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大將
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たいしやう
ほんに
兩爲で
御座んすほどにと
戯言まじり
何時となく
心安く、お
京さんお
京さんとて
入浸るを
職人ども
挑發ては
帶屋の
大將のあちらこちら
『
眞個に/\、
海軍の
叔父さんが
海賊船を
退治するなら、
私は
敵の
大將と
勝負を
决しようと
思ふんです。』
と
分別をするから、
礫を
打つたり、
煙管の
雁首で
引拂ふなど、
今然やうな
陣笠の
勢子の
業は
振舞はぬ、
大將は
專ら
寛仁大度の
事と、
即ち
黒猫を、ト
御新造の
聲を
内證で
眞似て
方の
大將ともなすべき
器
この
馬に
乘りしが
大將と
説明せば、
雀躍して
喜び、
僕も
成長ならば
素晴らしき
大將に
成り、
賊などは
何でもなく
討ち、そして
此樣に
書物に
記かれる
人に
成りて
「やア、お
珍しい。
何うも、しばらく、
何とも
御不沙汰、
大將何うです、
御景氣は。」
嫌やだとつても
此組の
大將で
居てくんねへ、
左樣どぢ
計は
組まないからとて
面目なさゝうに
謝罪られて
見れば
夫れでも
私は
嫌やだとも
言ひがたく、
仕方が
無い
遣る
處までやるさ
「
緋鯉は
立派だから
大將だらうが、
鮒は
雜兵でも
數が
多いよ……
潟一杯なんだもの。」
この
大將の
若樣難なく
敏が
擒になりけり、
令孃との
中の
睦ましきを
見るより、
奇貨おくべしと
竹馬の
製造を
手はじめに、
植木の
講譯、いくさ
物語、
田舍の
爺婆は
如何にをかしき
事を
言ひて
父樣や
母樣に
御褒美を
頂くべしと
威張るに、
令孃は
微笑みながら
勇ましきを
賞めて、その
樣な
大將に
成り
給ひても、
私しとは
今に
替らず
中よくして
下されや、
大姉樣も
其外のお
人も
夫々に
片付て