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ぐんじやう
ふりがな文庫
“
群青
(
ぐんじやう
)” の例文
中
(
なか
)
に
咲
(
さ
)
いたやうな……
藤紫
(
ふじむらさき
)
に、
浅黄
(
あさぎ
)
と
群青
(
ぐんじやう
)
で、
小菊
(
こぎく
)
、
撫子
(
なでしこ
)
を
優
(
やさ
)
しく
染
(
そ
)
めた
友染
(
いうぜん
)
の
袋
(
ふくろ
)
を
解
(
と
)
いて、
銀
(
ぎん
)
の
鍋
(
なべ
)
を、
園
(
その
)
はきら/\と
取
(
と
)
つて
出
(
で
)
た。
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
すると、雲もなく
研
(
みが
)
きあげられたやうな
群青
(
ぐんじやう
)
の空から、まつ白な雪が、さぎの毛のやうに、いちめんに落ちてきました。
水仙月の四日
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
カンカラカラと笑ひ飛ばすと、
刻
(
きざ
)
みの深い物凄い顏の
紐
(
ひも
)
が
緩
(
ゆる
)
んで、
群青
(
ぐんじやう
)
で描いたやうな
青髯
(
あをひげ
)
の跡までが愛嬌になります。
銭形平次捕物控:008 鈴を慕う女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
普通
(
なみ
)
の絵具は生徒が買合せの安物の水絵具で辛抱してゐたが、緑青と
群青
(
ぐんじやう
)
とだけは、自分の
宅
(
うち
)
から
懐中
(
ふところ
)
へ
捻
(
ね
)
ぢ込んで来てそれを生徒に売つてゐた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
然しここの生活だけは乳金、
代赭
(
たいしや
)
、
群青
(
ぐんじやう
)
の外にエメロオド、ロオズマツダア等を納れ得るのである。あの布を干す二三人の群を目の粗いカンヷスに取つたら
嘸
(
さぞ
)
愉快の事だらう。
京阪聞見録
(旧字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
▼ もっと見る
僕は
此
(
この
)
女連中
(
をんなれんぢゆう
)
の化粧する所を興味を
以
(
もつ
)
て観て居るが、いろんな
白粉
(
おしろい
)
を顔から胸や背中へ掛けて塗り、目の
上下
(
うへした
)
にはパステルの絵具のやうな形をした紫、黒、
群青
(
ぐんじやう
)
さまざまの顔料を塗るのは
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
象の背の菩薩の如く
群青
(
ぐんじやう
)
と白の絵の具の古び行く秋
註釈与謝野寛全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
群青
(
ぐんじやう
)
の雲の亂れと
相鬩
(
あひせめ
)
ぐ
山果集
(旧字旧仮名)
/
三好達治
(著)
暮るる
籬
(
まがき
)
や
群青
(
ぐんじやう
)
の
山羊の歌
(新字旧仮名)
/
中原中也
(著)
が、
其
(
そ
)
の
影
(
かげ
)
が
映
(
さ
)
すと、
半
(
なか
)
ば
埋
(
うも
)
れた
私
(
わたし
)
の
身體
(
からだ
)
は、ぱつと
紫陽花
(
あぢさゐ
)
に
包
(
つゝ
)
まれたやうに、
青
(
あを
)
く、
藍
(
あゐ
)
に、
群青
(
ぐんじやう
)
に
成
(
な
)
りました。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
そのときはもう、
銅
(
あかがね
)
づくりのお日さまが、南の
山裾
(
やますそ
)
の
群青
(
ぐんじやう
)
いろをしたとこに落ちて、野はらはへんにさびしくなり、
白樺
(
しらかば
)
の幹などもなにか粉を噴いてゐるやうでした。
かしはばやしの夜
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
葉は地中海の
桔梗色
(
ききやういろ
)
と
群青
(
ぐんじやう
)
とを盛り重ね
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
藍だ、
群青
(
ぐんじやう
)
だ、
深緑
(
ふかみどり
)
だ、紫だ。
南洋館
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
此
(
こ
)
の
峰
(
みね
)
、
此
(
こ
)
の
谷
(
たに
)
、
恁
(
かゝ
)
る
思
(
おもひ
)
。
紅
(
くれなゐ
)
の
梢
(
こずゑ
)
を
行
(
ゆ
)
く
汽車
(
きしや
)
さへ、
轟
(
とゞろ
)
きさへ、
音
(
おと
)
なき
煙
(
けむり
)
の、
雪
(
ゆき
)
なす
瀧
(
たき
)
をさかのぼつて、
輕
(
かる
)
い
群青
(
ぐんじやう
)
の
雲
(
くも
)
に
響
(
ひゞ
)
く、
幽
(
かすか
)
なる、
微妙
(
びめう
)
なる
音樂
(
おんがく
)
であつた。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
あの間から
群青
(
ぐんじやう
)
を
巴里の旅窓より
(旧字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
あの間から
群青
(
ぐんじやう
)
を
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
目
(
め
)
の
下
(
した
)
の
崖
(
がけ
)
の
樹
(
こ
)
の
間
(
ま
)
に、
山鳥
(
やまどり
)
が
吐
(
は
)
いた
蜃氣樓
(
しんきろう
)
の
如
(
ごと
)
き
白壁造
(
しらかべづくり
)
、
屋根
(
やね
)
の
石
(
いし
)
さへ
群青
(
ぐんじやう
)
の
岩
(
いは
)
の
斷片
(
かけら
)
を
葉
(
は
)
に
散
(
ち
)
らす。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
あの
間
(
あひだ
)
から
群青
(
ぐんじやう
)
を
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
が、
颯
(
さつ
)
と、
翠
(
みどり
)
に、
藍
(
あゐ
)
を
襲
(
かさ
)
ね、
群青
(
ぐんじやう
)
を
籠
(
こ
)
めて、
紫
(
むらさき
)
に
成
(
な
)
つて、つい、
其
(
そ
)
の
掛行燈
(
かけあんどん
)
の
前
(
まへ
)
を
拔
(
ぬ
)
けた。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
島の沖なる
群青
(
ぐんじやう
)
の
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
“群青”の意味
《名詞》
アルミニウムとナトリウムの珪酸塩などから成る青色の無機顔料。もとはラピスラズリの粉末をいったが、人工的に焼成した似た色の顔料をもいう。
(出典:Wiktionary)
群
常用漢字
小4
部首:⽺
13画
青
常用漢字
小1
部首:⾭
8画
“群青”で始まる語句
群青色
群青石