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危険
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けんのん
ふりがな文庫
“
危険
(
けんのん
)” の例文
旧字:
危險
小僧「だから
彼
(
あれ
)
はいけないと云うので、
危険
(
けんのん
)
な奴ですよ、
強請言
(
ねだりごと
)
ばかり云ってましたから、お嬢さんが
勾引
(
かどわか
)
されるといけませんぜ」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「何、叔母さんさえ信用するんなら、船だけ借りて、
漕
(
こ
)
ぐことは僕にも漕げます。僕じゃ
危険
(
けんのん
)
だというでしょう。」
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
『酔つて? 然うです、然うです、少し
飲
(
や
)
つて来ました。だが女一人で此路は
危険
(
けんのん
)
ですぜ。』
病院の窓
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
しているというようなことが言われそうで
危険
(
けんのん
)
ですよ。その常陸の
旦那
(
だんな
)
は荒武者なんだってね
源氏物語:52 東屋
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
屹度
(
きっと
)
甚
(
ひど
)
い恥を掻かすけれど、一度手に入れたら、命懸けになる女だと、何故だか私は独りで
極
(
き
)
めていたから、
危険
(
けんのん
)
で手が出せなかったが、
傍
(
はた
)
から観れば、もう余程妙に見えたと見えて
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
▼ もっと見る
危険
(
けんのん
)
極まる事だつた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
國「そんなら旦那様、折角の御親切を無にするも
如何
(
いかゞ
)
、このお金は有難く頂戴いたします、御新造様、随分
危険
(
けんのん
)
な
山路
(
やまみち
)
ですからお気をお付けなせえまし」
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
危険
(
けんのん
)
な
機関
(
からくり
)
だで、
小
(
ちひ
)
さく
拵
(
こさ
)
へて、
小児
(
こども
)
の
玩弄
(
おもちや
)
にも
成
(
な
)
りましねえ。が、
親譲
(
おやゆづ
)
りの
秘伝
(
ひでん
)
ものだ、はツはツはツ、」
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
下りて来ながらスラリと抜きやアがッたから、
危険
(
けんのん
)
だから逃げて来たが、魔がさしたんだなア、もう喧嘩ア止めだ
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
誰か見張ってでもいないと、
危険
(
けんのん
)
だからって、ちょいちょい縄を解いて放してやったことが幾度もあった。
化鳥
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
誰
(
たれ
)
か
見張
(
みは
)
つてでも
居
(
ゐ
)
ないと、
危険
(
けんのん
)
だからつて、ちよい/\
繩
(
なは
)
を
解
(
と
)
いて
放
(
はな
)
して
遣
(
や
)
つたことが
幾度
(
いくたび
)
もあつた。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
安「これは誠に有難うごぜえやす、
宅
(
うち
)
のお
爺
(
とっ
)
さん、此処においでなさる親方さんは何処の親方さんか知らねえが、わっちのような者に金を呉れるてえのは何だか
危険
(
けんのん
)
だ」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「だからさ、私に限らず、どこにどんな者が居ないとも限らないからね、うっかりしちゃあ
危険
(
けんのん
)
だよ。」
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
有「気味の悪い、そいつア御免を
蒙
(
こうむ
)
りやす、お金は欲しいが、
彼奴
(
あいつ
)
の側へ無闇に行くのは
危険
(
けんのん
)
です、
汝
(
おのれ
)
は何だと押え付けられ、えゝと
打
(
ぶ
)
たれりゃア
一打
(
ひとうち
)
で死にやすから」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
頬被
(
ほおかぶり
)
を取りて
塵
(
ちり
)
を払い、「
危険
(
けんのん
)
々々。御馬前に討死をしようとした。安くは無い忠臣だ。」
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
向
(
むこう
)
の女も亭主があるのにお前に
姦通
(
くッつ
)
くくらいだから、惚れているに違いないが、亭主が有っちゃア
危険
(
けんのん
)
だから、貰い切って妾にしてお前の側へお置きよ、そうして私は別になって
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
まあ、人間
業
(
わざ
)
で
叶
(
かな
)
わん事に、
断念
(
あきら
)
めは着きましたが、
危険
(
けんのん
)
な事には変わりはないので。いつ
切尖
(
きっさき
)
が降って来ようも知れません。ちっとでも
楯
(
たて
)
