大將たいしやう)” の例文
新字:大将
ほんに兩爲りやうだめ御座ござんすほどにと戯言じようだんまじり何時いつとなく心安こゝろやすく、おきやうさんおきやうさんとて入浸いりびたるを職人しよくにんども挑發からかひては帶屋おびや大將たいしやうのあちらこちら
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
眞個ほんとうに/\、海軍かいぐん叔父おぢさんが海賊船かいぞくせん退治たいぢするなら、わたくしてき大將たいしやう勝負しようぶけつしようとおもふんです。』
分別ふんべつをするから、つぶてつたり、煙管きせる雁首がんくび引拂ひつぱらふなど、いまやうな陣笠ぢんがさ勢子せこわざ振舞ふるまはぬ、大將たいしやうもつぱ寛仁大度くわんにんたいどことと、すなは黒猫くろねこを、ト御新造ごしんぞこゑ内證ないしよう眞似まね
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
はう大將たいしやうともなすべき
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
このうまりしが大將たいしやう説明はなせば、雀躍こをどりしてよろこび、ぼく成長おほきくならば素晴すばらしき大將たいしやうり、ぞくなどはなんでもなくち、そして此樣このやう書物ほんかれるひとりて
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「やア、おめづらしい。うも、しばらく、なんとも御不沙汰ごぶさた大將たいしやううです、御景氣ごけいきは。」
人参 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
やだとつても此組このくみ大將たいしやうてくんねへ、左樣さうどぢばかりまないからとて面目めんぼくなさゝうに謝罪わびられてればれでもわたしやだともひがたく、仕方しかたところまでやるさ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
緋鯉ひごひ立派りつぱだから大將たいしやうだらうが、ふな雜兵ざふひやうでもかずおほいよ……かた一杯いつぱいなんだもの。」
霰ふる (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
この大將たいしやう若樣わかさまなんなくさとしとりこになりけり、令孃ひめとのなかむつましきをるより、奇貨きくわおくべしと竹馬たけうま製造せいざうはじめに、植木うゑき講譯かうしやく、いくさ物語ものがたり田舍ゐなかぢいばあ如何いかにをかしきことひて
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
父樣とうさま母樣かあさま御褒美ごはうびいたヾくべしと威張ゐばるに、令孃ひめ微笑ほヽゑみながらいさましきをめて、そのやう大將たいしやうたまひても、わたしとはいまかはらずなかよくしてくだされや、大姉樣おほねえさま其外そのほかのおひと夫々それ/\片付かたづき
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)