駈𢌞かけまは)” の例文
……(下人に)やい、そちはヹローナぢゅう駈𢌞かけまはって(書附を渡し)こゝ名前なまへいてある人達ひとたち見附みつけて、今宵こよひわがやしきねんごろ御入來ごじゅらいをおまうすとへ。
近所きんじよには、六歳ろくさいかにをとこで、恐怖きようふあまくるつて、八疊はちでふ二間ふたまを、たてともはずよこともはず、くる/\駈𢌞かけまはつてまらないのがあるといた。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
……それからもう十一ねん其時そのときになァ單身立ひとりだちをさっしゃりましたぢゃ、いや、ほんこと彼方此方あっちこっち駈𢌞かけまはらッしゃって
如何いか流言りうげんいたねずみでも、オートバイなどでひともなげに駈𢌞かけまはられてはたまらないとおもふと、どしん、どしん、がら/\がらと天井てんじやうつかけ𢌞まはし、どぶなかつてたふ
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
なんことぢや、おほゝ、成程なるほどけとる。𤏋ぱつあがつたところぢやが、燒原やけはらつとる土藏どざうぢやて。あのまゝ駈𢌞かけまはつてもちかまはりにけるものはなんにもないての。おほゝ。安心々々あんしん/\
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あるひは兵卒へいそつ頸筋元くびすぢもと駈𢌞かけまはる、するとてきくびゆめやら、攻略のっとりやら、伏兵ふせぜいやら、西班牙イスパニア名劍めいけんやら、底拔そこぬけ祝盃しゅくはいやら、途端とたん耳元みゝもと陣太鼓ぢんだいこ飛上とびあがる、さます、おびえおどろいて、一言二言ひとことふたこといのりをする
ほとん形容けいよう出來できないおとひゞいて、ほのほすぢうねらした可恐おそろし黒雲くろくもが、さらけむりなかなみがしらのごとく、烈風れつぷう駈𢌞かけまはる!……あゝ迦具土かぐつちかみ鐵車てつしやつて大都會だいとくわい燒亡やきほろぼ車輪しやりんとゞろくかとうたがはれた。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あられ屋根やね駈𢌞かけまはる。
霰ふる (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)