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金時計
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きんどけい
ふりがな文庫
“
金時計
(
きんどけい
)” の例文
「
御蔭
(
おかげ
)
で
取
(
と
)
られた
品物
(
しなもの
)
が
又
(
また
)
戻
(
もど
)
りましたよ」と
云
(
い
)
ひながら、
白縮緬
(
しろちりめん
)
の
兵兒帶
(
へこおび
)
に
卷
(
ま
)
き
付
(
つ
)
けた
金鎖
(
きんぐさり
)
を
外
(
はづ
)
して、
兩葢
(
りやうぶた
)
の
金時計
(
きんどけい
)
を
出
(
だ
)
して
見
(
み
)
せた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
その
店
(
みせ
)
には、ガラス
戸
(
ど
)
の
内側
(
うちがわ
)
に、
宝石
(
ほうせき
)
の
入
(
はい
)
った
指輪
(
ゆびわ
)
や、
金時計
(
きんどけい
)
や、
銀
(
ぎん
)
の
細工
(
さいく
)
をしたえり
飾
(
かざ
)
りや、
寒暖計
(
かんだんけい
)
や、いろいろなものが
並
(
なら
)
べてありましたが、
中
(
なか
)
にも
角笛吹く子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
と
驚
(
おどろ
)
いた
顔
(
かほ
)
をして、ちよつきをがつくりと
前屈
(
まへかゞ
)
みに、
肱
(
ひぢ
)
を
蟹
(
かに
)
の
手
(
て
)
に
鯱子張
(
しやちこば
)
らせて、
金時計
(
きんどけい
)
を
撓
(
た
)
めながら
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
蒲田屋
(
かばたや
)
の
旦那
(
だんな
)
のやうに
角袖外套
(
かくそでぐわいとう
)
か
何
(
なに
)
か
着
(
き
)
てね、
祖母
(
おばあ
)
さんが
仕舞
(
しま
)
つて
置
(
お
)
く
金時計
(
きんどけい
)
を
貰
(
もら
)
つて、そして
指輪
(
ゆびわ
)
もこしらへて、
卷煙草
(
まきたばこ
)
を
吸
(
す
)
つて、
履
(
は
)
く
物
(
もの
)
は
何
(
なに
)
が
宜
(
よ
)
からうな、
己
(
おい
)
らは
下駄
(
げた
)
より
雪駄
(
せつた
)
が
好
(
す
)
きだから
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
金時計
(
きんどけい
)
だの
金鎖
(
きんぐさり
)
が
幾
(
いく
)
つも
並
(
なら
)
べてあるが、
是
(
これ
)
もたゞ
美
(
うつく
)
しい
色
(
いろ
)
や
恰好
(
かつかう
)
として、
彼
(
かれ
)
の
眸
(
ひとみ
)
に
映
(
うつ
)
る
丈
(
だけ
)
で、
買
(
か
)
ひたい
了簡
(
れうけん
)
を
誘致
(
いうち
)
するには
至
(
いた
)
らなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
よい/\の、
犬
(
いぬ
)
の、
婆
(
ばゞ
)
の、
金時計
(
きんどけい
)
の、
淺葱
(
あさぎ
)
の
褌
(
ふんどし
)
の、
其上
(
そのうへ
)
に、
子抱
(
こかゝへ
)
の
亭主
(
ていしゆ
)
と
來
(
き
)
た
日
(
ひ
)
には、こりや
何時
(
いつ
)
までも
見
(
み
)
せられたら、
目
(
め
)
が
眩
(
くら
)
まうも
知
(
し
)
れぬぞと、あたふた
百花園
(
ひやくくわゑん
)
を
遁
(
に
)
げて
出
(
で
)
る。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
其癖
(
そのくせ
)
彼
(
かれ
)
は
一々
(
いち/\
)
絹糸
(
きぬいと
)
で
釣
(
つ
)
るした
價格札
(
ねだんふだ
)
を
讀
(
よ
)
んで、
品物
(
しなもの
)
と
見較
(
みくら
)
べて
見
(
み
)
た。さうして
實際
(
じつさい
)
金時計
(
きんどけい
)
の
安價
(
あんか
)
なのに
驚
(
おど
)
ろいた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
眼
(
まなこ
)
鋭
(
するど
)
く
鼻
(
はな
)
の
上
(
うへ
)
の
皺
(
しわ
)
に
惡相
(
あくさう
)
を
刻
(
きざ
)
み
齒
(
は
)
の
揃
(
そろ
)
へる
水々
(
みづ/\
)
しきが、
小紋
(
こもん
)
縮緬
(
ちりめん
)
のりうたる
着附
(
きつけ
)
、
金時計
(
きんどけい
)
をさげて、
片手
(
かたて
)
に
裳
(
もすそ
)
をつまみ
上
(
あ
)
げ、さすがに
茶澁
(
ちやしぶ
)
の
出
(
で
)
た
脛
(
はぎ
)
に、
淺葱
(
あさぎ
)
縮緬
(
ちりめん
)
を
搦
(
から
)
ませながら、
片手
(
かたて
)
に
銀
(
ぎん
)
の
鎖
(
くさり
)
を
握
(
にぎ
)
り
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“金時計”の解説
金時計(きんどけい)とは、側(ケース)と蓋が金でめっきされた、もしくはそれらが金削り出しで作られた時計のこと。たいていは金の懐中時計を指す。
(出典:Wikipedia)
金
常用漢字
小1
部首:⾦
8画
時
常用漢字
小2
部首:⽇
10画
計
常用漢字
小2
部首:⾔
9画
“金時”で始まる語句
金時
金時山