“吉野紙”の読み方と例文
読み方割合
よしのがみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
烏瓜の花は「花の骸骨がいこつ」とでも云った感じのするものである。遠くから見ると吉野紙よしのがみのようでもありまた一抹の煙のようでもある。
烏瓜の花と蛾 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
戸をけると、露一白つゆいっぱく芝生しばふには吉野紙よしのがみを広げた様な蜘網くものあみが張って居る。小さな露の玉を瓔珞ようらくつらぬいたくもの糸が、枝から枝にだらりとさがって居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
さる子細しさいあればこそ此處こゝながれにおちこんでうそのありたけ串談じようだん其日そのひおくつてなさけ吉野紙よしのがみ薄物うすものに、ほたるひかりぴつかりとするばかりひとなみだは百ねんまんして
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)