“斗出”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
としゆつ66.7%
としゅつ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
名に聞えたるマルクスの塔は思ひしよりも高からず。舟は陸と鹹澤との間を進めり。後なるものは曲りたる堤の如く、海中に斗出としゆつしたり。
この高原の玄海洋げんかいなだ斗出としゆつするところ、奇巌をあらはすものを「七ツ釜」となす。
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
山領谷の尽くるところに富津とみつ猿葉さるは山がそばだち、その山裾である赤松の点々生えた、土佐絵のような弁天崎が湾に斗出としゅつしている。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)
有明海を隔てて一眸いちぼううち肥筑ひちくの山野、墨絵のごとく有明海に斗出としゅつしている宇土うど半島、半島の突端からつづく天草列島——盆景の小島の如く浮んでいる島の数の如何いかに多いことよ。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)