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盛
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もり
ふりがな文庫
“
盛
(
もり
)” の例文
その日の夕飯には、義雄の家族、二人の親戚、泉太や繁まで一緒に食卓に就いた。岸本が帰国の祝いとして、
生蕎麦
(
きそば
)
の
盛
(
もり
)
二つずつ出た。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
その上、病人たちは殆んど何も食べないので、口もずつと少なくなつてゐた。私たちの朝の御飯のお鉢は
盛
(
もり
)
がよくなつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
兄さんは自分でしゃもじを取って、飯をてこ
盛
(
もり
)
にもり上げました。それからその茶碗を
膳
(
ぜん
)
の上に置いたまま、
箸
(
はし
)
も
執
(
と
)
らずに私に問いかけるのです。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
灘
(
なだ
)
の
銘酒
(
めいしゆ
)
、
白鶴
(
はくつる
)
を、
白鶴
(
はくかく
)
と
讀
(
よ
)
み、いろ
盛
(
ざかり
)
をいろ
盛
(
もり
)
と
讀
(
よ
)
む。
娘盛
(
むすめざかり
)
も
娘盛
(
むすめもり
)
だと、お
孃
(
じやう
)
さんのお
酌
(
しやく
)
にきこえる。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
それで一時
盛
(
もり
)
返した
熱
(
ねつ
)
も今は又すつかりさめきつて、それは空しく
押
(
おし
)
入の
奧
(
おく
)
でほこりにまみれてゐる。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
▼ もっと見る
婆やは、高調子なお初の声の下からそう答えて、小皿
盛
(
もり
)
なぞを並べ立てた膳をはこんで来るのだった。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
砂糖水を
盛
(
もり
)
たる
硝盃
(
こっぷ
)
も
其儘
(
そのまゝ
)
にして又其横手には昨日の毎夕新聞一枚と
外
(
ほか
)
に
寸燐
(
まっち
)
の箱一個あり、小棚の隅に置きたる燭台は其蝋燭既に
燃尽
(
もえつく
)
せしかど定めし此犯罪を照したるものならん
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
「病気は
何
(
ど
)
うだい。」「四五日で
癒
(
なほ
)
つて
仕舞
(
しま
)
つた。」「さう
早起
(
はやおき
)
なんかして
盛
(
もり
)
返しはしないかい。」「大丈夫だ、
今日
(
けふ
)
は徳永が君達の行つてる
画室
(
アトリエ
)
を観せると云つたから六時に起きたよ。」
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
近年は湯銭の五銭に対して蕎麦の
盛
(
もり
)
・
掛
(
かけ
)
は十銭という倍額になった。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
をれしところ
力
(
ちから
)
よわり
断
(
きれ
)
る事あり、
是故
(
このゆゑ
)
に上品の糸をあつかふ所は
強
(
つよ
)
き
火気
(
くわき
)
を
近付
(
ちかづけ
)
ず、時により
織
(
お
)
るに
後
(
おくれ
)
て二月の
半
(
なかば
)
にいたり、
暖気
(
だんき
)
を得て雪中の
湿気
(
しつき
)
薄
(
うす
)
き時は大なる
鉢
(
はち
)
やうの物に雪を
盛
(
もり
)
て
機
(
はた
)
の
前
(
まえ
)
に
置
(
おき
)
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
煮
(
に
)
て
皿
(
さら
)
に
盛
(
もり
)
彼の藥をお熊が手より入れて又七の前へ
持來
(
もちきた
)
り是は
母樣
(
はゝさま
)
よりお前に上んとて新場より
取寄
(
とりよせ
)
し
魚
(
うを
)
成
(
なれ
)
ばお
喰
(
あが
)
り
成
(
な
)
さるべしと一年餘の
間
(
あひだ
)
に
始
(
はじ
)
めてお熊の口より又七へ
物云
(
ものいひ
)
ければ又七は喜び
直樣
(
すぐさま
)
飯
(
めし
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
丘のごと
盛
(
もり
)
上る尻をかつ/″\も支へて立てる足の短かさ
河馬
(旧字旧仮名)
/
中島敦
(著)
其
(
その
)
時分
(
じぶん
)
は
蕎麥
(
そば
)
を
食
(
く
)
ふにしても、
盛
(
もり
)
かけが八
厘
(
りん
)
、
種
(
たね
)
ものが二
錢
(
せん
)
五
厘
(
りん
)
であつた。
牛肉
(
ぎうにく
)
は
普通
(
なみ
)
が
一人前
(
いちにんまへ
)
四
錢
(
せん
)
でロースは六
錢
(
せん
)
であつた。
寄席
(
よせ
)
は三
錢
(
せん
)
か四
錢
(
せん
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
さて
御馳走
(
ごちそう
)
だが、その
晩
(
ばん
)
は、
鱒
(
ます
)
のフライ、
若生蕈
(
わかおひたけ
)
と
称
(
とな
)
ふる、
焼麩
(
やきふ
)
に
似
(
に
)
たのを、てんこ
盛
(
もり
)
の
椀
(
わん
)
。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
その時分は
蕎麦
(
そば
)
を食うにしても、
盛
(
もり
)
かけが八厘、
種
(
たね
)
ものが二銭五厘であった。牛肉は
普通
(
なみ
)
が
一人前
(
いちにんまえ
)
四銭で、ロースは六銭であった。
寄席
(
よせ
)
は三銭か四銭であった。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
可
(
よし
)
、と
打込
(
うちこ
)
んで、ぐら/\と
煮
(
に
)
える
処
(
ところ
)
を、めい/\
盛
(
もり
)
に、フツフと
吹
(
ふ
)
いて、」
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「何、それにゃ及ばんから、
御贔屓
(
ごひいき
)
分に
盛
(
もり
)
を
可
(
よ
)
く、ね。」
湯女の魂
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“盛”の意味
《名詞》
(もり)盛ること。また、その分量。
(出典:Wiktionary)
盛
常用漢字
小6
部首:⽫
11画
“盛”を含む語句
真盛
繁盛
悪戯盛
隆盛
盛装
盛粧
眞盛
旺盛
花盛
殷盛
熾盛
盛上
血気盛
腕白盛
娘盛
盛切
盛宴
盛行
日盛
酒盛
...