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斗
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ばかり
ふりがな文庫
“
斗
(
ばかり
)” の例文
常は何とも思はぬ島田が今日
斗
(
ばかり
)
は恥かしいと夕ぐれの鏡の前に涕ぐむもあるべし、菊の井のお力とても惡魔の生れ替りにはあるまじ
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
この本質的なものと、時代の慷慨的なものとが微妙に結びついて、その年の三月には、「いでやあれしは敷島のうた
斗
(
ばかり
)
か」
婦人と文学
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
堀ばた通り九段の
辺
(
あたり
)
、
吹
(
ふき
)
かくる雪におもてむけがたくて
頭巾
(
ずきん
)
の上に肩かけすつぽりとかぶりて、折ふし
目
(
め
)
斗
(
ばかり
)
さし出すもをかし、種々の感情胸にせまりて
樋口一葉
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
いつたい蔵ハふだんニハ、やかましくにくまれ口チ
斗
(
ばかり
)
いゝてにくまれ候へども、いくさになると人がよくなりたるよふ、皆がかわいがるよしニて、大笑致し候事ニて候。
手紙:018 慶応元年九月九日 池内蔵太家族あて
(新字旧仮名)
/
坂本竜馬
(著)
いでやあれにあれしは敷島のうた
斗
(
ばかり
)
か、道徳すたれて人情かみの如くうすく、朝野の人士、私利をこれ事として国是の道を講ずるものなく、世はいかさまにならんとすらん、かひなき
女子
(
をなご
)
の
一葉の日記
(新字旧仮名)
/
久保田万太郎
(著)
▼ もっと見る
その周り十五丈
斗
(
ばかり
)
。湯気赤くして
泥土
(
でいど
)
有
(
あり
)
と
即
(
すなわ
)
ち海地獄の事なるべし。
別府温泉
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
然る処に板倉内膳正殿在京之節、吟味之上人数三拾四人に相極り、小鳥之殺生
斗
(
ばかり
)
可
レ
致旨にて、小鳥札被
二
出置
一
候。其後所司代に札被
二
指出
一
候処、内藤大和守殿所司之時分より、札不
二
相渡
一
候。
エタ源流考
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
常
(
つね
)
は
何
(
なん
)
とも
思
(
おも
)
はぬ
島田
(
しまだ
)
がめ
今日
(
けふ
)
斗
(
ばかり
)
は
恥
(
はづ
)
かしいと
夕
(
ゆふ
)
ぐれの
鏡
(
かゞみ
)
の
前
(
まへ
)
に
涕
(
なみだ
)
くむもあるべし、
菊
(
きく
)
の
井
(
ゐ
)
のお
力
(
りき
)
とても
惡魔
(
あくま
)
の
生
(
うま
)
れ
替
(
がは
)
りにはあるまじ
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
いまだよに出したるものもなく、我が心ゆくものもなし、親はらからなどの、なれは決断の心うとく、跡のみかへり見ればぞかく月日
斗
(
ばかり
)
重ぬるなれ。
婦人と文学
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
戦ニて命を
を
(
お
)
とし候者の数ハ、前後八十名
斗
(
ばかり
)
ニて、蔵ハ八九度も戦場に弾丸矢石ををかし候得ども、手きずこれなく此ころ蔵がじまん致し候ニハ、戦にのぞみ敵合三四十間ニなり
手紙:018 慶応元年九月九日 池内蔵太家族あて
(新字旧仮名)
/
坂本竜馬
(著)
とても相談の相手にはならぬの、いはゞ太郎の乳母として置いて遣はすのと嘲つて仰しやる
斗
(
ばかり
)
、ほんに良人といふではなく彼の御方は鬼で御座りまする
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
将来どんな境遇になっても友情に変りはないと云っているけれども「親密々々こはこれ何のことの葉ぞや」「
偽
(
いつはり
)
のなき
世
(
よ
)
也
(
なり
)
せばいか
斗
(
ばかり
)
この人々の言の葉うれしからん」
婦人と文学
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
馬によくのり劔も余程手づよく、
長刀
(
なぎなた
)
も出来、
力
(
チカラ
)
ハなみ/\の男子よりつよく、先たとへバうちにむかしをり候ぎんという女の、力料
斗
(
