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たなか
ふりがな文庫
“
田中
(
たなか
)” の例文
「はつ‥‥」と、
田中
(
たなか
)
はあわてて
路上
(
ろじやう
)
を
腹這
(
はらば
)
ひになつて
手
(
て
)
を
延
(
の
)
ばした。が、
手
(
て
)
はなかなか
届
(
とど
)
かなかつた。
手先
(
てさき
)
と
銃身
(
じうしん
)
とが
何度
(
なんど
)
か
空間
(
くうかん
)
で
交錯
(
かうさく
)
し
合
(
あ
)
つた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
斯くて江戸は東京となり、我々は靜岡藩士となつて、
駿州
(
すんしう
)
の
田中
(
たなか
)
に移つた。其の翌年、
私
(
わし
)
は
沼津
(
ぬまづ
)
の兵學校の生徒となつて調練などを頻りに遣らされた。
兵馬倥偬の人
(旧字旧仮名)
/
塚原渋柿園
、
塚原蓼洲
(著)
その
頃
(
ころ
)
半年
(
はんとし
)
あまり
足繁
(
あししげ
)
く
通
(
かよ
)
つてくるお
客
(
きやく
)
の
中
(
なか
)
で、
電話
(
でんわ
)
の
周旋屋
(
しうせんや
)
をしてゐる
田中
(
たなか
)
と
云
(
い
)
ふ
男
(
をとこ
)
が、
行末
(
ゆくすゑ
)
は
表向
(
おもてむ
)
き
正妻
(
せいさい
)
にすると
云
(
い
)
ふはなしに、
初
(
はじ
)
めはその
男
(
をとこ
)
のアパートに
行
(
ゆ
)
き
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
二、三年前、
田中
(
たなか
)
さんから頼まれたのです。その頃頼みに来て下さった方はもう御卒業なさったでしょう。それ以来十数回の御依頼を受けましたが、みんな御断りしました。
無題
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「あ、
田中
(
たなか
)
の
奴
(
やつ
)
、おれらが畑から来たとき、ここにいて先生の服をいじってたっけが……」
錯覚の拷問室
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
▼ もっと見る
成
(
な
)
るといつたら
嘘
(
うそ
)
は
無
(
な
)
いが、
成
(
な
)
るべく
喧嘩
(
けんくわ
)
は
爲
(
せ
)
ぬ
方
(
はう
)
が
勝
(
かち
)
だよ、いよ/\
先方
(
さき
)
が
賣
(
う
)
りに
出
(
で
)
たら
仕方
(
しかた
)
が
無
(
な
)
い、
何
(
なに
)
いざと
言
(
い
)
へば
田中
(
たなか
)
の
正太郎位
(
しようたらうぐらゐ
)
小指
(
こゆび
)
の
先
(
さき
)
さと、
我
(
わ
)
が
力
(
ちから
)
の
無
(
な
)
いは
忘
(
わす
)
れて
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
一游亭
(
いちいうてい
)
と鎌倉より帰る。
久米
(
くめ
)
、
田中
(
たなか
)
、
菅
(
すが
)
、
成瀬
(
なるせ
)
、
武川
(
むかは
)
など停車場へ見送りに
来
(
きた
)
る。一時ごろ
新橋
(
しんばし
)
着。直ちに一游亭とタクシイを
駆
(
か
)
り、
聖路加
(
せいろか
)
病院に入院中の
遠藤古原草
(
ゑんどうこげんさう
)
を見舞ふ。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
自分の社とふだんから競争の地位にたっているA新聞の記者
田中
(
たなか
)
がちゃんと乗りあわせて、矢張り電文の原稿は書いてしまって現に自分のそばに、何げない様子をして自分と話をしている。
頭と足
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
これは
田中
(
たなか
)
孫作、
大浜弾兵衛
(
おおはまだんべえ
)
、
中島民部
(
なかじまみんぶ
)
、
河井良平
(
かわいりょうへい
)
、
渡辺忠右衛門
(
わたなべちゅうえもん
)
という連中で、『むこうみず五人組』とよばれる荒武者のひと組だった、——いうまでもなくわざとしかけたけんかである。
だんまり伝九
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
それじゃア
田中
(
たなか
)
の
中間
(
ちゅうげん
)
の喧嘩の
龜藏
(
かめぞう
)
という奴で、身体中
疵
(
きず
)
だらけの奴がいるだろう、
彼
(
あれ
)
と
藤田
(
ふじた
)
の
時藏
(
ときぞう
)
と
両人
(
ふたり
)
に鼻薬をやって頼み、貴様と三人で、
明日
(
あした
)
孝助が相川の屋敷から一人で出て来る所を
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
灰いろの
海鳥
(
うみどり
)
むれし
田中
(
たなか
)
には朝日のひかりすがしくさせり
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
「
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
だ、
水
(
みづ
)
は
淺
(
あさ
)
い‥‥」と、
高岡軍曹
(
たかをかぐんそう
)
はまた
呶鳴
(
どな
)
つた。「おい
田中
(
たなか
)
、
早
(
はや
)
く
銃
(
じう
)
を
取
(
と
)
つてやれ‥‥」
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
いつも上野の森蔭や根岸の垣根道に時間を定めて忍び會ひ、其れからは足の行くまゝ氣の向くまゝ、遠く向島のはづれまで走つて、もう
蛙
(
かはづ
)
の鳴いてゐる
田中
(
たなか
)
の温泉宿に泊る。
歓楽
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
田中
(
たなか
)
の
正太
(
しようた
)
は
可愛
(
かわい
)
らしい
眼
(
め
)
をぐるぐると
動
(
うご
)
かして、
幻燈
(
げんとう
)
にしないか、
幻燈
(
げんとう
)
に、
己
(
お
)
れの
處
(
ところ
)
にも
少
(
すこ
)
しは
有
(
あ
)
るし、
足
(
たり
)
りないのを
美登利
(
みどり
)
さんに
買
(
か
)
つて
貰
(
もら
)
つて、
筆
(
ふで
)
やの
店
(
みせ
)
で
行
(
や
)
らうでは
無
(
な
)
いか
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「
田中
(
たなか
)
さんが下すったの。御存知じゃなくって? 倉庫会社の——」
影
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「
田中
(
たなか
)
、
何
(
なに
)
を
愚圖々々
(
ぐづぐづ
)
しとるかつ‥‥」と、
軍曹
(
ぐんそう
)
は
躍氣
(
やつき
)
になつて
足
(
あし
)
をどたどたさせた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
さま/″\の
手遊
(
てあそび
)
を
數多
(
かずおほ
)
きほど
見得
(
みゑ
)
にして、七つ九つ十一つくるもあり、
大鈴
(
おほすゞ
)
小鈴
(
こすゞ
)
背中
(
せなか
)
にがらつかせて、
驅
(
か
)
け
出
(
だ
)
す
足袋
(
たび
)
はだしの
勇
(
いさ
)
ましく
可笑
(
をか
)
し、
群
(
むれ
)
れを
離
(
はな
)
れて
田中
(
たなか
)
の
正太
(
しようた
)
が
赤筋入
(
あかすぢい
)
りの
印半天
(
しるしばんてん
)
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
お君さんの相手は
田中
(
たなか
)
君と云って、無名の——まあ芸術家である。
葱
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
田
常用漢字
小1
部首:⽥
5画
中
常用漢字
小1
部首:⼁
4画
“田中”で始まる語句
田中屋
田中芳男
田中貢太郎
田中館愛橘
田中良
田中町
田中庄
田中卓
田中君
田中砦