斗出としゅつ)” の例文
山領谷の尽くるところに富津とみつ猿葉さるは山がそばだち、その山裾である赤松の点々生えた、土佐絵のような弁天崎が湾に斗出としゅつしている。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)
有明海を隔てて一眸いちぼううち肥筑ひちくの山野、墨絵のごとく有明海に斗出としゅつしている宇土うど半島、半島の突端からつづく天草列島——盆景の小島の如く浮んでいる島の数の如何いかに多いことよ。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)