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馳
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はせ
ふりがな文庫
“
馳
(
はせ
)” の例文
鮫ヶ橋に
馳
(
はせ
)
戻りて、一部始終を告げ知らせばお丹、「ふむ。」といったきり。しばらくものも謂わざりしが、やがて歎息して
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
これは
水揚
(
みづあがり
)
せざる
所
(
ところ
)
の
者
(
もの
)
どもこゝに
馳
(
はせ
)
あつまりて、川
筋
(
すぢ
)
を
開
(
ひら
)
き水を
落
(
おと
)
さんとする也。
闇夜
(
あんや
)
にてすがたは見えねど、
女
(
をんな
)
童
(
わらべ
)
の
泣叫
(
なきさけ
)
ぶ
声
(
こゑ
)
或
(
あるひ
)
は
遠
(
とほ
)
く或は
近
(
ちか
)
く、
聞
(
きく
)
もあはれのありさま也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
世を忍ぶ身を
隠匿
(
かくまい
)
呉
(
く
)
れたる志、七生忘れられず、官軍に
馳
(
はせ
)
参
(
さん
)
ぜんと、決心した我すら曇り声に
云
(
い
)
い
出
(
いだ
)
せし時も、愛情の涙は
瞼
(
まぶた
)
に
溢
(
あふ
)
れながら義理の
詞
(
ことば
)
正しく、
予
(
かね
)
ての御本望
妾
(
わたくし
)
めまで
嬉
(
うれしゅ
)
う存じますと
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
ぞ
馳
(
はせ
)
られけり又大岡越前守には
同
(
おなじ
)
く六のお太鼓を
相※
(
あひづ
)
に是も御役宅を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
和尚なだれに
押落
(
おしおと
)
され池に入るべきを、なだれの
勢
(
いきほ
)
ひに
身
(
み
)
は
手鞠
(
てまり
)
のごとく池をもはねこえて
掘揚
(
ほりあげ
)
たる雪に
半身
(
はんしん
)
を
埋
(
うづ
)
められ、あとさけびたるこゑに
庫裏
(
くり
)
の雪をほりゐたるしもべら
馳
(
はせ
)
きたり
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
▼ もっと見る
御出入
(
おでいり
)
の商人、職人、盆栽のお見出しに預りたる植木屋までが、
驚破
(
すわ
)
鎌倉と
馳
(
はせ
)
参じ、玄関狭しと詰懸け詰懸け、
夜
(
よ
)
一夜
(
ひとよ
)
眠らで明くる頃、門内へ引込みたる
母衣懸
(
ほろがけ
)
の人力車、彼はと見れば
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
仲の兄
馳
(
はせ
)
還
(
かえ
)
って綆を取りしという談だに
遺
(
のこ
)
りぬ。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
餘所
(
よそ
)
に聞流すは
本意
(
ほんい
)
ならず思ひ
餘程
(
よほど
)
刻限
(
こくげん
)
は
延
(
のび
)
たりと申せしかど
假令
(
たとへ
)
無陀
(
むだ
)
になるとも屆くだけは御
助力
(
じよりよく
)
致さんと
馳
(
はせ
)
着しに幸ひ間に合てお
救
(
すく
)
ひ申たるは我等の
本望
(
ほんまう
)
先々
(
まづ/\
)
安堵
(
あんど
)
致されよと申ければ夫婦は漸々安心してホツと
溜息
(
ためいき
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
汝
(
なんぢ
)
炎威
(
えんゐ
)
と
戰
(
たゝか
)
へ、
海
(
うみ
)
も
山
(
やま
)
も
草
(
くさ
)
も
石
(
いし
)
も
白熱
(
はくねつ
)
して、
汝
(
なんぢ
)
が
眼
(
まなこ
)
眩
(
くら
)
まんとす。
起
(
た
)
て、
其
(
そ
)
の
痩躯
(
そうく
)
をかつて、
袖
(
そで
)
を
翳
(
かざ
)
して
病魔
(
びやうま
)
に
楯
(
たて
)
せよ。
隻手
(
せきしゆ
)
を
拂
(
はら
)
つて
火
(
ひ
)
の
箭
(
や
)
を
斬
(
き
)
れ。
戰
(
たゝか
)
ひは
弱
(
よわ
)
し。
脚
(
あし
)
はふるふとも、
心
(
こゝろ
)
は
空
(
そら
)
を
馳
(
はせ
)
よ。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
河原に待せ其身は取て返しける時に昌次郎夫婦は出立の
後
(
あと
)
に
火打
(
ひうち
)
が
殘
(
のこ
)
つて有る故急ぎ忘れしと見えたり
屆
(
とゞ
)
け
呉
(
くれ
)
んと親の上臺は後より
携
(
たづさへ
)
て
馳
(
はせ
)
たりしが昌次郎とは
往違
(
ゆきちが
)
ひに成たり偖又
譚
(
はなし
)
替
(
かは
)
つて此猿島河原は膝丈の水成しが一人の雲助
若
(
わか
)
き女を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
心
(
こゝろ
)
は
空
(
そら
)
を
馳
(
はせ
)
よ。
然
(
しか
)
らずんば——
苦
(
くる
)
しいから、
繰返
(
くりかへ
)
して
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“馳(はぜ(板金))”の解説
はぜ(en: seam)は1.6ミリ厚程度までの薄板鉄板などの板金加工において、板を接続する場合に用いる折り曲げの部分のことである。漢字の表記では「馳」「鈎」とされるが難読であるため仮名書きされることが多い。
(出典:Wikipedia)
馳
漢検準1級
部首:⾺
13画
“馳”を含む語句
御馳走
馳走
馳出
馳付
追馳
馳寄
後馳
馳落
馳上
馳騁
馳廻
馳使
馳込
馳走振
天馳使
馳掛
御馳走樣
馳登
馳戻
馳附
...