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忘
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わすれ
ふりがな文庫
“
忘
(
わすれ
)” の例文
「
世
(
よ
)
の
人々
(
ひとびと
)
の
御主
(
おんあるじ
)
よ、われをも
拯
(
たす
)
け
給
(
たま
)
へ。」
此世
(
このよ
)
の
御扶
(
おんたすけ
)
も
蒼白
(
あをじろ
)
いこのわが
罪業
(
ざいごふ
)
は
贖
(
あがな
)
ひ
給
(
たま
)
はなかつた。わが
身
(
み
)
は
甦生
(
よみがへり
)
の
日
(
ひ
)
まで
忘
(
わすれ
)
られてゐる。
癩病やみの話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
年頃
(
としごろ
)
愛
(
めで
)
玉ひたる梅にさへ別れををしみたまひて「
東風
(
こち
)
吹
(
ふか
)
ば匂ひをこせよ梅の花
主
(
あるじ
)
なしとて春な
忘
(
わすれ
)
ぞ」此梅つくしへ
飛
(
とび
)
たる事は
挙世
(
よのひと
)
の知る処なり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
文「この御親切は決して
忘
(
わすれ
)
ませんぞ、さゝ、お前さんは人に心付かれぬように早くお帰り下さい、お礼は
後
(
あと
)
で致します」
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
私は
殊更
(
ことさら
)
父母から厳しく
云付
(
いいつ
)
けられた事を覚えて居る。今一つ残って居る古井戸はこれこそ私が忘れようとしても
忘
(
わすれ
)
られぬ最も恐ろしい当時の記念である。
狐
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
で、
弥
(
いよいよ
)
移居
(
ひっこし
)
を始めてこれに
一朝
(
ひとあさ
)
全潰
(
まるつぶ
)
れ。傷も
痛
(
いたん
)
だが、何のそれしきの事に
屈
(
めげ
)
るものか。もう健康な時の心持は
忘
(
わすれ
)
たようで、全く
憶出
(
おもいだ
)
せず、何となく
痛
(
いたみ
)
に
慣
(
なじ
)
んだ形だ。
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
▼ もっと見る
十分に加療を施して死に至らしむるこそ、馬匹に対するの大義務たるべきなり、予は老体を
忘
(
わすれ
)
て尚活溌に至らんと欲するなり、
甞
(
かつ
)
て札幌に於ては又一が出兵するを以て
関牧塲創業記事
(新字新仮名)
/
関寛
(著)
夜が
明
(
あ
)
ければ
常
(
つね
)
の人である。制服を着けて、
帳面
(
ノート
)
を持つて、学校へ
出
(
で
)
た。たゞ三拾円を
懐
(
ふところ
)
にする事だけは
忘
(
わすれ
)
なかつた。生憎時間割の都合が
悪
(
わる
)
い。三時迄ぎつしり
詰
(
つま
)
つてゐる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
今日
(
けふ
)
の
日
(
ひ
)
の
出
(
で
)
を
忘
(
わすれ
)
ないで
居
(
ゐ
)
なさい
如何
(
どう
)
じや
大變
(
たいへん
)
顏
(
かほ
)
の
色
(
いろ
)
が
惡
(
わる
)
いやうじやがそんな
元氣
(
げんき
)
のない
顏色
(
かほいろ
)
をして
居
(
ゐ
)
ては
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
を
渡
(
わた
)
れるものではない、
一同
(
いつしよ
)
に
日
(
ひ
)
の
出
(
で
)
を
拜
(
をが
)
んだも
目出度
(
めでた
)
い
縁
(
えん
)
じや
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
「さては彼の狐めが、また今日も忍入りしよ。いぬる日あれほど
懲
(
こら
)
しつるに、はや
忘
(
わすれ
)
しと覚えたり。憎き奴め用捨はならじ、
此度
(
こたび
)
こそは打ち取りてん」ト、雪を
蹴立
(
けだ
)
てて真一文字に
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
それとも、かつて
知
(
し
)
つてた
人
(
ひと
)
として
思出
(
おもひだ
)
すこともなくお
互
(
たがひ
)
に
忘
(
わすれ
)
られてゐたかもしれない。そして、またもしも
電車
(
でんしや
)
で、お
互
(
たがひ
)
に
東京
(
とうきやう
)
に
來
(
き
)
てゐたならば、
顏
(
かほ
)
を
合
(
あは
)
せるやうなこともあるかもしれない。
追憶
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
お
救
(
すくい
)
になったことを、法王はまだお
忘
(
わすれ
)
にはなりませぬから。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
なす
中
(
うち
)
良
(
やゝ
)
酒の醉も
回
(
まは
)
りしかば後藤は
近江
(
あふみ
)
盜賊
(
どろぼう
)
の一件も
礑
(
はた
)
と
忘
(
わすれ
)
て仕舞至極酒の相手には面白く思ひ終に是より
道連
(
みちづれ
)
となし飮合たる勘定も拙者が
拂
(
はら
)
ふ
否
(
いや
)
私しが拂ひますと爭ふ位の中になり其後の勘定は
面倒
(
めんだう
)
なしに一日代りと
極
(
き
)
めければ半四郎は大いに
歡
(
よろこ
)
び
道々
(
みち/\
)
の咄し相手となし先今夜は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
年頃
(
としごろ
)
愛
(
めで
)
玉ひたる梅にさへ別れををしみたまひて「
東風
(
こち
)
吹
(
ふか
)
ば匂ひをこせよ梅の花
主
(
あるじ
)
なしとて春な
忘
(
わすれ
)
ぞ」此梅つくしへ
飛
(
とび
)
たる事は
挙世
(
よのひと
)
の知る処なり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
下さいますと、わたくしは生涯お
忘
(
わすれ
)
申さないのですが。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
我れ
幼年
(
えうねん
)
の
頃
(
ころ
)
はじめて吉原を見たる時、黒羽二重に三升の紋つけたるふり袖を
着
(
き
)
て、右の手を一蝶にひかれ左りを其角にひかれて日本
堤
(
づゝみ
)
を
往
(
ゆき
)
し事今に
忘
(
わすれ
)
ず。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
だってお目の前にいなくなれば、お
忘
(
わすれ
)
なさいますわ。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
我れ
幼年
(
えうねん
)
の
頃
(
ころ
)
はじめて吉原を見たる時、黒羽二重に三升の紋つけたるふり袖を
着
(
き
)
て、右の手を一蝶にひかれ左りを其角にひかれて日本
堤
(
づゝみ
)
を
往
(
ゆき
)
し事今に
忘
(
わすれ
)
ず。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
胡場
(
こば
)
北風
(
ほくふう
)
に
嘶
(
いなゝ
)
き、
越鳥
(
ゑつてう
)
南枝
(
なんし
)
に
巣
(
す
)
くふ、
故郷
(
こきやう
)
の
忘
(
わすれ
)
がたきは世界の
人情
(
にんじやう
)
也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
忘
常用漢字
小6
部首:⼼
7画
“忘”を含む語句
忘却
忘八
勿忘草
忘我
備忘録
胴忘
物忘
忘恩
忽忘草
打忘
置忘
度忘
見忘
備忘
忘誕
面忘
遺忘
忘筌子
忘惑
終身不忘
...