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供
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きょう
ふりがな文庫
“
供
(
きょう
)” の例文
近来
(
きんらい
)
は
澱粉
(
でんぷん
)
製造の会社が設立せられ、この球根を集め
砕
(
くだ
)
きそれを製しているが、白色無毒な良好澱粉が製出せられ、食用に
供
(
きょう
)
せられる。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
人がみずから働く昔からの運搬法のなかでは、ただこの背を使うものだけが遠方の輸送に
供
(
きょう
)
せられ、したがってまた職業になっていた。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
ここにおいてわが
輩
(
はい
)
は日々の
心得
(
こころえ
)
、
尋常
(
じんじょう
)
平生
(
へいぜい
)
の
自戒
(
じかい
)
をつづりて、自己の
記憶
(
きおく
)
を新たにするとともに同志の人々の考えに
供
(
きょう
)
したい。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
ところが、大寺が犯罪に
供
(
きょう
)
したナイフは彼自身のものではなく、被害者小田清三のものである事は明かになって居ります。
彼が殺したか
(新字新仮名)
/
浜尾四郎
(著)
テイラー博士「実は本日ここへ試作のテイクロトロンを持参して、諸君の
高覧
(
こうらん
)
に
供
(
きょう
)
したいと思っていたところ、出掛けるときまでに間に合わなかった」
諜報中継局
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
僅
(
わずか
)
な
収入
(
しゅうにゅう
)
は
母
(
はは
)
の
給養
(
きゅうよう
)
にも
供
(
きょう
)
せねばならず、
彼
(
かれ
)
は
遂
(
つい
)
にこの
生活
(
せいかつ
)
には
堪
(
た
)
え
切
(
き
)
れず、
断然
(
だんぜん
)
大学
(
だいがく
)
を
去
(
さ
)
って、
古郷
(
こきょう
)
に
帰
(
かえ
)
った。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
以て汝のために
恋歌
(
れんか
)
を
供
(
きょう
)
し(ソロモンの雅歌)、汝のために
軍談
(
ぐんだん
)
を述ぶべし(
約書亜
(
ヨシュア
)
記士師記)、貞操美談あり(
路得
(
ルツ
)
記)、慷慨歌あり(
耶利米亜
(
エレミア
)
記)
基督信徒のなぐさめ
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
地上
(
ちじゃう
)
に
存
(
そん
)
する
物
(
もの
)
たる
限
(
かぎ
)
り、
如何
(
いか
)
な
惡
(
あ
)
しい
品
(
しな
)
も
何等
(
なにら
)
かの
益
(
えき
)
を
供
(
きょう
)
せざるは
無
(
な
)
く、
又
(
また
)
如何
(
いか
)
な
善
(
よ
)
いものも
用法
(
ようはふ
)
正
(
たゞ
)
しからざれば
其
(
その
)
性
(
せい
)
に
悖
(
もと
)
り、
圖
(
はか
)
らざる
弊
(
へい
)
を
生
(
しゃう
)
ずる
習
(
なら
)
ひ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
ここもと御覧に
供
(
きょう
)
しまするは、神変不思議の大魔術、美人の獄門とござりまして、これなる少女をかたえの箱の中へ入れ、十四本の日本刀をもちまして、一寸だめし、五分だめし
踊る一寸法師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
ですから、これよりおもむろにご
高覧
(
こうらん
)
に
供
(
きょう
)
します。……せいてはことを仕損ずる。……まあまあ、手前の凧あげでも見ておいでなさい。……仙波阿古十郎、これから凧をあげます。
顎十郎捕物帳:07 紙凧
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
それを買う人びとも品がよくて
価
(
あたい
)
の
廉
(
やす
)
いのを内々不思議に思っていたのであるが、さてその正体があらわれると、その油を食用に
供
(
きょう
)
した者はみな
煩
(
わずら
)
い付いて、俄かに吐いたり
瀉
(
くだ
)
したりした。
中国怪奇小説集:05 酉陽雑爼(唐)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
たとえ身体の脂を悉く絞り出して他人の
膏薬
(
こうやく
)
の材料に
供
(
きょう
)
してしまおうとも。
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
一般に、私達の日常に於ては、言葉は
専
(
もっぱ
)
ら「代用」の
具
(
ぐ
)
に
供
(
きょう
)
されている。
FARCE に就て
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
この鞠ぬすみは
伊賀流
(
いがりゅう
)
と
甲賀流
(
こうがりゅう
)
のものが、かつて
信長
(
のぶなが
)
の
在世
(
ざいせい
)
当時、
安土城
(
あづちじょう
)
で試合をしたこともあるし、それよりいぜんには、
仙洞御所
(
せんとうごしょ
)
のお庭さきで
月卿雲客
(
げっけいうんかく
)
の前で、
叡覧
(
えいらん
)
に
供
(
きょう
)
したこともあって
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
こういう風で三回あるいは四回の美食を日々に
供
(
きょう
)
しますので、その間にも茶と酒とは絶えず飲ませ、その飲食の間にはあるいは面白い話をします。チベットの舞踏は俗謡を唄って舞踏をやるです。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
躊躇なく農奴や領地の半ばを犠牲に
供
(
きょう
)
するだろう。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
信越二国を流れる信濃川の水系では、翌年の種子に
供
(
きょう
)
すべき
種籾
(
たねもみ
)
をスヂと謂い、すなわちそのスヂ俵を中心とした正月の色々の祭儀がある。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
芍薬は
宿根性
(
しゅっこんせい
)
の
草本
(
そうほん
)
で、その根を薬用に
供
(
きょう
)
する。春に
根頭
(
こんとう
)
から
勢
(
いきお
)
いのよい赤い芽を出し、見てまことに気持がよい。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
僕がここに自分の
迷
(
まよ
)
いの
径路
(
けいろ
)
を述べたのは、同じ問題に苦しめる人の参考に
供
(
きょう
)
したいからである。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
また博士を送り調査の必要ありという
思召
(
おぼしめし
)
なれば、私はその
往来
(
ゆきき
)
の旅費を支弁しその博士をして
首尾
(
しゅび
)
よく法王に復命し得らるるようの便宜を
供
(
きょう
)
しますから、この二つ
中
(
うち
)
その一つを聞いて戴きたい。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
主たる用途は薬もしくは
呪法
(
じゅほう
)
であったが、なお
稀々
(
まれまれ
)
にはこれを
食餌
(
しょくじ
)
に
供
(
きょう
)
することもあった。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
イチジクは変形せる
花軸部
(
かじくぶ
)
を食用に
供
(
きょう
)
している。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
異人答えて曰く、もと修するの法なし、かつて九郎
判官
(
ほうがん
)
に随従して高館にいるとき、六月
衣川
(
ころもがわ
)
に
釣
(
つり
)
して
達谷
(
たっこく
)
に入る。一老人あり招きて食を
供
(
きょう
)
す。肉ありその色は
朱
(
しゅ
)
のごとく味美なり、
仁羮
(
じんこう
)
と名づく。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
供
常用漢字
小6
部首:⼈
8画
“供”を含む語句
子供
供物
御供
小供
子供心
供揃
子供衆
女子供
供給
供養
供奉
供御
供人
節供
供廻
子供等
御供養
供餅
濫僧供
供養物
...