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山野
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さんや
ふりがな文庫
“
山野
(
さんや
)” の例文
キキョウは
山野
(
さんや
)
の
向陽地
(
こうようち
)
に生じている
宿根草
(
しゅっこんそう
)
であるが、その花がみごとであるから、観賞花草として
能
(
よ
)
く
人家
(
じんか
)
に
栽
(
う
)
えられてある。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
日光は直射するが、海より吹く
軟風
(
なんぷう
)
のために暑気を感ぜず、好晴の
下
(
もと
)
に浮ぶ
淡
(
あは
)
い
青靄
(
せいあい
)
の気が
眸中
(
ぼうちう
)
の
山野
(
さんや
)
を春の如く
駘蕩
(
たいたう
)
たらしめるのであつた。
満蒙遊記:附 満蒙の歌
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
ひとり高氏だけは、この正月も
山野
(
さんや
)
ですごした。伊賀路を捨て、大和、紀伊、
和泉
(
いずみ
)
、摂津を股にかけての
跋渉
(
ばっしょう
)
を、あえて続けて来たのである。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼
(
かの
)
堆
(
うづたか
)
く
積
(
つ
)
める
蛇
(
くちなは
)
の
屍
(
しかばね
)
も、
彼等
(
かれら
)
將
(
まさ
)
に
去
(
さ
)
らむとするに
際
(
さい
)
しては、
穴
(
あな
)
を
穿
(
うが
)
ちて
盡
(
こと/″\
)
く
埋
(
うづ
)
むるなり。さても
清風
(
せいふう
)
吹
(
ふ
)
きて
不淨
(
ふじやう
)
を
掃
(
はら
)
へば、
山野
(
さんや
)
一點
(
いつてん
)
の
妖氛
(
えうふん
)
をも
止
(
とゞ
)
めず。
蛇くひ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
僕
(
ぼく
)
は
直
(
す
)
ぐ
支度
(
したく
)
して
先生
(
せんせい
)
の
宅
(
うち
)
に
駈
(
か
)
けつけました、それが
朝
(
あさ
)
の
六時
(
ろくじ
)
、
山野
(
さんや
)
を
歩
(
ある
)
き
散
(
ち
)
らして
歸
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
たのが
夕
(
ゆふべ
)
の
六時
(
ろくじ
)
でした、
先生
(
せんせい
)
は
夏期休業
(
なつやすみ
)
と
雖
(
いへど
)
も
常
(
つね
)
に
生徒
(
せいと
)
に
近
(
ちかづ
)
き
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
髯
(
ひげ
)
は
生
(
は
)
へても
友達
(
ともだち
)
同士
(
どうし
)
の
間
(
あひだ
)
は
無邪氣
(
むじやき
)
なもので、いろ/\の
話
(
はなし
)
の
間
(
あひだ
)
には、
昔
(
むかし
)
倶
(
とも
)
に
山野
(
さんや
)
に
獵暮
(
かりくら
)
して、
※
(
あやまつ
)
て
農家
(
ひやくしやうや
)
の
家鴨
(
あひる
)
を
射殺
(
ゐころ
)
して、
辛
(
から
)
き
目
(
め
)
に
出逢
(
であ
)
つた
話
(
はなし
)
や、
春季
(
はる
)
の
大運動會
(
だいうんどうくわい
)
に
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
白い、羊の毛のような雲が空に浮かんで、
山野
(
さんや
)
のここかしこに、黒い影を投げていた。しかし、まもなく、影になっていたところに陽が当って、影はほかのところへ移って行った。
ワンダ・ブック――少年・少女のために――
(新字新仮名)
/
ナサニエル・ホーソーン
(著)
上陸
(
じょうりく
)
すると、すぐに、
彼
(
かれ
)
の
部隊
(
ぶたい
)
は、
前線
(
ぜんせん
)
に
出動
(
しゅつどう
)
を
命
(
めい
)
ぜられました。そこでは、
激
(
はげ
)
しい
戦闘
(
せんとう
)
が
開始
(
かいし
)
された。
大砲
(
たいほう
)
の
音
(
おと
)
は
山野
(
さんや
)
を
圧
(
あっ
)
し、
銃弾
(
じゅうだん
)
は、一
本
(
ぽん
)
残
(
のこ
)
さず
草
(
くさ
)
を
飛
(
と
)
ばして
雨
(
あめ
)
のごとく
降
(
ふ
)
り
注
(
そそ
)
いだ。
とびよ鳴け
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
このオキナグサは
山野
(
さんや
)
の
向陽地
(
こうようち
)
に生じ、春早く開花するので、
子女
(
しじょ
)
などに親しまれ、その花を
採
(
と
)
って遊ぶのである。葉は
花後
(
かご
)
に大きくなる。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
男らしいというものか、烈々な壮志に燃えて他はかえりみられぬとしておられるのか、なにしろ、
山野
(
さんや
)
はむしろわが家居と
観
(
み
)
ているものみたいに、みるまに甲賀奥地の雲へかくれてしまった。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
同時
(
どうじ
)
に
若
(
わか
)
いものの
勇気
(
ゆうき
)
を
鼓舞
(
こぶ
)
しなければならぬ
役目
(
やくめ
)
をもっていました。
彼
(
かれ
)
は、
風
(
かぜ
)
と
戦
(
たたか
)
い、
山野
(
さんや
)
を
見下
(
みお
)
ろして
飛
(
と
)
んだけれど、ややもすると
翼
(
つばさ
)
が
鈍
(
にぶ
)
って、
若
(
わか
)
いものに
追
(
お
)
い
越
(
こ
)
されそうになるのでした。
がん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
君が画板を持って郊外をうろつきまわっているように、僕はこの詩集を
懐
(
ふところ
)
にし佐伯の
山野
(
さんや
)
を歩き散らしたが、僕は今もその時の事を思いだすと何だか
懐
(
なつ
)
かしくって涙がこぼれるような気がするよ
小春
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
第二に、
健康
(
けんこう
)
になる。植物に趣味を持って
山野
(
さんや
)
に草や木をさがし求むれば、自然に
戸外
(
こがい
)
の運動が
足
(
た
)
るようになる。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
女には男
扱
(
あつか
)
いされぬ
君子
(
くんし
)
も、
山野
(
さんや
)
の
侠児
(
きょうじ
)
には
恋
(
こ
)
い
慕
(
した
)
われる事
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“山野”の意味
《名詞》
山野(さんや)
山と野原。
田舎。
(出典:Wiktionary)
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
野
常用漢字
小2
部首:⾥
11画
“山野”で始まる語句
山野邊主税之助
山野兎
山野向陽
山野辺右衛門