを指して奇声を発し続けた。
笑う唖女 (新字新仮名) / 夢野久作(著)