になるものをと、
皆
(
みんな
)
が
同一
(
おなじ
)
心です。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
若
(
も
)
しお侍が気でも違いまして
抜身
(
ぬきみ
)
を
振𢌞
(
ふりまわ
)
されたら、本当に
危険
(
けんのん
)
ではありませんか。
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「もう目がくらみました。何、どんな目に合おうかと
危険
(
けんのん
)
だから
塞
(
ふさ
)
ぐんで、
卑怯
(
ひきょう
)
に
生命
(
いのち
)
が
惜
(
おし
)
いと思うんじゃありませんけれども、さぞ痛かろうと、あらづもりをするんでさ。」
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
幸「初めてで勝手が知れぬから、代りばんこに気を付けて、
湯場
(
ゆば
)
は
危険
(
けんのん
)
だから」
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「いえ、その縁側に三人揃って立ったんでは、
桟敷
(
さじき
)
が落ちそうで
危険
(
けんのん
)
ですから。」
唄立山心中一曲
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
それを綱で張ってありますが、
若
(
も
)
し
乗損
(
のりそくな
)
って落ちて死んだ時には、ツクの下へ其の死骸を
埋
(
うめ
)
るのが
彼
(
か
)
の祭の法だと云いますが、
危険
(
けんのん
)
な
業
(
わざ
)
であります。なれども慣れて上手なものでございます。
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
あとのは張詰めた気が
弛
(
ゆる
)
んだか、足取が乱れて、あっちへふらり、こっちへひょろり、一人は
危険
(
けんのん
)
な欄干に
凭
(
もた
)
れかかりましたし、もう一人は何の事はない、そこへ
打坐
(
ぶっすわ
)
ってしまったんです。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
あの時萩原とお嬢との様子が
訝
(
おか
)
しいから、
若
(
も
)
し
万一
(
まんいち
)
の事があって、事の
顕
(
あら
)
われた日には大変、
坊主首
(
ぼうずッくび
)
を斬られなければならん、これは
危険
(
けんのん
)
、
君子
(
くんし
)
は
危
(
あやう
)
きに近寄らずというから
行
(
ゆ
)
かぬ方がよいと
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
沢は
笊
(
ざる
)
に並んだ其の柿を
鵜呑
(
うのみ
)
にしたやうに、ポンと成つた——実は……
旅店
(
りょてん
)
の注意で、
暴風雨
(
あらし
)
で
変果
(
かわりは
)
てた此の
前
(
さき
)
の
山路
(
やまみち
)
を、朝がけの旅は、不案内のものに
危険
(
けんのん
)
であるから、一同のするやうに
貴婦人
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
若し向うで
愈々
(
いよ/\
)
斬掛
(
きりか
)
けるようなる事があると、坐ったなりでずうっと
下
(
さが
)
り、一刀を取って抜こうと云う真影流の坐り試合、油断をしませんで襖の所へ置いて掛合うという
危険
(
けんのん
)
な掛合でございます。
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「お胸を少し切りますので、お動きあそばしちゃあ、
危険
(
けんのん
)
でございます」
外科室
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
見物「
危険
(
けんのん
)
だ、確かりやって呉れ」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
返事と、指図と、受取ろう、をほとんど三人に同時に言われて、片手に掴んだ
蝙蝠傘
(
こうもりがさ
)
を、くるりと一ツ持直したのを、きょとんとして
眗
(
みまわ
)
したが、
罷
(
まか
)
り違うと殺しそうな、
危険
(
けんのん
)
な方へまず
不取敢
(
とりあえず
)
。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
好事
(
ものずき
)
さ、
好事
(
ものずき
)
で、変つた話でもあつたら聞かう、不思議なことでもあるなら見ようと思ふばかり、しかしね、其を
見聞
(
みき
)
くにつけては、どんな又
対手
(
あいて
)
に不心得があつて、
危険
(
けんのん
)
でないとも限らぬから
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
なんでも剛胆なやつが
危険
(
けんのん
)
な目に
逢
(
あ
)
えば逢うほど、いっそう剛胆になるようで、何かしら邪魔がはいれば、なおさら恋しゅうなるものでな、とても思い切れないものだということを知っているから
夜行巡査
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「じゃ、
私
(
わたし
)
が見ても
恋煩
(
こいわずら
)
いをしそうですね、
危険
(
けんのん
)
、
危険
(
けんのん
)
。」
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
危
常用漢字
小6
部首:⼙
6画
険
常用漢字
小5
部首:⾩
11画
“危険”で始まる語句
危険々々
危険区域
危険千万
危険に瀕した姫君