ばかり
)
も御座候べし。かほかたち平井(加尾)より少しよし。
手紙:012 文久三年八月十四日か 坂本乙女あて
(新字旧仮名)
/
坂本竜馬
(著)
とても
相談
(
さうだん
)
の
相手
(
あいて
)
にはならぬの、いはゞ
太郎
(
たらう
)
の
乳母
(
うば
)
として
置
(
お
)
いて
遣
(
つか
)
はすのと
嘲
(
あざけ
)
つて
仰
(
おつ
)
しやる
斗
(
ばかり
)
、ほんに
良人
(
おつと
)
といふではなく
彼
(
あ
)
の
御方
(
おかた
)
は
鬼
(
おに
)
で
御座
(
ござ
)
りまする
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
一、幕ハ夷艦を買入致す事を大ニ周旋、今又、二艘
斗
(
ばかり
)
取入ニなる
よふす
(
様子
)
。
手紙:033 慶応二年七月二十七日 木戸孝允あて
(新字旧仮名)
/
坂本竜馬
(著)
さる
子細
(
しさい
)
あればこそ
此處
(
こゝ
)
の
流
(
なが
)
れに
落
(
おち
)
こんで
嘘
(
うそ
)
のありたけ
串談
(
じようだん
)
に
其日
(
そのひ
)
を
送
(
おく
)
つて
情
(
なさけ
)
は
吉野紙
(
よしのがみ
)
の
薄物
(
うすもの
)
に、
螢
(
ほたる
)
の
光
(
ひかり
)
ぴつかりとする
斗
(
ばかり
)
、
人
(
ひと
)
の
涕
(
なみだ
)
は百
年
(
ねん
)
も
我
(
が
)
まんして
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
同人も
兼而
(
かねて
)
御申越ニてよろしき人物とてよろこび候所、色〻
咄
(
はなし
)
聞候所何もをもわくのなき人ニて、国家の御為命すてるに
くろふ
(
苦労
)
ハせぬ位なものニて、当時私ハ諸生五十人
斗
(
ばかり
)
ハつれており候得ども
手紙:082 慶応三年六月二十四日 乙女、おやべあて
(新字旧仮名)
/
坂本竜馬
(著)
と畳みかけて
仰
(
おほ
)
する時我が
腸
(
はらわた
)
は
断
(
た
)
ゆる
斗
(
ばかり
)
に成りて、何の涙ぞ
睚
(
まぶた
)
に堪へがたく、袖につゝみて
音
(
ね
)
に泣きしや
幾時
(
いくとき
)
。
雪の日
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
彼竹島ハ地図を以て
側算
(
ママ
)
すレバ、九十里
斗
(
ばかり
)
なるべし。
手紙:057 慶応三年三月六日 印藤肇あて
(新字旧仮名)
/
坂本竜馬
(著)
嫌やだとつても此組の大將で居てくんねへ、左樣どぢ
斗
(
ばかり
)
は組まないからとて面目なさゝうに
謝罪
(
わび
)
られて見れば夫れでも私は嫌やだとも言ひがたく、仕方が無い遣る處までやるさ
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
五大才
(
五代才助
)
にハ火薬千金
斗
(
ばかり
)
云云頼置候。
手紙:033 慶応二年七月二十七日 木戸孝允あて
(新字旧仮名)
/
坂本竜馬
(著)
突當
(
つきあた
)
りの
芥溜
(
ごみため
)
わきに九
尺
(
しやく
)
二
間
(
けん
)
の
上
(
あが
)
り
框
(
がまち
)
朽
(
く
)
ちて、
雨戸
(
あまど
)
はいつも
不用心
(
ぶようじん
)
のたてつけ、
流石
(
さすが
)
に一
方
(
ぱう
)
口
(
ぐち
)
にはあらで
山
(
やま
)
の
手
(
て
)
の
仕合
(
しやわせ
)
は三
尺
(
じやく
)
斗
(
ばかり
)
の
椽
(
ゑん
)
の
先
(
さき
)
に
草
(
くさ
)
ぼう/\の
空地面
(
あきぢめん
)
、それが
端
(
はじ
)
を
少
(
すこ
)
し
圍
(
かこ
)
つて
青紫蘇
(
あをぢそ
)
、ゑぞ
菊
(
ぎく
)
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
この文ハ
極
(
ごく
)
大事の事
斗
(
ばかり
)
ニて
手紙:010 文久三年六月二十九日 坂本乙女あて
(新字旧仮名)
/
坂本竜馬
(著)
“斗”の解説
斗(と)とは、尺貫法における体積(容積)の単位。
10升が1斗、10斗が1石となる。日本では、明治時代に1升=約1.8039リットルと定められたので、1斗=約18.039リットルとなる。
(出典:Wikipedia)
斗
常用漢字
中学
部首:⽃
4画
“斗”を含む語句
漏斗
筋斗
翻筋斗
漏斗形
飜筋斗
斗筲
五斗
抽斗
熨斗
四斗樽
先斗町
熨斗目麻裃
墨斗
斗出
飜斗
斗賀野
斗満
斗南
意富斗能地
火斗
...